韓国空軍のF4Eファントム戦闘機、西海で墜落
韓国空軍のF4E戦闘機1機が12日午後12時20分頃、西海上に墜落した。
事故機は同日午前11時41分頃、京畿道水原(スウォン)基地(空軍第10戦闘飛行団)を離陸し、任務遂行後に基地に戻る途中、京畿道華城市(ファソンシ)の前谷(チョンゴク)港から南に9キロメートルの海に墜落した。空軍は「操縦士2人はエンジン火災を認知し、民家のない海岸地域に機首を向けて非常脱出した」とし、「操縦士は航空宇宙医療院に搬送されており、健康状態は良好だ」と述べた。 これまで確認された民間被害はないという。
空軍は空軍参謀次長を委員長とする事故対策委員会を立ち上げ、事故原因を究明している。空軍は現在、偵察と非常待機航空機を除いた全機種の飛行中止措置を取り、該当機種は事故原因が明らかになるまで飛行を中止する予定だ。
「ファントム」と呼ばれるF4Eは、防空や迎撃、近接支援など多様な任務遂行が可能な戦闘機。韓国は1969年、米国からF4DファントムII 6機を初めて導入し、F4D、F4E、RF4C(偵察機)などF4機種を53年間にわたって運用している。空軍は設計寿命を越えて退役しなければならないF5系列戦闘機80機余り、F4戦闘機19機などを含め、100機余りを運用中だという。
2000年以降、F4とF5を合わせて計15機が墜落し、操縦士は17人が殉職した。1月には水原基地で起きたF5E戦闘機の墜落事故で操縦士が死亡した。空軍は国産戦闘機KF21を2026年から2032年まで段階的に120機導入するまで、古い戦闘機を使用する計画だった。今年1月の事故後、「老朽化した戦闘機を退役させるべきだ」という世論が高まると、空軍は5月、新しい戦闘機60機余りを確保し、老朽機種を淘汰する時期を繰り上げると発表した。空軍が明らかにした老朽戦闘機の早期代替案の骨子は、F35AとFA50、KF21戦闘機をそれぞれ20機ずつ早期確保すれば、2030年代初めを予定している老朽戦闘機の退出を当初の計画より最大3~5年短縮できるというものだ。
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