マイブログへようこそ

気が向いたときに気が向いた話題でつぶやきます

ゴールドベルク変奏曲@NPR

2012-03-25 | つぶやき

バッハの生誕週に当たる先週、NPRは「Goldberk Week」として、「ゴールドベルク変奏曲」を週を通して特集したようだ。バッハ自身による曲名は「2段鍵盤付きハープシコードのためのアリアと種々の変奏」。不眠症だったカイザーリンク伯爵がお抱えハープシコード奏者のゴールドベルク(当時13歳、バッハのレッスンも受けていた)にこの曲を弾くよう依頼したことから「ゴールドベルク変奏曲」を呼ばれているが、その話は必ずしも事実ではないらしい。変奏曲はアリアのベースに基づいているが、この変奏曲というアイデアはバッハのオリジナルではなく、ヘンデルの「アリアと64の変奏曲」が起源らしい。但し、ヘンデルのベースは8小節だったが、バッハはそれを32小節に長くし、30の変奏曲をより深みがあり洗練されたものにしたそうだ。ヘンデルへの対抗心もあったようだ。この曲が最初に欧米で知られるようになったのは、ハープシコード奏者のWanda Landowskaが1930年代初めにこの曲を録音したことによるらしいが、1955年に当時22歳のグレン・グールドがこの曲の録音で衝撃的なデビューを果たしてから、一般に広く知られるようになった。グールドはこの曲を驚くべきスピードで演奏し、バッハの繰り返し記号を無視し、全体をLP両面に収まる39分以内に短縮したそうだ。この曲の演奏楽器として、ピアノとハープシコードのどちらかがベターということはなく、両方聴くことがお勧めだそうだ。また、今日では色々な楽器で演奏されており、ブラス、ギター、ハープ、オルガン、弦楽奏などによるアリアをNPRのHPで聴くことができる。 ⇒ 
http://www.npr.org/blogs/deceptivecadence/2012/03/19/148913266/bachs-enduring-enigma-an-introduction-to-the-goldberg-variations
http://www.npr.org/blogs/deceptivecadence/2012/03/23/148455319/the-goldbergs-remixed

YouTubeにグールドの81年のライブ演奏がアップされている。


化学の夢ロードマップ

2012-03-25 | つぶやき

日本化学会が約30年後に実現を目指す研究目標を掲げた「化学の夢ロードマップ」を策定したそうだ。日本初の「理学・工学分野における科学・夢ロードマップ」を作成することを決定した日本学術会議第三部(理学・工学)の要請を受けて作成したものらしい。夢は10の分野別に纏められており、全部で104に上り、実現すれば「10~15のノーベル化学賞受賞も可能」だそうだ。ウィルスの種類に依らず予防効果のあるインフルエンザの万能ワクチン(医療分野)、太陽光で水を効率的に分解して燃料電池などに使える水素を作る技術(エネルギー・資源分野)、安定的に農産物を生産する「植物工場」や水だけを通すサイズの膜で海水を淡水化する技術(環境分野)などが含まれるそうだ。概要は同学会のWebサイト(http://www.chemistry.or.jp/)で公開されている。 ⇒ http://mainichi.jp/select/science/news/20120325ddm008040100000c.html
今の日本にはこのような夢のある話が必要だし、夢に終わらせず、実現に向けて産学官を挙げて推進して欲しいものだ。