友人が、昨年に続いて京大のシンポの司会をつとめることになった。
内容も昨年同様、おもしろそうである。
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今やほとんどの日本人にとって身近な存在となった牛乳・乳製品。いつも何気なく飲食していますが、多くの消費者が酪農に対して上のポスターのような牧歌的なイメージを抱いているのではないでしょうか?
実は、そうではないんですね
生産の現場と消費者の意識には大きなギャップがあるのです。そういう日本の酪農に、今度はTPPという名の貿易自由化という外圧がかかってきています。TPPに参加するかどうかは現時点で判断しがたいものの、品質が良く価格が安い海外の牛乳・乳製品が流入するような事態になれば、日本の酪農は一気に吹き飛んでしまう可能性があります。偏った生産体制と消費者の間違ったイメージによって、それほどまでに日本の酪農は脆弱な産業構造となっているのです。
重要なのは、「じゃあどうする?」というこれからの展望です。このシンポジウムでは、放牧酪農を1つの切り口として提案します。国土に合った土地利用と、そこから育まれる日本独自の乳文化の形成こそ、酪農の可能性を切り開くために必要なのです。
このような主旨から、第1部ではまず現場の実態報告を基に、その根本原因を追求します。
基調講演 「乳文化なき日本の酪農論~放牧酪農の展開を求めて~」
柏 久 氏 (京都大学 地球環境学堂 教授)
「消費現場の実態と奈良よつ葉牛乳を飲む会の取り組み」
清水 章子 氏 (奈良よつ葉牛乳を飲む会 代表)
「流通現場の実態と兵庫丹但酪農協の取り組み」
山川 彩絵 氏 (兵庫丹但酪農農業協同組合 営業販売課 課長)
「生産現場の実態と山田牧場の取り組み」
山田 保高 氏 (株式会社山田牧場 みちくさファーム 牧場長)
そして、第2部では研究者の方々に学術的視点から放牧酪農の可能性について発表して頂きます。
「草地酪農の本質~土作りに根ざした生産システム~」
松中 照夫 氏 (酪農学園大学 酪農学部 教授)
「放牧酪農の可能性~課題と展望~」
荒木 和秋 氏 (酪農学園大学 酪農学部 教授)
最後に、これらの報告に基づいて、現場の実感や会場からの意見に基づいてパネルディスカッションを行う予定です。
消費者としての目線から見ても、学術的な話としても面白そうな内容です
なかなか普段考える機会はありませんが、身近な食品の話なだけに、興味関心を超えて聞く意義がありそうですね。
みなさまも是非、ご参加ください
参加希望の方は、Eメールで【roea-sympo*mail2.adm.kyoto-u.ac.jp】(*を@に変えてください)までその旨ご連絡願います
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というわけで、なかなかためになりそうなので、ぜひ聞きに行ってみよう。