静かに終わった北朝鮮の9・9建国記念日…戦略兵器登場せず
金正恩委員長も出席したが、演説はなし
「朝鮮民主主義人民共和国創建(9・9節)73周年慶祝民間及び安全武力パレ―ドが首都平壌(ピョンヤン)の金日成(キム・イルソン)広場で盛大に行われた」と、労働新聞が9日付で大々的に報道した。
軍事パレードは労農赤衛軍と社会安全軍約7千~8千人の行進と通常兵器を主軸に、9日0時から約1時間にわたって行われた。正規軍の朝鮮人民軍は参加せず、大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの戦略兵器や新型兵器も登場しなかった。金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は軍事パレードに出席したが、演説はしなかった。
金正恩委員長が就任後、9・9節の軍事パレードに出席したのは、65周年を迎えた2013年と70周年の2018年に続き3度目だ。2013年には今回同様「労農赤衛隊の軍事パレード」が、2018年には「朝鮮人民軍+労農赤衛隊の軍事パレード」が行われた。金委員長は2013年と2018年の9・9節記念軍事パレードにいずれも出席したが、今回と同じく演説はしなかった。
今年の9・9節は73周年で、5年あるいは10年の節目ではないにもかかわらず、異例の軍事パレードが行われたことについて、ヤン・ムジン北韓大学院大学校教授は「7千人前後の兵力や通常兵器中心の動員、1時間程度の行事時間などから、共和国創建記念日の慶祝と体制結束に重点を置いた内部行事といえる」と述べた。
軍事パレードなど9・9節の祝賀行事は、戦略兵器など「威力的な国防力」を誇示するよりは、「富強」や「以民為天」(人民を天のように崇めるという意味)などのスローガンが掲げられる中、パラシュート兵の降下や戦闘機の夜間祝賀飛行、若者たちの「夜会」(夜間舞踏会)など華やかな見どころを中心に行われた。
労働新聞はこれについて、金正恩委員長が8日、朝鮮労働党本部庁舎で「共和国創建73周年慶祝行事に参加した努力革新者、功労者たちと会い、温かいねぎらいの言葉をかけると共に、盛大な宴会を準備してくださった」と報じた。
習近平中国国家主席は金正恩委員長に送った「祝電」で、「私は中朝関係の発展を非常に重視している」とし、「両国と両国の人民に、さらに素晴らしい福利を提供する用意がある」と明らかにした。
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