MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

要冷蔵。

2007年07月21日 | 音楽教室
自分が日頃お世話になっている 先生へのお中元は
今月初めに贈ってありますが
自分の担当している生徒さんからのお中元は
先週くらいから届いています。

中には丁寧に
宅配ではなく、わざわざ教室まで
持って来てくださる生徒さんがいらっしゃるのですが
先日その方が下さったのは
果物とお手製の生ケーキでした。

・・・うれしい。

問題は
『この教室には冷蔵庫が無い』という事です。
一応、保冷剤を入れてくださってはいますが
レッスン時間は後5時間残っています。
控え室は結構暑いし
スタッフに配ってしまおうにも
切り分けるナイフがありません。

結局
冷房のきいているレッスン室が一番涼しいと判断し
エアコンの風が当たる場所に置いておいて
レッスン終了後、ダッシュで持ち帰りました。

帰って早速試食。
ぱく。・・・うん、おいしい。

大丈夫でした。よかった。

メドレー

2007年07月20日 | 音楽教室

ピアノの先生のお仕事とは。

音楽の知識を伝える
ピアノの演奏技術を教える
ピアノを通して様々な音楽を教える

というのが仕事だと思っていましたが
最近バリエーションが増えてきたような気がします。

ストレス解消おしゃべり相手
防音対策相談
仕事の手伝い

最後のは、幼児教育のお仕事の方からの依頼だったので
一応 音楽の仕事だったのですが

子供達に発表会で歌わせるということで
桃太郎に始まって金太郎・浦島太郎etc.の計6曲を
自然に続けて演奏するために
『短くて簡単な間奏を作って教えて』
と頼まれました。

[ 一寸法師 ]なんて、話は知っているけど
曲は知らない・・・

幸い、楽譜を持参してくれたので
30分レッスンの間
ああでもない、こうでもない と
日本昔話メドレーを作っていましたが
30分では時間が足りませんでした。

・・・来週、また続きを作ります。

伸ばせる爪は?

2007年07月19日 | Weblog
男の子の場合、うっかり爪を切り忘れて
長くなっていることがありますが
女の子が伸ばしている場合
爪のおしゃれがしたいから、という理由が多いです。

ピアノというのは、指先を使って演奏するため
爪が長く伸びていると、
「鍵盤に爪が当たって、指先に力が入り難くなる」
「爪で鍵盤の上を滑ってしまう」と、演奏し難くなる上に
爪が鍵盤と鍵盤の間の隙間に挟まって折れる危険性もあります。

それでも強引に演奏しようとすれば
指先が鍵盤に触れないように
フォームを崩して弾くしかありませんが
それでまともに弾ける人は おりません。

というわけで、
ピアノのレッスンにきている生徒さん達には
親指以外の爪は、鍵盤に当たらない程度に切ってください
とお願いしています。
基本的には、どの指の爪も短く切った方がよいのですが
タッチポイントが側面になる親指の爪だけは
多少長めでも演奏できるからです。
ここも短く切らないと演奏できないくらいの曲を弾く人なら
言わなくても短くしてきますしね。

バイオリンの場合
演奏のためだけでなく、楽器を傷つけないためにも
全部の爪を短くしておいた方がよいのですが
どうしても、というなら伸ばせる爪もあります。

弓を持つ右手:
親指と小指は、やや立てて使うので 
弓の操作のために 爪を短くしておきますが 
他の指は少々長くても支障ありません。
(但し、ピチカートのように直接指で弦を弾く場合は
人差し指の爪も切っておいた方がよいです)

弦を押さえる左手:
基本的に 弦を押さえるため
爪を伸ばすことはできませんが
親指だけは、添える程度なので可。

ギターの場合、
ピックではなく自前の爪を使う人は
むしろ右手の爪は 伸ばすことになるでしょうし

ドラムなど、スティックをもって演奏する楽器であれば
直接楽器に触れないので 伸ばしたければ伸ばせると思われます。

『爪を伸ばして、綺麗にマニキュアを塗りたい』
という女の子たちの気持ちも わからないではないので
ただ頭ごなしに「切りなさい」とは言えません。
というわけで
『ピアノをちゃんと演奏するためには
爪が長くては無理』という事が納得できるような
レッスンを心がけることにしています。

第一印象

2007年07月18日 | 音楽教室
新しい曲を生徒さんに与える時は、
こういう感じの曲だよ、ということを
さらっと 弾いて聴かせるようにしています。


その生徒さんが 自力でその楽譜から
ある程度の曲想や構成を読み取って演奏できる
というくらいの曲であれば
特に何も言わずに渡してしまいますが

全く何も伝えない状態で 一週間練習してきて
もしそれが、作曲家が求めているものと 全く違った場合
本来の音楽の形に 直すのに、
苦労するのは 目に見えていますので
とんでもない方向にだけは 行かないように、
という予防策です。


ついでに言うなら
第一印象で、華やかで楽しそうな曲 と感じるのと
速くて難しそうな曲 と思うのでは
その後の練習意欲に 大きく影響しますよね。

そんなわけで
なるべく、その曲に対して
綺麗・楽しそう・華やか・恰好いい・面白い
と好印象を 持ってもらうべく
自分にできる 一番いい演奏をするように心がけています。

何事も初めが肝心。

ヴィヴァルディさんの事情

2007年07月17日 | Weblog

昨日の新潟・長野での大地震は
遠く離れた大阪にも伝わり、
小さいながらもその初めの揺れ方から、
阪神淡路大震災を思い出し
また来るか!と身構えてしまいました。

その後、新潟・長野が震度6だったらしい、と聞き
長野に一人暮らしをしている祖母は無事だろうかと
あわてて電話してみたものの、
回線が混みあって、なかなかつながりません。
ようやく、連絡が取れて無事を確認できましたが
やはりものすごく驚いて、
1時間くらいは ふらふらして立てなかったそうです。

「今も、ずっと地面が揺れているような気がする」
と、ある人が話していましたが、その気持ちはよくわかります。


地震で思い出すのは、作曲家のヴィヴァルディ。
(『四季』という作品が有名ですね。)
あまりヨーロッパの方で地震の話は聞かれませんが
地震が起きないわけではありません。

ヴィヴァルディさんの誕生日は、1678年の3月4日。
しかし、実際に届けられたのは2ヶ月ほど遅れた5月6日。
これは、彼の生まれた時に大地震が起き
取りあげてくれた産婆さんが
「今は危ないから、行くのを待った方がいい」
と言って引き止めたからなのだそうです。


地上に住んでいる限り、
地震を完全に避けることはできないのですが
備えはしておかないと、と改めて思いました。

現在ピアノを置いている部屋で寝起きしているのですが
地震でピアノがひっくり返ったら と思うと・・・・・
本当に何とかせねば。

バッハが好き

2007年07月16日 | Weblog

音楽室の壁によく飾ってある
大作曲家達の肖像画(の複製)の顔ぶれの中で
バッハ・モーツアルト・ベートーベン辺りは
すぐ思い浮かぶのではないでしょうか。

いかにもバロック時代らしい、
不自然な髪型のカツラをかぶった四角い職人顔のバッハ

白いだけで、カツラの髪形は自然な(その時代としては)
モーツアルトのすましたような顔

もしゃもしゃの地毛に四角い顔のしかめ面で
こちらを睨んでいるようなベートーベン

―――もちろんタイトルは、
バッハの容姿がタイプだという意味ではありませんので
誤解しないでくださいね。


小学校の音楽室で、この肖像画を眺めていた頃は
まさか自分が、この人の作品を演奏することになろうとは
夢にも思っておりませんでした。

ピアノを習って2度目の発表会で
彼の「トッカータとフーガ」を演奏したのを初めとして
ピアノをずっと習っていれば、いずれ通る道
「インベンションとシンフォニア」に進みましたが
バロック音楽の特徴である
複数の声部を、弾き分けるのが本当に難しくて
散々苦戦させられました。

そんなわけで
学生時代のバッハ作品に対する印象は
『嫌いじゃないけど、付き合いにくい相手』。

しかし
学生時代と違って、じっくりと
バッハ作品に向かい合えるようになってみると
「あっ、この人って結構味わい深くていいかも…」
という感じになり
現在、大好きな作曲家の一人となりました。

変われば変わるものです。

寝てもさめても

2007年07月15日 | Weblog

何か気にかかることがあって
寝る前にもずっと考えていると
それが夢にまで出てくる という事はありませんか?

私は その典型でして
仕事の夢を ものすごくリアルに見ます。
演奏会前ともなると、昼間さんざん練習した曲を
夢の中でもずっと演奏していたりします。

そんなある日。
即興演奏の練習に力を入れていた時期だったので
寝る前に
「こういうモチーフがあったら こういうコード進行で」
などと考えていたら
夢の中でモチーフを元に3部形式の曲を作り
更にそれを何度も練習するという夢を見ました。
お陰で、目が覚めてからも しっかり覚えていまして
楽譜にちゃんと書けましたが

寝ていても仕事しているようなもので
何だか休んだ気がしない…。


という話を同僚にしたところ
「それでも寝てるんだから、まあいいんじゃない?
○○先生なんか、
『ここ20年くらい布団で寝てないわ~
って言ってたよ?
2時間以上寝ると、調子が狂うんだって。」

○○先生は、私とその同僚が小学生の頃からの恩師です。
大変バイタリティあふれる先生で
あんなに活躍していて、一体いつ寝ているんだろうと謎でしたが
寝ていなかったとは。

台風のツケ

2007年07月14日 | 音楽教室
台風4号が近付いてきました。
今日から京都祇園祭りの宵山なのですが
台風で中止にならない事を祈ります。
(→お祭り大好き。)

さて、台風はお祭りのみならず
音楽教室にも影響します。

大雨・洪水警報等、
雨が降った』くらいでは影響しませんが
暴風警報が出たらアウト。
教室はお休みと相成ります。

小中学校・大学なども、基本的に
暴風警報が出ると休校となりますが
学校と違うのは
『休んだ分は、補講レッスンしなければならない』
というところ。
年間レッスン回数を保証しておりますので
天災であろうと何であろうと、
1回休講したら、どこか違う日程でレッスンします。

そんなわけで
台風が近付いてくると先生方は戦々恐々。
「来ないで~。こっちに来ないで~。」
「水曜はやめてね、水曜は。去年も当たったのよ~」
「月曜だけは避けて…」
(↑もともと祝日が多いから、当たると大変)


かつて、台風に当たった時
他に補講レッスンできる日が無い、という理由から
年明け早々、松の内の5日に 教室を開けてレッスンした
という前例がありますので

― それくらいなら日曜・祝日に通過して欲しいな・・
と思ってしまう先生達。

教育実習

2007年07月13日 | Weblog
先日、大学生の生徒さんから
「教育実習の準備のため、レッスンに行けません。
今日はお休みします。」
との お休みメールをもらいました。

教育実習。
実際に、実習生として学校に行った事がなくても
学校に実習生が来た事は、ありましたよね。
2週間ほどしかいない珍しい存在である事と
どこか頼りないものの、一生懸命やっている姿に好感を持ち
年齢が自分達に近いということから
あれこれ話しかけたり、一緒に遊んだりと
人気者的存在でした。

かく言う私も、大学生時代
母校へ実習に行ったことがあります。
科目はもちろん、音楽。

どちらかと言えば、静かに聞いてもらった方が
授業が進めやすい 数学・社会などの学科に比べ
音楽は、生徒さん達が歌ってくれないことには
授業になりません。
皆が遠慮して、ほとんど歌ってくれなかったらどうしよう。

と心配していたのですが
幸い、皆ちゃんと歌ってくれまして
忙しくも楽しい雰囲気の中、実習を終えました。

その後。
一学年全てのクラスの授業をさせていただいたので
その学年全員に顔を覚えられ
近所の本屋さんとかスーパーとか
地元で生徒さんとバッティングするたび
「あ~っ先生!」
と声をかけられる羽目に。

うっかり立ち読みもできません。
教育実習の意外な落とし穴。

引継ぎ

2007年07月12日 | 音楽教室
7月には珍しいことですが
生徒さんのクラス移動がありました。

通常は、4・5・6月と、年度の頭3ヶ月が、
学年が上がって授業が長くなる
クラブ活動を始めて、帰宅が遅くなる
塾に通い始める
というような変化のある時期のため
曜日・時間の変更希望が多くなります。

こういう場合
自分の担当している枠の中で融通がきくなら
そこへ変更していただき、
駄目なら、他の講師さんのクラスを紹介して
移動していただく事になります。

この、他のクラスに移動していただく場合
大概、生徒さんも講師さんも初対面ですので
使っているテキストと、現在の進み具合
生徒さんの音楽能力・長所・短所・性格・環境等
担当が変わった初日から、スムーズにレッスンが運べる様
引継ぎをしなくてはなりません。

特に、こう書かなくてはならない、という決まりがないため
引継ぎ書の内容は、講師さんによって千差万別。

実にすっきりと、ポイントをつかんで
必要な情報を 短くまとめて書いてくださる方

その生徒さんとのやり取りから服装などまで
便箋いっぱいにびっしりと書いてくださるのだけど
30行くらい書いてあっても
使える情報は2行だけだったりする方

「私には こう感じられたわ」と
思いっきり主観で書かれる方

使用テキストと、これを弾いている、というくらいで
ほとんど情報らしい情報がない方
(30行中2行の情報とあまり変わりませんが
初めからそれしか書いていない分だけ見やすい)

と、その人その人の個性がものすごく出てきます。
十人いれば、十通り。
ああ、先生も人間なんだなあと感じます。