「コロナ、どんな変異が生じるかわからない…
医療システムと拡散抑制が重要」
防疫当局「1~2週間以内にオミクロン株が優勢に
20~30日後からは医療システムがひっ迫する可能性も」
デルタ株と比較すると重症化率が著しく低いオミクロン株が優勢となれば、パンデミックが終息して「風土病(エンデミック)」となる可能性があるという見通しが示されている。しかしウイルス関連の専門家は、どのような変異が生じるか予想できないとし、流行の抑制は依然として重要だと強調する。
13日に本紙の取材に応じた専門家たちは、多数の軽症患者が発生すると予想されるオミクロン株に備えて柔軟な防疫へと切り替える必要はあるものの、感染者を減らす努力は続けなければならないと口をそろえた。ウイルスがどのように変異するかは誰も予想できず、感染者が爆発的に増加すれば変異の可能性も高まるからだ。現在のところ優勢のデルタ株のように感染力と致命率がいずれも高い変異株も、いつでも発生しうるとの説明だ。
ウイルス専門家であるテラジェンバイオのキム・テヒョン常務は「もう1、2回、優勢種が変わる変異が生じれば、ウイルスの毒性が弱まる可能性はあるにはあるが、感染力と致命率のより高いウイルスが登場する可能性もある。ワクチンと集団免疫で新型コロナウイルス禍を終息させられなかったように、ウイルスの変異の方向性は無作為なため予測は不可能で、我々はただ付いていくしかない」と述べた。キム常務は「感染者を減らす努力は依然として重要だ。2003年に流行したSARSが17年の時を経て変種の新型コロナ(SARS-CoV-2)として登場したように、新たな変種が登場する可能性に備えなければならない」と付け加えた。
嘉泉大学吉病院のオム・ジュンシク教授(感染内科)も「新たな変異株が流行する可能性は高い。特に感染者が多く集まる地域では変異の生じる確率が高くなる。感染者の管理は続けるべきだ。免疫力の低い高齢層人口にとっては依然として危険なため、防疫守則を徹底し、ワクチンも必ず打たなければならない。オミクロン株が最後だと思ってはならない」と述べた。
一方、この日のコロナ新規感染者は4167人(国内3776人、海外からの流入391人)で、前日(4388人)より221人減ったものの、1週間前の木曜日(4125人)と比べると42人増えた。1週間前の木曜日からの感染者の小幅な増加は、海外からの流入感染者の増加が原因としてあげられる。海外からの流入感染者は391人と、前日(381人)から10人の増で、集計開始以降の最多だった。海外からの流入感染者は、米国からの入国者が265人で最も多い。
防疫当局は、拡散が徐々に止まった後に感染者は再び増えるだろうと予測している。中央事故収拾本部(中収本)のソン・ヨンレ社会戦略班長はこの日のバックブリーフィングで「海外からの流入は外国のオミクロン株流行がとにかく深刻なため、入国者の多数がコロナ(オミクロン株)に感染した状態で入ってきている」とし「オミクロン株の検出率は先週現在で12.5%だが、1~2週間以内にオミクロン株がデルタ株を追い越して優勢(50%以上占有)になるだろう」との予想を示した。ソン班長は「優勢化後20~30日ほどしてからは入院患者の増加が速まり、医療システムがひっ迫する国も現れている」とし「米国と英国では入院患者が急速に増えたことで医療システムがひっ迫しているため、韓国内の医療システムの余力がどうなるのか注意深く観察している」と述べた。
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