学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

古き良き思い出"Good old days"

2022-12-30 16:34:45 | 日記
 毎年、毎年、今頃の時期には「一年って本当に早く過ぎるなぁ」という言葉を繰り返す。この時期はきっと何かを振り返る時期なのだと思う。一年が終わりに近づくと、どうしてもこの一年に起こったことを我々は思い出す機会が多くある。喜びを覚えた素晴らしいことであれ、嬉しくないことであれ、自分にとってあまり歓迎したくなかった苦しんだこと、辛かったことなどは忘れよう。さあ、来年は、来年こそは、という言葉につながっていく。
 僕の今年は、本当に不思議な一年であったと思うことが度々起こった。アメリカ留学に必死にアルバイトしていた僕を知る昔の京都の友人、アメリカ留学を終えて教え始めた語学学校の半世紀前の教え子、そしてアメリカで知り合った数人の友人から連絡があったことなどだ。一年のこの時期はこの一年に限らず、過ぎ去った昔のことも思い出させる何かがある。昔の古き良き思い出を追体験するように思い出すのは楽しい、そして、僕も、友人たちも変わっていて、一人の人間として成長しているということを身をもって追体験することは本当に素晴らしいことだ。
 数年前、アメリカはオレゴン州で出会った高校で教えているという若い先生はこんなことも言ったのを思いだした。思い出は楽しいばかりではない。母の死や兄弟の死など辛いこともたくさんある。僕はみんな終わってしまった “過去であることが嬉しい I am glad it is in the past.” と言った。不思議と僕の頭に残っていて、楽しいだけではなく、辛い思い出を抱えて生きている人もいるのだと思い知らされた。そう言えば、日本だって、地震、台風、土砂崩れ、人には人生ではいろんな災害が襲いかかる。思い出とは辛いことも多いのだと思った。


アメリカ人先生の駄洒落「クルシミマ〜ス」

2022-12-27 16:12:00 | 日記
 日曜日のクリスマスに思い出したことがあった。昔、大学でクリスマスは“クルシミマ〜ス(苦しみます、クリスマ〜ス)” だと言って学生を笑わせていた英語の先生がいた。アメリカの各家庭ではクリスマスツリーや子供達へのプレゼントの買い出しで苦しんでいるという話で教室を盛り上げていた。だいぶ気に入ったジョークなのだろう、何度も何度も繰り返すものだからいつの間にか学生の顰蹙(ひんしゅく)を買っていたのを思い出したのだ。
 まあ、昔の思い出はさておいて、僕はいつもどおり、周りの観察に余念がない。商業施設の変わり身の早さには驚かされる。月曜日に出かけたスーパーとホームセンターは、前日の日曜日はクリスマスムードでポインセチアの赤と緑と音楽がウキウキ感のある雰囲気を作り出していた。昨日の月曜日にはツリーもポインセチアもすっかり撤去されて跡形も無く消えて、今度は正月商品の展示が大半の売り場を占めるようになっていた。利益優先の世界では当たり前のことと言えばそれまでだが、戦争や円安の影響で物の値段が上がっていることに輪をかけて、今度は正月の特別価格で家庭がクルシミマ〜スだ。やれやれ…生きにくい世の中だ。ついでに、もう一つ気がついたことがある。新聞に入るチラシにカメラの広告がなくなってきたことだ。スマホ普及で一時期の、クリスマスと写真、お正月とカメラ、などという組み合わせの広告が姿を消した。スマホ写真の手軽さと便利さに勝るカメラは無いということか。スマホ写真は撮ったその場で即座に友人に送って共有できる。この時代、大層な一眼レフのカメラなどは売れなくて“苦しみま〜す”。

鼻くそ丸めて万金丹(マンキンタン)

2022-12-23 16:21:32 | 日記
  日本海側の各地で厳しい降雪の予報が続く。大阪でも今朝は庭や屋根に薄く雪が積もっている冷たい朝。久しぶりに白いものを見た。新聞を取りに庭に出た。世界で、日本で何が起こっているのかと世相をゆっくり分析するには新聞は欠かせない。世相を表す「今年の漢字」は”戦”だった。これを基にやっぱり平和がなければ何も始まらないことを再認識させられた、などと先日のブログに書いたところだが、もう一つ、世相を反映する「創作四字熟語」なるものの応募があることを知った。今年は”遠客再来”が選ばれたという。千客万来を捩った(もじった)ものでコロナ規制の緩和と沢山の観光客を歓迎すると言う意味らしい。プロ野球の日本シリーズで、バッファローズがスワローズを逆転優勝したことを”逆転牛勝”などというのもあったらしい。
 よせばいいのに僕だって、などと考えて挑戦してみた。”唯我独尊” 自分だけが優れているというひとりよがりのことを言うが “唯我独存””に変えてみた。我が物顔でまるで世界は自分のためにある、などと考えてやりたい放題の人がいる。(周りを見回すと、そこらじゅうにいるぞ!)
 故事、諺をちょっと変えてみるのもまた面白い。”鼻くそ丸めて万金丹(マンキンタン)”、昔、万金丹は胃腸病を始めとしていろんな病に効くと言われた。そんな薬をからかったものだ。薬の原料には案外つまらないものが多いなどという意味だが、テレビのサプリメントのコマーシャルを見ていると、一体どれほどの数のものを摂取しなければならないのだろうかと思う。頭を冷やして冷静に”爪の垢(アカ)を丸めて万金丹"、 誰か偉い人の爪の垢でも煎じて飲むとするか。

昨年を思い出しながら考えた

2022-12-20 16:32:23 | 日記
 昨日は私用で出かけたが、齢のせいか寒さが身に沁みた。温度が低い上に冷たい風が吹きつける。去年の今頃の大阪の気温ははどうだったかが気になって僕の「出来事記録日記」を調べてみた。最低は大体6℃前後、最高は13℃程度ある。今年の最低温度はというと昨日は1.6℃、一昨日は3.4℃、これに冷たい風が加わるから体感温度はもっと冷たくて寒い。そんな中、短いスカートに脚は素肌を出して、上だけは分厚い防寒コートという出立のつけまつげ、年の頃なら18,9の若い女性が電車を待っていた。他人のこと、僕には関係ないけれど、首をかしげながら彼女の身を案じざるを得なかった。(風邪ひくぞ!コロナだのインフルだのと世間は騒いでいるのに…)
 ことのついでに調べたのが10大ニュースだ。去年の一位が「大谷翔平メジャーMVPに」、ついで「東京五輪の日本のメダル数が58」、「新型コロナワクチンの接種開始」、「眞子さまと小室圭さんの結婚」、そして5位が「静岡の熱海の土石流災害」である。以下には大相撲の白鵬の引退や瀬戸内寂聴さんの死、そして藤井聡太さんの将棋最年少の四冠、などが記されている。ふんふんと頷きながら去年のことを思い出していたけれど、ふと、気がついたことがある。自分が経験してきたことを理解するには“後ろ”を見なければならないけれど、人生を生きるということは“前”に向かって歩むことだ。歳をとって振り返ると「光陰矢のごとし」、時間は本当に“飛ぶ”ように過ぎていったと思う。でも、その時間という”飛ぶもの”を操作していたのは他ならぬ自分自身だったのだなぁ。

人は戦いの場を探している?

2022-12-16 16:31:59 | 日記
 今年の漢字は「戦」、つまり“戦い”だ。ある程度予想はできた感がある。昨今の“戦い”を振り返ってみた。持続しているコロナとの戦い、ロシアのウクライナ侵攻がその最たるものだ。人間は何らかの戦いの理由を探しているかのようにさえ感じさせるイベントは、次元は違うけれど、スポーツだ。今年のサッカーW杯を見ていると、やっぱり“戦い”という言葉がぴったり当てはまる。スポーツが実際の武器を持っての殺し合いの発散の代役を担っているとさえ思えてくる。
 僕は午前中、BSテレビで「街歩き」や「鉄道の旅」、などを見るのが好きだ。外国の街角を紹介しながら、その土地に暮らす人々との交流の様子を見ていると、平和があってこその人と人との交流だ。出会う人たちは皆、それぞれの人生があって興味をそそる話が満載、誰もがどこかに人を惹きつける何かを持っている。殺し合いと破壊の戦争などは論外だ。
 戦争を引き起こした現在のロシアの前進、帝政ロシアの時代にあの有名な小説『戦争と平和』を書いた文豪トルストイは言った。“もしも全ての人が、自らの信念と戦う限り、戦争などあり得ない。(「信念」とは正義への信念と罪の自覚という意味もある)If everyone fought for their own convictions, there would be no war.”。完全な人間などは存在しない。どこかで人を傷つけて、どこかで失敗をしでかして、それでも生きて行く過程で人は学ぶ。結局、平凡な日常の時間の流れの中にのみ平和が存在するのだろう。毎年、年末にかけて”今年の漢字”なるものに一年を振り返る習慣のようになった日本、やっぱり平和なんだなぁ。