えぬ日和

日々雑記。第二、第四土曜更新を守っているつもり。コラムを書き散らしています。

中井貴一が好みの顔だった

2008年09月22日 | 雑記
意味のないタイトルは大好きです。

思ったとおりとり・みきは好みの線画でした。
「パシパエーの宴」(チクマ秀版社)をタイトル買いしたのですが。
この人をどこで知ったのか、イマイチ記憶がないのです。
たぶんひさうちみちおの漫画のあとがきか何かで読んだのでしょう。

まあそんな感じでまんがを読んでいましたが、話がてんと変わります。

昨日ニューオータニ美術館にて
「アンリ・リヴィエール エッフェル塔三十六景」
観てまいりました。

タイトルでぴんと来る方もいらっしゃると思いますが、
アンリ・リヴィエールは葛飾北斎「富岳三十六景」に
深い影響を受けています。
『エッフェル塔三十六景』は、学芸員ではなく彼が直接つけた
タイトルなのです。
当然、エッフェル塔の魅せ方は富士山の見せ方にそぐっています。
見比べなくてもそっくり、といいますか。

リヴィエールはリトグラフのほかにも、エッフェル塔の写真を
多く残していて、それをそのままリトグラフにしている作品が
あるのですが、これがわりといい。
エッフェル塔を直線の組み合わせで、平面におとす線の太さが
ちょうどよいのです。

アンリ・リヴィエールの写真は以前、確か東京都美術館だったと
思いますが、「パリ展」をやったときに一緒に来ていた時に観ました。
その時はリトグラフが来てなかったのですが。

リヴィエールの絵自体は、そこまで卓越した技量かというと
卓越しているのです(おい
だって自分で、日本の木版刷りを再現しちゃったくらい、
日本の線に想いをはせた人なのです。
ジャポニズム、とひとくくりにしてしまうには、
あまりに日本的なフランスを描くことができる技量は
当世の逸品といってもいいでしょう。

ずたぼろの格好でニューオータニに突撃した甲斐はあったと思います。
コメント
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