ニカラグアのオルテガにつづき
エクアドルでもまた反米政権が誕生した。
ベネズエラ:チャベス大統領の、国連における「ブッシュ=悪魔」演説を受けて、「悪魔だってルールは知っている(無法者ブッシュを“悪魔”と呼んでは、悪魔に失礼だ)」と発言して問題になった、あの元経済・財務相コレア氏が、アメリカの裏のコントロールを受けた守旧派利権組を破って見事当選を果たした。
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http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20061128AT2M2802H28112006.html
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「エクアドル大統領選、左派コレア氏が当確」(日経 11/28 23:00)
【サンパウロ=岩城聡】南米エクアドルで26日に行われた大統領選の決選投票で、反米左派のラファエル・コレア元経済・財務相(43)の当選が28日、確実となった。就任は来年1月15日で、任期は4年。
選挙最高裁判所によると、開票率85.19%の段階でコレア氏の得票率が58.64%。第1回投票で1位だった「バナナ王」の異名を持つ右派の実業家アルバロ・ノボア氏(56)の41.36%を引き離している。
ベネズエラのチャベス大統領と親密なコレア氏は今後、外交・経済関係の軸足を最大貿易相手国の米国から、ベネズエラやボリビアなどの反米・左派政権へと移していくとみられる。国内の米軍基地の使用延長を認めない考えを示しているほか、資源分野への国家のより強い関与の必要性を強調。資源の国有化は否定するが、脱退した石油輸出国機構(OPEC)への復帰を望んでいる。
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ボリビアの原住民の血を引くモラレス、そしてブラジルのルラの再選、ニカラグアのオルテガ、そしてエクアドルのコレア。来週には、ベネズエラのチャベスの再選が確実視されている。
'70年代までは、CIAの裏工作(親米の軍事政権支援や数々のクーデターの画策など)により、実質上アメリカの植民地にされ搾取されてきて、さらに、'80年代から'00年代にかけては、IMFやアメリカを中心とする多国籍企業により、別の形で搾取され続けた南米の民衆は、自己中アメリカの支配に明確に「NO」を突きつけているのだ。これまでアメリカの手先として利権をほしいままにしデップリと太ってきた地元の富裕層は、民衆を騙し続けることはできなかった。
さらに、ブラジルなどは、サトウキビによるバイオエタノール生産でインドと提携したり、油田開発で中国と提携するなど…外交面であらたな動きを始めている。ベネズエラは豊富な原油を武器に独自の外交を繰り広げているのは周知の通り。
アメリカが主導して締結を模索しているFTAA(http://www.rieb.kobe-u.ac.jp/~nisijima/ww20040223.html)は、中南米から猛バッシングを浴び中座したままである。アメリカは、おのれが儲かるように都合のいいルールを軍事力をちらつかせながら他国に強要しているだけなので、反感を買うのは当然なのだが、面と向かって中南米諸国からバッシングを受けたことはこれまでなかった。それだけ、人々のアメリカへの怒りは頂点に達しているということだ。
これらの流れによって、アメリカの一極集中は確実に崩れ、世界のエネルギー地図は書き換えられていくだろう。
こういった状況を読む努力もせず、崩れ行くアメリカにアホみたいにくっついていったら日本はエラいことになるだろう。さっさとアメリカから離れて、アジアや中南米と独自の外交ルートをつくらないといけない。これまでのように単なるアメリカの子分と見られるだけで、資源外交においては極めて不利な状況になってくるだろう。洗脳から目覚めて、世界で暮らしている普通の人々が何を考え、何を望んでいるのか、その気持に同化し、それを促進する政策で世界を主導していくべきだと思う。