竹原BLOG:奈良民話祭り ― グリム童話・メルヘン・語りの文化 とっておきの話。 

夏の奈良民話祭り:8月5日(金)午後3時より奈良町物語館で4回公演!
奈良燈花会に行きがてら、ぜひ来てくださいね!

「東吉野村ニホンオオカミ手作り絵本コンクール」募集中!

2015年08月29日 | 民話
今から30年前の昭和60年(1985)から2年間、比較民話研究会の皆さまともに
東吉野村において民話調査を実施し、
同村教育委員会より調査報告書を出していただきました。


『東吉野の民話』丸山顕徳・竹原威滋編 平成4年(1992)

その中には狼の話が5話、載っています:
送り狼、送り雀と送り狼、狼報恩3話

下記のブログには狼報恩の話が紹介されていますのでご覧ください:
日本オオカミは東吉野で絶滅した!

実は、最後のニホンオオカミが捕獲されたのは、東吉野村だったのです。
だから、狼にまつわる話も聴き取ることが出来たのです。

また、同村には日本狼の消滅地としてオオカミの像が記念に設置されています:


奈良教育大学教授 久保田忠和氏が等身大のブロンズ像として再現しました。撮影:竹原威滋(以下同様)




かつて山野を咆哮したニホンオオカミの雄姿が見事に表現されています。

さて、ここからが本日の話題です。同村のホームページより:


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東吉野村ニホンオオカミ手作り絵本コンクール:


趣旨
最後のニホンオオカミが東吉野村で捕獲されて今年(2015年)で110周年となります。
これを記念して、ニホンオオカミの存在と最後の捕獲地である東吉野村を全国に知ってもらえるよう、
ニホンオオカミを題材とした手作り絵本コンクールを実施します。
子どもから大人まで、ニホンオオカミに親しみをもてるような作品を募集します。

募集内容
ニホンオオカミを題材とした未発表の手作り絵本

募集期間
2015年5月1日から2015年9月30日まで(当日消印有効)

応募資格
18才以上(高校生不可)

審査発表
2015年10月末頃


東吉野村長賞 1点(賞状・賞金10万円)
審査員特別賞 2点(賞状・賞金3万円)
東吉野村長賞に選ばれた作品は出版されます。

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どなたか、「ニホンオオカミ手作り絵本コンクール」に挑戦しませんか?!

応募の詳しい案内は下記のサイトをご覧ください:
ニホンオオカミ手作り絵本コンクール
募集要項と応募票

受賞のあかつきには、また奈良民話祭りで紙芝居にして皆様にみてもらいましょう!

今日は、絵本コンクールの話題でした。

あと少しで、涼しい秋の訪れですね。

では、来週末にブログでお会いするまで、お元気で!


金閣寺と竜安寺に行ってきました!石庭と鏡容池を見て夕涼み!

2015年08月22日 | 旅行
夏休みを利用してデンマーク人の友人が来ましたので、京都を案内しました。
昨年は、この友人がアンデルセンのゆかりの地を案内してくれたので、そのお返しです。

彼はまず金閣寺を見たいというので、行きました。


少し曇り日でしたが、やはり金色に輝き、鏡湖池に映る「逆さ金閣」ともども美しいでした。

近くにあったパネル展示を見ました。


初層内部には宝冠釈迦如来像と足利義満像があるのを初めて知りました。


つぎに訪れたのがお隣の竜安寺です。


この石庭は石の配置から「虎の子渡しの庭」とも「七五三の庭」とも呼ばれています。
静かに見つめていると、一瞬、暑さを忘れました。

石庭の前から裏手に回ると、茶室の露地に「知足の蹲踞(つくばい)」がある。
蹲踞とは、茶室に入る前に手や口を清めるための手水鉢のことです。


よく見ると、「五・隹・疋・矢」と読めるが、
水溜めに穿った中心の口を共有すれば「吾唯知足」(われ、ただ足ることを知る)と成る。
「知足のものは貧しといえども富めり、不知足のものは富めりといえども貧し」という禅の格言を
謎解き風に図案化したものだそうです。
すこし、禅の精神を勉強できました。

最後に庭園の鏡容池にいきました。


蓮池に浮かぶ「つがいの白鳥」を見て、夕涼み!

とても楽しい一日でした。
友人は日本文化の一端に触れ、満足した様子でした。

そろそろ、残暑もあと少し、
また、来週末にブログでお会いしましょう!

竹原威滋



戦後70年談話:民話は、世界の人々の心を繋ぐことができる。

2015年08月15日 | 民話
一昨日の『奈良新聞』に「奈良民話祭」の記事が載っていました。
先ずは、記事を読んでください:



私たちの活動を奈良の人々に広報していただき、ありがたいです。

その記事で、「イタリアから来た観光客のために英語で紙芝居をして見せ、
大変喜ばれた」と報告いただいていますが、
私たちは、奈良の地元の人々ばかりでなく、奈良の語りの文化を世界に発信しようと
頑張っています。
そのため、英語のポスターも会場入り口に張りました:



昨年の民話祭りの会場入り口の掲示もみてください:


英語によるポスターの右手には「ならまち民話地図」の日本語、英語、中国語、韓国語の各版も載せました。

ならまちを訪れる外国人観光客はそれを見て、珍しがり、会場を覗いてくれます。
もちろん、そんな人々には民話地図を差し上げますと、とても喜んでくれます。
そして、即興で英語の紙芝居も上演します。


英語で朗読するナーミン・テラー。紙芝居を熱心に聴く外国人観光客。その横では日本の子どもたちも聞いています。
まさに国際的な民間交流が成立しているのです。

今日は、戦後70年の記念すべき年、世界平和を願わざるを得ません。

そこで、ブログで私流の「戦後70年談話」を載せます!

 「わたしたち日本人はもっと外国人を、そして異文化を知らなくてはならない。

  目に見える名所・旧跡、食文化は、外国旅行をすれば、分かるかもしれない。
  しかし、人の心は見えないので、なかなか理解できない。

  だが、民話、昔話に親しめば、それぞれの民族の心を知ることができる。
  民話は、長い年をかけてその民族に伝承されてきたものだから。
  民話を通してその民族の心が見える。

  民話・昔話は、世界の人々の心を繋ぐことができる。
  民話に親しむことは、国際理解、ひいては世界平和にもつながるのである。

  私たちナーミン・テラー(奈良の民話の語り手)は、明日に向かって、今日も地道に歩み続けます。」

では、みなさま、あと少し暑い夏を乗り切ってくださいね。
では、来週末までお元気で!

夏の奈良民話祭り2015 盛会多謝!

2015年08月08日 | 民話
民話祭りは、平城遷都1300年祭の2010年に始めて、今年で5年目、第6回目でした。

いつも燈花会に合わせて開催しています。


今年の燈花会 初日8月5日の春日野園地会場、遠景に東大寺本殿がほのかに見える。


奈良民話祭り会場 奈良町物語館 幟も新調。8月7日11時、いよいよ開催。


「あんころ餅とあみださま」を語るナーミン・テラー(奈良の民話・語り手)。熱心に聞く子どもたち。


紙芝居「帯解の龍」を演じるナーミン男性テラー。
今年は子どもたちが多く来てくれたのは嬉しいことです。
それというのも今年は奈良市が後援してくれたので、市内の小学校にもチラシを配布したお蔭かな。


語りの合間には、わらべ歌もある。手遊び歌に興じる人たち。


外国人観光客も来てくれたよ。英語のできるナーミンテラーが特別に英語で紙芝居を見せたら、とても喜んでくれた。

今年は5回の公演に延べ100人を超える観客が来てくれました。そのうち子どもたちは3分の1でした。
盛会をナーミンテラーと共に喜びたいと思います。


これは会場のすぐ近くにある「奈良町にぎわいの家」の庭園です。
この家は、典型的な「奈良の町屋」で大広間もあります。

秋の奈良民話祭りは、正倉院展のあわせて「にぎわいの家」で開催できないかと企画検討中です。

その節は、またこのブログで紹介しますので、来てくださいね!


戦後70年、戦争体験を次世代に語りつぐ、
また、奈良という地域の伝承文化も次世代に語りつぎたいです。

では、また、来週末のブログまで、みなさま、暑さに負けず、お元気で!



「奈良なら民話祭り2015」 8月7日(金)奈良町物語館、プログラムを見てお出かけください!

2015年08月01日 | 民話
みなさま、お元気ですか?

毎日とびきり、暑いですね!

なら燈花会も8月5日(水)から始まります。


昨年の燈花会、浅茅ヶ原のほの灯り

夕方、燈花会のお散歩の前後にぜひ、「奈良なら民話祭り2015」にお出かけ下さい。

読売新聞に民話祭りの案内が、掲載されていました!!

7月31日付の朝刊、26面の Ivent&Stage 近畿スクェア

ほかの新聞のイベント情報にもきっと載っていると思います。


奈良新聞 8月6日掲載


昨年の民話祭りの様子をみてください。


語りも、紙芝居もあるよ! 昨年も多くの子どもたちが聞いてくださいました。

以下に、今年のプログラムを掲げますので、聴きたいお話のある時間帯に来てください!


■8月7日(金)奈良町物語館

【1部】11:00~12:00

挨拶
ナーミンのうた
わらべうた
蟻通し明神
広岡の腰痛地蔵
油かけ地蔵さん
あんころ餅とあみださま
紙芝居
「へびがかえるをのむわけ」
わらべうた
十五夜の月
良弁杉
不審ヶ辻子の鬼
わらべうた
蓮長寺の龍
犬と笛


【2部】13:00~14:00

ナーミンのうた
わらべうた
六平さんと新平さん
猿の肝
くじら大王
わらべうた
ふしぎな旅人
おふじ井戸
あんころ餅とあみださま
紙芝居 「帯解の龍」
わらべうた
天狗さんのまな板石
ねこ化け
伯母ヶ峰のねこ


【3部】14:15~15:15

ナーミンのうた
紙芝居 「良弁杉」
鬼子母神とザクロ
蓮長寺の龍
餅飯殿
わらべうた
子育てゆうれい
クモとゆめ
紙芝居
「へびがかえるをのむわけ」
わらべうた
義経の隠れ塔
弓田
虫の知らせ


【4部】15:30~16:30

ナーミンのうた
十三鐘の石子詰め
采女神社のはなし
不審ヶ辻子の鬼
紙芝居 「いうなの地蔵」
わらべうた
ツバメとスズメ
庄やん
なにぬかす
紙芝居 「帯解の龍」
わらべうた
久米の仙人
北林家の狸
あんころ餅とあみださま
こしのそうけん十二化け


【5部】16:45~17:45

ナーミンのうた
わらべうた
金を生むねこ
おじいさん来たでぇ
きもだめし
紙芝居 「帯解の龍」
わらべうた
広岡の腰痛地蔵
猿の肝
ほととぎすの声
紙芝居 「へびがかえるをのむわけ」
おくりおおかみ
おふじ井戸
寂々たる寒山寺
わらべうた
挨拶


お話の出典は、主に下記の書物によっています:
『村上郁再話 子どもと家庭の奈良の民話①~③』

ナーミン・テラー(奈良の民話の語り手)は、まだまだ未熟ですが、
お互いに語り合いっこして、精進しています。

ぜひ、聴きに来て下さいますように!

詳しくは、前週のブログ(7月25日)もご覧ください。↓


みなさま。 では、来週まで御機嫌よう!