竹原BLOG:奈良民話祭り ― グリム童話・メルヘン・語りの文化 とっておきの話。 

夏の奈良民話祭り:8月5日(金)午後3時より奈良町物語館で4回公演!
奈良燈花会に行きがてら、ぜひ来てくださいね!

語り手講座定員達す!/田原と柳生の里に行って来ました!

2011年09月26日 | 日記
まず、最初にお知らせ:
語り手入門講座は定員20名に達しましたので、
昨日、募集を締め切りました。
応募いただいた方には近日中にご連絡いたします。

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さて、週末に奈良市の東部山間地域を採訪いたしました。
近く、「田原・柳生の民話地図」(仮題)を作成する予定のため
そのイメージ作りのため、久しぶりでゆっくり探索しました。

台風一過、絶好のハイキング日和でした。

今日のブログはその写真でお楽しみください。


先ず、太安万侶の墓にお参りしました。来年は「古事記」編纂1300年です。


柳生石舟齊が天狗を切ったと思い、翌朝、見ると、実は石だったという。真っ二つに切れた「一刀石」


柳生石舟齊の次の当主が柳生宗矩です。


柳生宗矩が馬上から洗濯中のお藤と出会った「お藤井戸」


お藤が宗矩と結婚することになり、阪原村から柳生村に向かう峠は、
母が娘を見送り涙の別れをしたので、「帰り婆さ峠」という。
(写真の真ん中の山道を登るとその峠に出る)


柳生十兵衛が修行の旅に出る際に植えた「十兵衛杉」
(今では、落雷で枯れているが、なかなか立派な大木である)

来春には、「田原・柳生民話地図」が刊行されますので、おたのしみに!

「なら語りの入門講座」受付中! /NHKの番組「宇宙の渚」の紹介

2011年09月19日 | 日記

9月5日のブログでお知らせしましたように
「なら語りの入門講座」の応募の受付をいたします。
日時: 毎週火曜日午後2時40分~午後4時10分 日程:10月4日(木)~2月7日(火)・全15回開講

あなたも語りのノウハウを身につけて、幼稚園、保育園、図書館、学校現場や家庭で、
あるいは「奈良民話祭り」で、子どもたちや孫たちに、昔話や奈良の民話を語ってみませんか!

昨日の講演会のあとご案内したところ、10名の方が応募を表明されました。
受講希望の方はここをクリックしてみてその指示にしたがって応募してください。
定員は20名ですので、早めに申し込んでくださいね。(先着順)

ナーミンの会員の方、是非お知り合いにお知らせしてくださいね。

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話題は変わりますが、
昨夜のNHKの番組「宇宙の渚」
素晴らしい映像をみましたので、すこし紹介します。

国際宇宙ステーションから送られてきた珍しい映像です。
思わず、ケータイでテレビの映像を撮影しました。


地球の大気圏に沈む月。
地球を包む大気圏と暗黒の宇宙空間との境目を「宇宙の渚」と言うそうです。


国際宇宙ステーションからみた雷(下の丸い明かり)と雷雲から放たれる閃光。
この花火のような閃光を「スプライト sprite」(妖精)と呼ぶそうです。
森や山だけでなく、宇宙にも妖精がいるのですね。この映像では3人の妖精かな。


国際宇宙ステーションからみた西日本:右端の明るい所は大阪。手前に四国、その向こうは山陽と山陰地方。
人の住む海岸沿いは電気で明るいので、まさに地図を見ている気持ちになりますね。

メルヘンの世界では、星の王子さまのように主人公は、よく星や月をたずねることがありますが、
宇宙飛行士古川聡さんが宇宙から写した映像をお茶の間でリアルタイムに見れるとは、
えらい時代になりましたね。


大塔村のみなさまのことを思って.....

2011年09月12日 | 日記
台風12号による豪雨が紀伊半島を直撃し、
奈良県下でも南部地域に甚大な被害をもたらしました。

私が畏友丸山顕徳氏の案内で初めて奈良県下で民話の調査を
したのは、大塔村(現・五條市大塔町)でした。
何度も通い慣れた大塔村の風景が
すっかり変わり果てた様相を呈しているのを
テレビで映し出されると、心が痛みます。

民話調査を実施したのは、昭和59年(1984年)ですから、
ずいぶん昔になりますが、
お年寄りの方から多くのお話を聴くことができました。

山の斜面にへばりつくように家が建ち、つつましい生活をされているお年寄りたち。
心やさしく、自然とともに生きるその姿。

とても素晴らしいお話を聴きました。

そのお話は既にこのブログでも2話、紹介しています。

この機会にもう一度再録しましょう。


★ガタロウと錦草

辻堂のな、蒲生の裏に、どえらい、あの、大きな淵があったんや。
今はダムにして無いけどな。
その淵にはガタロウがおった。昔の話やで。

お便所に行ったらね、ガタロウが下から手を出してきたと。
それを切ったんと、鎌で。
その代わりにね、ガタロウが「その手を返してくれ」と。
「手を返してくれたら、ええ薬教えるさかい。」
ほんでね、蒲生屋さんですわ。
その薬な、今でも売ってると思うわ。


語り手:福本清明(大塔村 宇井)
原典:昔話研究懇話会編『昔話―研究と資料』 14号 (昭和60年)


★雀孝行

燕は、親が今、死に病でな。あの、なにしとんのに、
「来い」いうたら、化粧して、きれいにして、ゆっくり燕は来たんやて。
そんで、親の死に間にあえへんかってんて。

一方、雀は、もうな、そのまま、親の死に病にな、もう、すぐ来たんやて。着の身着のままで。
そんで、親の死に間にあってんて。

ほんで雀は、あんな格好でええし、村の近くでお米とって食べてええんやて。

燕は、きれいに紅つけたりな、おしろいつけたりして。
ほんでに、お大師さんが、
「もうお前はな、親の死に目にそんな化粧して、やつしとるんだったら、
もうお前はな、食物は食べられん。」て。
ほんであれは、虫となにと食べて、ほんで、
「土食って、虫食って、土くさい。」
って鳴くんやて。そして渡り鳥になって、遠くまで行かなあかんねんて。

わしら、子供の時、ようそんな話、聞かされたけど。


語り手:梅本マサノ(大塔村 惣谷)
原話資料:昔話研究懇話会編『昔話―研究と資料』 14号 (昭和60年)


河童の話も雀孝行も、山村ならでは の話です。

よろしかったら、過去のブログも見て下さいね。

吉野の河童はなんと薬をお礼にくれたのだ!

吉野・大塔村のお話「雀孝行」


大塔村のみなさま! くじけないでください。
熱いエールを送ります!!

2011年「なら語り手入門講座」10月開講!

2011年09月05日 | 日記
好評いただいている「なら・語りの入門講座」を
今年も下記の要領で開講いたします。

◇ 日時: 毎週火曜日午後2時40分~午後4時10分(下記日程)

   10月4日(木)~2月7日(火)・全15回開講

 (10月4、11、18、25、11月1、8、15、22、29、12月6、13、20、1月10、24、2月7)

◇ 会場: 奈良教育大学 講義棟  104教室

 (JR奈良駅または近鉄奈良駅より約10分 市内循環バス「高畑町」下車)

◇ 講師:奈良教育大学特任教授 竹原威滋  語り手: 村上郁

【対象】学生・教職員、一般市民、 【定員】20名(先着順)
 
【申込期間】9月20日(火)~9月30日(金)  【参加費】無料

【申込方法】FAXまたはe-Mailで、講座名・氏名・年齢・住所・電話番号・e-Mailアドレスを記入の上、
      下記に申し込んでください。 9月20日(火)より先着順受付とします。

【問合わせ先】奈良教育大学 竹原威滋研究室 
  
      TEL & FAX: 0742-27-9272
      MAIL: takehat@nara-edu.ac.jp
 

あなたも語りのノウハウを身につけて、幼稚園、保育園、図書館、学校現場や家庭で、
あるいは「奈良民話祭り」で、子どもたちや孫たちに、昔話や奈良の民話を語ってみませんか! 


★さらに詳しい情報は下記のサイトをクリックしてご覧下さい。
  2011年「なら語り手入門講座」  

★なお、下記の奈良教育大学図書館公開講座の終了後、詳しい案内をいたしますので
 よろしかったら、是非講座にいらしてください。
   講演と語り「世界のシンデレラ姫の話」:奈良教育大学にて9月17日開催