どこ吹く風

旅のことを主に書く。

アンカラへの道すがら

2006年01月29日 06時17分35秒 | 旅-トルコ
 カッパドキアの初日は夕方になり雨が降ったので、ラクダとかその他様々な形をした岩が多いキノコ谷を堪能できなかったので再度その一帯を見物する事になった。バスを降りて写真を撮ることが出来た、改めて面白い岩に変化した自然の妙に感心する。

 ツアー旅行お馴染みのオミヤゲあるいは買い物の為の店による。今日はトルコ石の店、青く輝くトルコ石は長女の誕生石である。店員はしきりに妻に勧めるが10数万円もする、私には発言権が無い、高価な石を買う人もいる、妻は結局買わなかった、その理由はこの金額でもう一度トルコ旅行が出来る、だった。貧乏人ってイヤね~と私は笑った。

 一路おなじみの単調な景色風景の中をバスはひた走る。定期的にトイレ休憩があるので息抜きをしながらである、この辺りはビート甜菜が多く満載したトラックが行き交っている。ビートが山積みされた製糖工場らしいものも見られた。ガイドが収穫中のところで貰って味見をさせてくれた。
生で齧るならサトウキビが美味しい。

 昼食前にヤズルカヤの岩に掘られた「12神の行進やここを作らせたトゥダリヤⅣ世のレリーフ」のある遺跡を見る。感じは”セーファ御嶽”を思わせる場所だ。周辺には何も無いただ岩に掘られた神々に現人神だけが残っている、それだけなのでなお更神々を感じる。古代から祈りの場として造られたのであろう。
岡本太郎の言葉を借りれば「何も無いことの目まいを感じる。」というところ。

 昼食をとったレストランのトイレは例の手動ガランの付いたウォッシュレットだが、その日はとても冷たい日で凍るような寒さなので、それを使用した人はいなかっただろう。私も使う勇気が無かった。(笑)

 それからハットゥシャシュ神殿跡へ行く、礎石が残っているだけの遺跡だが数年前に日本の援助で再建されたという異様な色で¥の城壁(?)門(?)が遠くにあった。

 ヒッタイトは鉄器を初めて使用した民族として他を圧倒した力を持ち古代王国を建設した。その繁栄の一端がかすかに偲ばれる遺跡だ。訳の分からないトンネルもあるが神殿を造るのが好きな民族だったようだ。
小高い丘から眺める風景は豊かな実りが期待できそうな土地である。土もカッパドキアとは違い肥えているような色だ。

 川も見られる、ポプラ並木が川に沿って生えているのが分かる。人間が定着する要素が揃っている。ここポアズカレにある遺跡も世界遺産に指定されている。

ここを後にするとひたすらアンカラに向かってバスは進む。もう残された日も少なくなった。日が落ちて暗くなり街の明かりが遠くに見え消えてゆく。アンカラは首都なので大きな街だろうがそれらしい明かりが見えないまま空港近くの街外れにあるのホテルに到着した。それでも7時だ、日が暮れるのが早い。