竹原BLOG:奈良民話祭り ― グリム童話・メルヘン・語りの文化 とっておきの話。 

夏の奈良民話祭り:8月5日(金)午後3時より奈良町物語館で4回公演!
奈良燈花会に行きがてら、ぜひ来てくださいね!

梅花女子大学こども学科「絵本制作展」でトロール、魔女の子、あかオニくんに会ってきました!

2015年02月28日 | 民話

今日は梅花女子大のイベントの案内です。


今、梅花女子大のガーデンキャンバスでは、紅白の梅が見事に咲き競っています。 もう春ですね!


その大学の「こども学科」には、「児童文学・絵本コース」があり、
学生たちが、卒業制作として絵本をつくり、展示しています。


世界でただ1冊しかない手作りの絵本です。
昔ばなし風のもの、ファンタジー小説風のものなど、さまざまな絵本がずらり―と並べられています。


会場は、梅田の「グランフロント大阪北館」で、明日3月1日 10:00~19:00 まで。
みんな、絵本に見入っていましたよ。

私も、何冊か読みました。3冊紹介しましょう!



「トロールのおともだち」
友達のいないトロールは寂しくしていたところ、ある女の子が落とした人形を拾って、ひとりで遊んでいましたが、
そのうちに人形の腕が取れ、泣いていると、偶然、女の子と再会し、人形の腕を直してもらい、
それがきっかけで、トロールは女の子といつまでもお友達になったとさ。



「まほうのかみひこうき」
魔女の子はほうきばかりで飛んでいるのはつまらないと嘆いていたところ、
かみひこうきクラブの子どもたちに出会って楽しく遊ぶことができたとさ。



「あかおにくん」
ある男の子が放課後学校で太鼓を叩いて練習していると、あかおにくんが現れ、太鼓を天に轟くほど大きく叩く方法を教えてくれ、
やがて雲の上に連れて行ってくれ、雷の落とし方までできるようになったとさ。


このように絵本作りとは、まず子どもたちを引き付ける物語をつくる文学的才能と
物語をいかに楽しい絵として描くかという芸術的的才能がいる。

子ども学科では、その二つの才能を育てる教授陣が揃っている。
卒業生の中には、今も絵本作家として国際的に活躍している先輩もいます。


3月3日(火)~3月8日(日)10:00~19:00 には
大阪府立中央図書館に会場を移して開催されていますので、
阪奈近辺にお住まいの方も是非、いらしてみてください。
地下鉄中央線「荒本駅」下車、西に徒歩6分です。


今日は、私の勤める梅花女子大学の学生さんの活動を紹介しました。

では、来週末にまたブログでお会いしましょう! お元気で!




グリム童話誕生200年記念講座「グリム童話の世界にようこそ!:パートIII:世界のシンデレラ」を開講!

2015年02月20日 | 民話
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

さて、今回はいつもブログを見てくださっている方々に
一足先に、早や、春4月からの公開講座のご案内です。

朝日カルチャーセンターの「くずは」教室で
「グリム童話の世界にようこそ!」のパートIIIを開講します!

よろしければ、ぜひおいでください!





■講義名
グリム童話の昔話の世界にようこそ!- 東西の説話の比較を通して語りの魅力に迫る


■講師
梅花女子大学大学院客員教授 竹原 威滋

■日時
4月から6月の第3金曜 15:30-17:30 (全3回)
2015年 4/17, 5/15, 6/19

■受講料
4-6月(全3回) 会員 7,452円 一般 8,424円
1回受講:会員・一般とも 2,808円

■講演内容
グリム童話200話が誕生して今年はちょうど200年目に当たる。
それを記念して、世界の子どもたちに今なお愛されているグリム童話の中から
「灰かぶり姫」と「千枚皮」を取り上げて、世界各地に伝わる類話を紹介しながら、
その発生、成立、伝播の問題を考察し、東西文化の交流の素顔に迫る。


■授業のテーマ
4月17日・・★シンデレラのルーツは中国にあるってホント?
        グリム童話『灰かぶり姫』と中国の昔話『イェーシェン(葉限)』
5月15日・・★シンデレラが履いていたのはガラスの靴、黄金の靴、それとも足袋?
        ペロー童話『サンドリヨン』と日本の昔話『米福・糠福』
6月19日・・★もうひとつのシンデレラの話はかぶり物を被って奉公に出たの?
        グリム童話『千枚皮』と日本の昔話『鉢かつぎ姫』


詳しくは下記のサイトをご覧ください:
パートIII
公開講座なので、好きなテーマの日、1回だけでも参加OKです。(1回受講 2,800円)

現在開講中のパートII:3月20日のサイトもご覧ください。


「奈良の民話を語りつぐ会」、「平城西女性セミナー」の方々には少し遠いですが、
グリム童話を系統的に学んでいただくには良い機会です。

「とぶアヒル」の会員の方々はじめ高槻・茨木・枚方・京田辺の近辺にお住いの方、
ぜひ、いらっしゃってください!


今日は、カルチャーセンター講演のご案内でした。

皆さん、来週まで、御機嫌よう。 さようなら!

写真で綴る「なら瑠璃絵2015」:早春の光の祭典に行ってきました!

2015年02月14日 | 民話
今日のブログでは久しぶりに楽しい写真でおくつろぎいただきましょう!
なら瑠璃絵を写真でつづりましょう!


興福寺の南円堂に夕日が沈み、一番星が西の空に見える頃、思い切って、寒い中、なら瑠璃絵に行ってきました。


新公会堂の裏手の庭園のイルミネーションが一番素敵でした。


岩と光る砂の日本庭園。


この写真の奥に光る立木があるでしょう。


そこには願い事を書いて、お札を張り付けることができるのです。
私も「家内安全、夫婦とも健康、長生きできるように」とお札に書いてぶら下げました。
発光ダイオードの現代技術と民衆の素朴な習俗の奇妙なコラボレーションでした。


可愛いスノーマン。


それに鹿の親子。これは奈良のイルミネーションの必修アイテムですね。


光の回廊を通って外に出ると、


光る門の奥の上方には大仏殿の大屋根がうっすら輝いていました。


その先では、若者の「夜参りライブ」の素敵な演奏に出会いました。

欲を言うと、ここで、ナーミンテラーの「夜語り」が聞ければ、申し分ないのですが・・・・
 

12月には、万葉植物園の「イルミ奈ーら」を紹介しましたが、
今日は、写真で綴る「なら瑠璃絵」でした。

では、来週末、ブログでお会いしましょう!
風邪が流行っています。みなさま、お元気で!


日中『シンデレラ譚』の比較について「アジア民間説話学会」で立石氏発表!2月14日立命大

2015年02月07日 | 民話
みなさま

以前のブログで、「民話に関する国際学会があるのをご存知?」を書きました。
ここを参照

国際口承文芸学会は、世界の民話・昔話を研究する研究者の学会で、
私も一昨年発表しましたが、

なんと、アジアの民話・昔話を研究する学会もあるのです。

「アジア民間説話学会」といい、来週、その日本支部の研究大会があります。

先ずは、そのプログラムを載せましょう!

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★アジア民間説話学会日本支部 2014年度 研究大会★

■日時:2015年2月14日(土)13:00-16:30

■会場:立命館大学衣笠キャンパス 存心館2階707教室
 (JR京都駅または円町駅からJRバスまたは市バスにて「立命館大学前」下車)

■大会参加費:1,000円 (*学部学生は無料)

<プログラム>
13:00‐13:15 総会
1.2014年度活動報告・会計報告
2.2015年度活動計画
3.その他

13:20‐14:30 話題提供1 立石展大氏(高千穂大学)
「日中『シンデレラ譚』の比較について」
 (休憩)
14:40‐15:50 話題提供2 金賛會氏(立命館アジア太平洋大学)
「祖母嶽伝説と韓国 -鉄文化の視点から-」
 (休憩)
16:00‐16:30 昔語り 小栗栖真弓氏(姫路おはなしの会)
「兵庫県の昔話・伝説」 

*16:30-16:45 会場撤収
*17:45-19:45 懇親会(京都駅前、会費5,000円)

<問い合わせ先>
〒603-8577京都市北区等持院北町56-1 立命館大学文学部鵜野祐介研究室 
e-mail: y-uno@fc.ritsumei.ac.jp 

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どれも興味ある内容ですが、
特に立石氏の「日中『シンデレラ譚』の比較について」は
とても、面白そうです。

立石氏は、最近「日中民間説話の比較研究」(立石展大著 汲古書院 2013)を
出版され、早速、拝読しましたが、
特に、「猿の生き肝」の日中比較研究は啓発されるところ大でした。

シンデレラの話の世界最古の原話は中国の『酉陽雑爼』にあると
南方熊楠が指摘したので有名です。

きっと中国の資料はたくさんあると思います。
もちろん韓国にも「コンジ・パッジ」というお話があります:

韓国のシンデレラは花靴を履いています。(崔仁鶴『朝鮮昔話百選』より)

ご発表をとても楽しみにしています。

今日は、アジアの民話に関する学会のご紹介でした。

みなさま
風邪が流行っています。
お元気で!

来週末にまたブログでお会いしまましょう!