先日のブログのとおり、20kgもの木のケースが意図せず落下してアワや大惨事となるところでしたが、床に穴が開いただけで済みました。
この木の箱の中に鉄の塊のような赤道儀が入っていて、これの取っ手が破損して落ちて床に穴を開けました。
その床の修繕をしましたのでご紹介します。
まず、家の床は新築時に「エコプロコート」というコーティングをしてあって、ピカピカ光った床です。
穴が開いた個所は2か所。
既に補修を終えた後なので良く分からないと思いますが、それぞれ直径2cmくらいで深さ3mmくらい凹みました。
結構、見た目インパクトのある凹み方でした。
さて、修理にはこんな物を使います。
紫外線で硬化するジェル、紫外線ライト、カッターの刃、歯磨き粉、アクリル透明塗装スプレー
凹んだ個所を充填するには硬化した際に肉瘦せしたり、柔らかいままの物はダメです。
私は「星の雫」というアクリル系UVレジンを多用しています。
(参考に最終行に商品のリンクを付けておきます)
(この先の作業は説明のための再現写真です)
まず、レジンを凹んだ個所に流し込んで、若干多めに入れます。
(レジンは太陽光に含まれる紫外線でも硬化してしまうので注意してください)
ちなみに、この床コーティングの「エコプロコート」も紫外線で硬化する同様なレジンです。
流し込んだレジンが周囲と完全に同じ高さになる様にカッターの刃を写真の様に寝かせて手前に引いてすり切ると平らになります。
この際に余分な力を入れると微妙に凹みますから優しく引きます。
カッターに付いた余分なレジンはティッシュで拭き取ります。
レジンは紫外線を当てなければジェル状なので少し間を置くと更に平らになってくれます。
平らな状態を確認したら、硬化させるために紫外線ライトを当てます。
1分程度でほぼ硬くなってくっ付かなくなりますので、念のため5分くらいライトを被せて放置して、完全に硬化させます。
指で僅かに触れてベト付きなど無くなればOKです。
もし、この状態で完全に綺麗に仕上がっていれば仕上げのアクリルスプレーを掛けますが、多分微妙に光の加減で確認すると波打っていたりする可能性が高いです。
そのまま仕上げてしまうと何となく違和感を感じて修復したのが分かってしまいます。
そこで、歯磨き粉で磨いて鏡面処理をします。
歯磨き粉を少量カッターの刃の平らな面に付着させます。
歯磨き粉が付いた面を硬化したレジンの上に置いて、力を入れずに暫く擦ります。
車のコンパウンドなどは意外と粒が粗いので光沢が無くなりますので歯磨き粉が一番良いです。
平らにピカピカになったら、紙などでゆるくマスキングしてアクリルスプレーを吹きかけます。
絶対に一度に沢山掛けずに30cmくらい離してサッと吹きかけて10分以上置いてまたサッとかけて状況見て2~3回掛けます。
マスキングの紙は紙に付いた液が垂れたりしないように一度ずつ取り除いた方が良いです。
また、ピッタリ床につけずに少し浮かしておいた方が良いです。
焦らず急がず行うのが成功の秘訣です。
半日くらい置いて、完全に乾いたのを確認したら、再度歯磨き粉で均します。
最後は、指に歯磨き粉を付けて指の感触で仕上げます。
(実際に一指し指の先端部分が今回修復した個所になりますが、分からないでしょ)
これで完了です。
光の反射加減で見ても殆ど分からないくらい綺麗に修復できました。
下の写真の中央付近に円弧のような2本の筋がうっすら見えますが、床にはいつくばってよく見ないとまず分からないと思います。
これで終わりかと思ったのですが、床から顔を上げたその時、
あれ?
壁にも大きな凹みがありました。
ケースの上部の角が当たったのでしょうか?
次回は壁の凹みの修繕をします。
nasuさんの隠れた才能が今年開花なのでしょう。
これまでにも様々な手際を拝見しましたが、自分に出来ないことには拍手します。
床に穴開ける人はそういないと思いますが、壁はちょっとしたことで傷つける事ありませんか。
明日は壁の補修ブログです。