竹原BLOG:奈良民話祭り ― グリム童話・メルヘン・語りの文化 とっておきの話。 

夏の奈良民話祭り:8月5日(金)午後3時より奈良町物語館で4回公演!
奈良燈花会に行きがてら、ぜひ来てくださいね!

雪景色三葉:あすか野界隈/大塔村の民俗文化を語り継ごう!

2014年02月08日 | 日記
今日2月8日、冬のオリンピックがロシアのソチで開催!
それに合わせてか、生駒にもこの冬一番の雪が積もりました。
とても、冷え込みますね。

雪景色を見ようと、近隣を歩いてみました。


住宅街もうっすら雪化粧。


王龍寺の山門。


近くの池で戯れる白鳥と鴨の夫婦。


奈良県も山村では、きっと雪で大変だろうな。

雪の降る冬の寒い日、民話調査で訪れた大塔村のことが思い出される。

小正月の七草粥を作るとき唱える歌も大塔村のおばあさんに教えてもらった。
下記サイトを参照。
春の七草・囃子言葉

大塔村には、「篠原踊り」や「惣谷狂言」など多くの民俗文化が残っている。
先日の新聞にもこんな記事が載っていた。



大塔村は、現在 五條市に合併されて、「五條市大塔町」という。
五條市の企業観光戦略課が、合併前の「五條市史」、「西吉野村史」、「大塔村史」から
伝説や民話を129編デジタルデータ化したそうである。

それ以外にも、大塔村については、わたしどもの調査した以下の資料もあるのです!

★奈良県吉野郡大塔村の昔話(上) 比較民話研究会 昭 60.12.
  (昔話研究懇話会編 『昔話―研究と資料』 14号 三弥井書店 182~196頁 所収)
★奈良県吉野郡大塔村の昔話(下) 比較民話研究会 昭 62.6.
  (昔話研究懇話会編『昔話―研究と資料』 15号 三弥井書店 156~182頁 所収)

昭和59年の1月、2月、4月、9月の4回にわたり、大塔村を調査し、
27名のご老人からお話を聞くことができた。
この地は、当時すでに若者の離村だけでなく、老人の離村も進んでおり、
調査は困難を極めた。
聴き得たお話の総数は、断片も含めて150話であるが、
この調査書には、話の体裁をなしている興味深いもの、107話を収めてある。

例えば、以前このブログで紹介した「雀孝行」もこの資料に入っている。
下記のブログ参照:
吉野・大塔村のお話「雀孝行」

そのうちにぜひ、五條市企業観光戦略課にも資料提供しようと思っています!!

雪化粧の街並みを散歩しながら、ふと、調査で訪れた雪深い「大塔村」が思い出され、
今回は、このようなブログになりました。

では、みなさま、来週まで! お風邪などひかれませんように!!


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1 コメント

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Unknown (赤ずきん)
2014-02-09 18:13:01
『昔話―研究と資料』 にある大塔村の昔話では、「へびむこ」の話が興味深いです。全国にある蛇婿入りの話が吉野の大塔村にもあるんですね。昨年のなーみんの民話祭りで語られた「ふしぎな旅人」も大塔村の話ですね。吉野民話地図には「がたろうの薬」がのっています!
ふるさとを愛する人たちの思いと、研究される先生たちの努力とで、先人の心が時空を超えていくんですね。
わたしたちは、雪のように真っ白な心で、語りついでいきたいです。
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