どこ吹く風

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ミレトス

2006年01月21日 16時55分34秒 | 旅-トルコ
 第4日目はミレトスとディディム観光をした。
昨日のトロイやエルガモン王国跡と似たような遺跡である。専門的知識を持つ人なら時代の違いによる建築様式あるいはその他の事で区別できるだろうが、私にはどれもこれも同じように見える。

 写真を見ただけではよほど特徴のある遺跡場所以外は似たりよったりだ。
それでも写真や日程表、その他の文献と比べながら必死に記憶を遡っている。おぼろげながらガイドの言葉を思い出して場所それぞれの逸話と写真が少し結びついてきた。

 ミレトス、ギリシャ時代に栄えた都市で、たしか「王様の耳はロバの耳」の場所だ。と思ったら金を愛するあまり神にお願いして、触れるもの全てが金になる力を得たが後悔する話の王様だった。
と思ったら、やはり「王様の耳はロバの耳」の都市でもあった。

 ほんとにあれこれ思い違いにカン違い、それに誤解とアタマが混乱するが事前勉強不足の所為です。
神殿には当然祭られている神がいる、せめてその方面の知識でもあれば時代や様式が頭の片隅に残っていた事でしょう。改めて事前の心構えが問われる場面です。

 遺跡は村や街外れにあるのが多い、都市が衰退してそこを維持する力がなくなると放棄してしまうのか、ある期間は人影まばらになってしまうのか。後の人は生活に役立つ石材を利用する為に遺跡を破壊してしまう。大理石のように高価なもの、手に入りにくいものは殆んど残っていない。

 遺跡は、当時海端に栄えたので海が近い場所にあるはずだが、千年単位の時の流れは地形をも変えてしまっている。争いだけが都市の盛衰に関わっているわけではないようだ。遺跡に立つと、もののあはれとか栄枯盛衰、寂寥とかいう雰囲気が漂ってくる。又昔々の人々がかくも大きな建造物を造ったものだと感嘆賞賛したくなる。
昔だからできたという面もあるにはあるけど。