手伝い先で、火災報知設備の発信機が目立つ様に出来ないかと相談が有り、検討した。
発信機のLEDが暗くフォークリフトを引っ掛けることがあるとのことで、場所を移動するのが一番良いのだが、配管が何本も入っており基礎のコンクリートから壊さないと移動出来ず、移動の際に断線などの2次災害が怖いので動かしたくないとのことである。
表示は秋月製テープLED(黄)を4本使用することにし2本ずつ交互に点滅する様にaitendo製「簡易LEDフラッシュライト[AKIT-115]」を使用した。
発信機はDC24V(後日設置時の確認で、実際はAC19Vだった)なので、基板のLEDシリーズ抵抗を大きくする。また、発振周波数設定用の固定抵抗は二連ボリュームに交換して点滅周期を変えられる様にした。トランジスタの耐圧は問題無さそうだ。
テープLEDはDC12V用なので2本をシリーズにして各コレクタとVCC間に接続する。
実験ではうまく行ったので、現地に持ち込んで接続しようと電圧(赤色表示灯)を測定すると、AC19V(ポンプからの供給)だったので、このままでは使えない。
赤色表示灯のLED基板を持ち帰り、この整流出力に接続することにしたが、電流制限抵抗後整流しているので、整流後に制限抵抗を入れる様にパターン改造する。ついでに、手持ちの高輝度赤色LED(3個)に交換したら非常に明るくなった。
これで、うまく行くだろうと再度現地に行き、接続したらLEDが高速のチカチカ点灯となっている。平滑コンデンサが無いので、これが影響している様で、また持ち帰る。(車で5分程度なので良かったが)
コンデンサ(220uF/35V)追加ついでに、安全の為に整流ダイオードも容量の大きいものに交換。
再度、持ち込み接続すると、今度は問題無く動作した。
LEDと基板はスポンジタイプの両面テープで左右側面に 貼り付けたが、翌日見ると基板が剥がれていたのでさらに接着して対応した。
先のブログで紹介したP-2200パワーアンプ(300+300W)だが、超音波洗浄機(38kHz)のドライブ用に入力トランスを使ったBTL接続で実験していたところ、熱暴走のせいか、出力が出なくなり、また出力に直流電圧が掛かり保護回路も働き動作しなくなった。
使用しているトランジスタは2SA909と2SC1586というTO-3タイプで現在では入手困難であり、高価でもある。そこで、現在入手可能なモールドタイプを探してみた。
サトー電気で入手出来る2SA1987(@300円)と2SC5359(@280円)というコンプリメンタリ品を使うことにした。
現状のトランジスタはソケットを使用しているので簡単に取り外しが出来た。
元々のコレクタ(ケース)固定ねじ穴を1個利用してモールドトランジスタを固定するが、フィンのスペースがギリギリなので、立ち上がり部分には綿テープを張り付けて絶縁する。トランジスタカバーも淵にテープを貼るが、1枚だけではスパークした部分もあった。電源容量が馬鹿でかいので、ショックがすごい。
EとBはTO-3の足径がφ1mmなので、φ1の単線を利用して接続する。
片CH配線したら電源を入れて動作確認し、OKであればもう片側も配線する。
出力波形や、出力メーターを確認したところでは正常に動作しており、CH差も無い。
300W/CHまではクリップせず、300Wを超えたあたりからクリップします。
ところが、片CHだけ、入力が無くてもフィンが熱くなっている。
アイドル電流はサービスマニュアルに書いてあったのでテストポイントで10mVに合わせました。これがずれていました。
OUT(-)側の未入力時電圧はL:21mV、R:30mVと問題有りませんでした。
アイドル電流は、出力MAXにしても、10kHz程度までは変化しませんが、それ以上の周波数になると増加し数百mVになります。
なので、38kHzでは、温度上昇したと考えられます。
やはり音声帯域用AB級アンプなので、フルパワーで超音波には使えそうに無さそうです。
どうやら、出力トランジスタだけの焼損の様でした。
外した2SA909と2SC1586をテスターで簡易的(E-B間に0.5~0.7V程度印加し、アナログテスターE-C間の抵抗を測定する)に確認したら、壊れていたのは各1個だけでした。(他のも特性劣化はあるかもしれませんが)