どこ吹く風

旅のことを主に書く。

プーノ チチカカ湖

2006年04月28日 14時14分27秒 | マチュピチュ
 プーノでは市内散策が楽しめた。
ホテルに着いて夕食までの空き時間に近くの市場へ行った。公設市場のように様々な店が入っている、果物、穀類、肉に野菜や雑貨まで狭い間口に所狭しと商品が詰められている。果物を1個買って分け合って味見した、でっぷり太ったオバチャンが私の身振り手振りを相手してくれた、隣の店の人も笑って何やら話している。このような場所は楽しい。

 夕食後も又出かけた、今度はデモ行進とかち合った。選挙の候補者アピールのデモで大勢の住民がスピーカーを付けた車両を先頭にプラカードや横断幕ポスターを持って口々に候補者名らしき言葉を発している。現職の大統領は人気が無いようで軍人出身の候補が1歩リードしているようだ。ガイドの話なので自分の贔屓候補を宣伝しているのかもしれない。

 市場の中の肉屋にはアルパカの頭がある、出汁に使うのだろうか。クイもある、肉屋は何処でも同じ光景を目にするが、日本の肉屋にアタマを置いてあるだろうか。チラガーのようなものもあった。市場は夜よりも朝が活気があるようだ。
チーズが並んでいる店で大きなチーズの塊りを買った、高くて美味しそうなものを買って帰ったが美味しくないチーズだった。500円であの大きさだからしょうがないだろう。

 翌日朝食後にまた市場へ行った。チチカカ湖への出発までタップリ時間があったので出かけた。街角のスープ屋が大繁盛していた。大皿一杯のスープが1ソルのようだ、皿にビニールを被せてスープを注いでクルッとビニール袋を引っくり返してスープを入れ、そのままテイクアウト用にする。
見事な手さばきで次々と捌いている。店の腰掛で食べている人もいて、とにかく大賑わい。見ているだけでもおもしろかった。朝から腹いっぱい食べているのでこのスープは飲まなかった。

 その後三輪車に乗ってカテドラルや別の市場見物をしたが、この模様は最初の頃の「三輪車」の項に書いた。

 チチカカ湖はボートに乗って行く。屋根上のベンチや船尾のベンチが風通しも良く眺めもいい。葦、トトラの間の水路を通りトトラの島へ行く、幾つか大小の島がありその内の小さな島に上陸(?)する。6~7所帯が住んでいて、その生活まで見られるところである。生活そのものを見るのはある種珍しくおもしろいが、観光しかも集団で他人の生活を見るのは何か後ろめたさを感じる。不躾にジロジロ見てもいいのかな、見られる事で生業が成り立っているのだから割り切って見てもいいのだろうが、でもね・・・という感じがする。

 トトラも齧ったし竈で揚げたテンプラも食べたし、浮島についてもそれなりに分かったし、何より小学生の頃チチカカ湖の学術調査を纏めた映画を学校の映画見学で見たときのオドロキを体現できた。その頃よりも大量の情報が入ったのでオドロキは薄くなったがチチカカ湖はやはり子供の頃から見たい場所の一つだ。
でも生の生活をドヤドヤと見るのは抵抗を覚える、これなら博物館のような施設で見たほうが気が休まる。

 他の島にも渡ったが其処にはソーラー発電の設備があった。フジモリ大統領より贈られたものだとのこと、学校は休みの日だったので行かなかった。勉強まで邪魔することは無いだろう。
 トトラはスゴイ植物だというのは良く分かった、チチカカ湖の何処にでもあると思っていたら、そうではなく限られた場所にしか生えていない。最近は水質汚染の問題が出てアオコが発生して陸地側は一面緑に覆われている、貴重なトトラに影響を及ぼす事態にまでなってきている。
これからは環境・陸の方の生活をもっと考える必要があるようだ。