竹原BLOG:奈良民話祭り ― グリム童話・メルヘン・語りの文化 とっておきの話。 

夏の奈良民話祭り:8月5日(金)午後3時より奈良町物語館で4回公演!
奈良燈花会に行きがてら、ぜひ来てくださいね!

錦秋三景フォット★公開学習「ドイツ・メルヘン街道とグリム童話」 12月6日(金)来てね!

2013年11月30日 | 日記
皆さんお元気ですか?
とても寒くなってきましたね!

先ずは、「錦秋・三景フォット」です。



★一景:黄色と赤のグラデーション。奈良公園興福寺境内  


★二景:血に染められたように赤い楓。奈良教育大学構内 
 奈良教育大の七不思議のひとつ:
  通行の邪魔になるので、切りたいが、秋になると血に染まるので、不気味で切れないという。


★三景:見事な銀杏。奈良教育大学構内 

さて、今日は講演の案内をいたします。
テーマは「ドイツ・メルヘン街道とグリム童話」です 。

実はこのテーマで昨年春に高槻市で講演をしたことがあります。
下記のサイトをご覧ください。
空とぶアヒル開講式

今回は「平城西女性セミナー公開学習」においてお話させていただくことになりました。

日時  12月6日(金) 午前10時~12時
場所  平城西小学校 視聴覚教室
テーマ 「ドイツ・メルヘン街道とグリム童話」
      アクセス地図
  
ドイツ・メルヘン街道を美しい映像(スライド)で辿りながら、
グリム兄弟の人生とグリム童話の成立過程を紹介し、
伝承メルヘンの魅力に迫ります。

何かと気ぜわしい師走時ですが、
よろしかったら是非、聴きに来てください!

今日は講演の案内でした。

では来週またブログでお会いしましょう!


三題噺:「枯葉」(ジャック・プレヴェール)、「ひこうき雲」(松任谷由実)、「風立ぬ」(宮崎 駿)

2013年11月23日 | 日記
すっかり秋らしくなってきましたね。
梅花女子大のキャンバスも見事な錦秋です。


地面には枯葉が敷き詰められています。

ところで、みなさま、イヴ・モンタンの歌う「枯葉」をご存知ですね。


(NHK番組「SONGSズペシャル 松任谷由実」より)
左手はイヴ・モンタン、右手は、作詞者のジャック・プレヴェールです。

ジャック・プレヴェールは、フランスの国民的詩人で、
松任谷由実は、この詩人の詩に若き日から親しんでいたそうです。


(NHKの同上番組より)
松任谷由実(ユーミン)は、
高校一年の頃に小学校時代の同級生男子が筋ジストロフィーで亡くなった時
その死を悼(いた)み、「若くして死ぬって、どういうことかな」と思いめぐらし、
高校3年の時、「ひこうき雲」という歌を作ったそうです。

白い坂道が 空まで続いていた。
ゆらゆら かげろうがあの子を包む。
誰も気づかず ただひとり
あの子は昇っていく。
何もおそれない、そして舞い上がる。
空を憧れて 空をかけていく。
あの子の命はひこうき雲。
(作詞・作曲:荒井由美 1973年)

実にすばらしいレクイエム(鎮魂歌)です。
のちに、これは荒井由実のファースト・アルバム(2000年)のタイトル曲になっています。

作曲からちょうど40年目に、なんと宮崎駿がこの曲を映画「風立ぬ」の主題曲に採用したのです。


(NHKの同上番組より)

皆さん、是非、宮崎駿監督の最後の作品「風立ぬ」も見てくださいね。

ひたむきな愛!
自分の夢に忠実にまっすぐすすむ意志!
個人の人生に襲いかかる悲痛な運命!
秘密のない国民が主人公の政治の尊さ!!

みなさんは、何を読みとられるでしょうか?

今日は、「枯葉」 → 「ひこうき雲」 → 「風立ぬ」
の三題噺でした。

では、次回のブログでお会いしましょう!

絵本 『役小角と山の神 - 御所市ふることがたり』 が出ました!!

2013年11月16日 | 日記
御所市の夢絵本製作委員会より
絵本『役小角と山の神 - 御所市ふることがたり』が出ました!!



先日、毎日新聞に次に記事がでていた。

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御所市職員らで作る「夢絵本製作委員会」が企画・製作に取り組んだ絵本
「役小角(えんのおづぬ)と山の神〜御所市ふることがたり〜」(A4判、32ページ)が完成した。
2012年の絵本「井戸のこわい仁王さん〜御所市むかしがたり〜」に次ぐ2作目。

絵本は、御所を代表する歴史上の人物、役小角(役行者)にスポットを当てた。
日本最古の仏教説話集「日本霊異記(りょういき)」に記される役小角と、
御所市森脇に鎮座する「一言主神(ひとことぬしかみ)」が対立した逸話を参考に脚色。
両者が心が通い合い、両立する関係にアレンジ。

1000冊作製し、800冊は図書館などに寄贈。残り200冊は1冊1000円で販売する。【山本和良】

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早速、取り寄せて、読んでみた。

物語は、山で修業をして不思議な力を身につけた役小角がある日、葛城の山の神に出会う。
力比べを通して山の神と役小角はお互いを認め合う。
敗れた役小角は、山の神の名前が消えないように葛城の山に術をかけ、
山の神の望みをかなえ、山の神は日本中に知られる有名な神になった。
それが、「一言主神(ひとことぬしかみ)」である。

詳しくは、下記サイトをご覧ください。
ごせ夢絵本プロジェクト

御所市の若手の職員有志が、地元の子どもにふるさとのお話を届けようと
このような素敵な絵本を製作された。

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今日は、ふるさと絵本の話題でした!
寒くなってきましたね!
私も、すっかり厚着をしています。

では、来週もブログで会いましょう!!


Eテレ:100分de名著「アラビアンナイト」★第1回:世界最長のファンタジーを見ました!

2013年11月09日 | 日記
9月28日のブログで「枠物語」について紹介しましたのを覚えていらしゃいますか?
あの時は、モンゴル説話集『シッディ・クール』と『シンドバード』について
口承文芸学会例会での発表の案内をさせていただきました。

ところで、NHKテレビのEテレで枠物語「アラビアンナイト」についての面白い番組を見ました!


Eテレ:100分de名著「アラビアンナイト」★11月6日放送:第1回:「世界最長のファンタジー」です。

-----NHK番組案内より-----------------

「アラビアンナイト」(千一夜物語)というと、
「アラジンと魔法のランプ」「アリババと40人の盗賊」「シンドバッドの冒険」などが有名ですが、
児童文学として紹介され、広く知られている話は「アラビアンナイト」のほんの一部に過ぎません。
その中には、まるで落語のような話もあれば、推理小説のような話もあり、全体を通読すると、
その豊かな文学世界に圧倒されます。
また「アラビアンナイト」には、歴史史料としての価値もあります。
9世紀に原型となる話が生まれ、時代と共に書き足されていったため、
過去の人々の営みが克明に記録されているからです。
番組では、あまり知られていない「アラビアンナイト」の全貌を明らかにしながら、
千年の時をつめたタイムカプセルとして、物語に秘められた様々な歴史を解説します。
謎とロマンに満ちた「アラビアンナイト」の意外な真実に迫ります!

------番組案内以上----------------------------------


最古の文献としては、9世紀のカイロの古写本「千夜の物語」があるそうですが、
中世イスラム世界で語りつがれて来た物語集で
12世紀までに「千一夜」(アルフ・ライラ・ワ・ライフ)という物語として定着してきたようです。
「千一」(せんいち)とは、日本語の「八万」(やよろず)と同じように、
「たくさんの、数の多い」という意味で用いられてきたそうです。


1704年、フランスの東洋学者、ガランがアラビア語写本からフランス語に初めて翻訳し、
やがて、ヨーロッパで出版ブームになり、
英語版では「アラビアンナイト」と名付けられたのです。

そこには、子ども用の話もあれば、大人用のエロ話も入っています。

その発展の歴史を見ると、
このガランがみた15世紀の写本は、282夜で約35話
ガランの翻訳版(1704~1717年)は、約480夜で60話
それが、ブーラーク版(1835年)とカルカッタ第2版(1839~1842年)では
ついに、1001夜で約260話になったそうです。

もともとは、たくさんの夜をあらわす「千一」が
文字通り「1001夜」にするため、
世界最長のファンタジーが生まれたのが実情だそうです。

はじめから、「千一夜の物語」の原本があったわけではないのですね。

1回目の番組の動画をぜひ見てください。
第1回 世界最長のファンタジー

もちろん、番組ホームページで次回以降の番組予告を参照くださいね。
100分で名著HP

2013年11月13日(水)午後11:00~11:25/Eテレ(教育)
第2回:異文化が出会う場所

第1回目の再放送:
2013年11月13日(水)午前5:30~5:55/Eテレ(教育)
2013年11月13日(水)午後0:25~0:50/Eテレ(教育)

今日のブログは、Eテレの番組紹介でした。

それはそうと、NHK・BSプレミアム:ファンタジードラマ『ワンス・アポン・ア・タイム』
見ておられますか?

寒くなってきました。
ご自愛ください。
では、来週、ブログでお会いしましょう!

2013. 11. 9.   竹原威滋

第65回正倉院展に行ってきました!おすすめ:漆金薄絵盤と花喰鳥刺繡裂残片

2013年11月02日 | 日記
美術の秋、正倉院展に行ってきました!


夕方なのにかなりの入場者がいました。


玄関ホールの案内スクリーンを見て、期待が広がる。

今年の見どころは、なんといっても
23年ぶり二度目の出陳となる漆金薄絵盤(うるしきんぱくえのばん)でした。


(写真は、展覧会図録より)
仏前に供える香具の台座なのに、蓮弁には、こんなにもさまざまな彩色絵がほどこしてあり、感動しました。
唐花文(からはなもん)や迦陵頻伽(かりょうびんが)、花喰鳥(はなくいどり)、鳳凰、鴛鴦(おしどり)、獅子などを彩絵してありました。

もう一つ、注目したいのは、
花喰鳥刺繡裂残片(はなくいどりのししゅうぎれざんぺん)です。


(写真は、展覧会図録より)
これは、1975年に染織品整理中の唐櫃から発見された刺繡の残片だそうです。
正倉院には、無造作に保管された布きれにも、こんな素晴らしい刺繍絵が残されているってすごいですね!
花枝をくわえた鳳凰鳥が唐花の上で片足立ちをし、宝相華文の葉のような大きな尾羽を立ち上げています。
虚空には散花(さんげ)と蝶が配されています。

そのはか、聖武天皇ご遺愛の平螺鈿背円鏡、楽器や伎楽面、貴族の遊びの道具、腰飾りや刀子などの装身具、宮中の年中行事にかかわる道具、奈良朝の人々の暮らしを伝える文書などが出陳されていました。

あなたも、是非、時間があれば、(せっかく奈良に住んでいる方は言うに及ばず、)見に行ってくださいね。

詳しくは、下記のサイトをご覧ください。

奈良国立博物館HP

では、また、来週ブログでお会いしましょう!