詩62 2009年10月23日 06時44分45秒 | 手記 神が僥倖をけちったことから始まって人生はおよそ愚にもつかない茶番としてしか機能しなかった しかも与えられたのは凡俗のいたいけな心臓ひとつ壊れかけた臆病そうな性格 今にしてようやく彼は民衆のいじらしい生存手段に目を見開かされた ところで神はどうして彼を見限ったのか 理由はわかっている およそ人事はもともと人事だ性懲りもない 一方精神のことは持続される祈りであり 自由の保証である 追いやられた彼を悟性と一体化させること 予定調和は神の本音であろうか