MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

プロコさんの日本滞在記

2011年08月29日 | 音楽教室


以前こちらで
『プロコフィエフの自伝』を読んだ話をいたしました。
プロコフィエフさんは来日したことがあり
滞在した2ヶ月ほどの間に演奏会をした事などが
自伝にも さらりと(10行ばかり)書かれていたのですが

こちら、関西方面では
京都の清水寺に来ていたとか
奈良のこのホテルに泊まっていたとか
教えてくださる方がいらっしゃいまして

もうちょっと色々、詳しく知る方法はないものか
と思っていたのです。
そうしたら
こんなブログを発見しました。


プロコさん、日記をつけていらしたのですね。
(すごく几帳面に付けそうだとは思っていましたが)

こちらを読ませていただくと
日本の山村の田んぼや畑に感動したり
日本人の行動・習慣に感心したり あきれたり
手持ちのお金の心配や
自作曲の進行状況・同時代の作曲家の作品の批評
などなどが書かれておりまして

あー、プロコさんも生身の人間だしねー
と ほのぼのします。

ちなみに
私がプロコフィエフの作品で最初に取り組んだのは
『つかの間の幻影』なのですが
9曲目、どうしても
「お琴を弾いている気分」になってしまうのは何故。

来日した事があるとは知っていましたが
来日前(1817年)に作曲された曲なので
決して日本をイメージしたはずはなく
私の勝手なイメージなのですけれどね。

今年の調律

2011年08月26日 | 音楽教室


ようやく、自宅ピアノの調律ができました。
まんべんなく狂っていたものの、ムラが少なかったので
(そして自宅にいられる日が なかったという事もあり)
ついつい先延ばしにしていたのですよねえ。

いつもの調律師さんに しっかり看ていただいて
まろやかに整った音色のピアノとなりました。
家のピアノも そこそこ 年季が入ってきましたので
今回は ハンマー先の調整に時間をかけ
去年とは違った感じの仕上がりに。

コンサート時の調律と違い
次に調律するまでのピアノの育ち具合を考えて なので
信頼できる調律師さんとのお付き合いは本当に大切です。

ピアノの先生や調律師さんとの出会いの運って
「いい歯医者さんに出会えるかどうか」
みたいなところが あるような気がしませんか?

あれこれの作業を眺めつつ
コンサート情報や、同業の調律師さんの話
自分でできるピアノのペダルの調整方法などなど
教えていただきます。
今回は、ダンパーペダルの『あそび』を調節する方法を
教えていただきました。

やった。これで教室の異様に効きの悪いペダルを直せる。


目標、遅くも11月。

2011年08月23日 | 音楽教室


8月も残り1週間ほどとなり
生徒さん達も、来週からは学校が始まるようです。
皆さんの宿題進行状況を聞くと
こつこつ進められる課題はもう終っているようですが
『読書感想文』がダントツ一位で残っておりますね。


さて
生徒さんの練習ペースというものは人それぞれ
毎日しっかり弾く
ちょっとずつだけど毎日弾く
日によって練習量が違う
ほとんどピアノは触っていない
(たぶん来る前だけ弾く)


初めからレッスンを担当している生徒さんなら
まあ、このペースね と読めているので
普通に続けられる練習量』から
がんばれば あとこれぐらい弾ける
という余裕まで だいたいわかるのですが

他の先生のクラスから移動されてきて
間もない生徒さんの場合
「あと もう少し弾けばできるのに」と思えても
習慣的にがんばれない」という可能性がありますので
どこまで追究したものかなあ、と悩みます。

個人レッスンは マイペースでできるところが
長所でもありますが 短所でもあるので
低空飛行状態を放置すると墜落(退会)となりかねず
どこかで上昇していただかねばなりません。

というわけで
この秋は「グレードアップキャンペーン」
低空飛行の皆様に、グレード試験をご案内。

「慢性的練習不足」の生徒さんには
いっそカンフル的に 短期集中が効く(ような 気がします)。

・・・『短期間だからがんばれる』とも言えます。

イメージぴったり。

2011年08月15日 | 音楽教室


演奏する際、生徒さん達には
その曲をどう表現するか』にこだわって欲しい私。
言われた通りに弾くだけでは私のマネですから
自分で納得して、こう弾きたい!と思って弾いて欲しい。

とはいえ
どんなイメージで弾きたい?
どんな音色を出したい?
と聞かれたところで、すぐに答えが出るものでもありません。

人生経験の浅い小学校低学年くらいの生徒さんですと
完全自主性にお任せしたら、最初のうちは大抵
朝起きて、ごはんを食べて学校へ行きました
という作文のようなイメージに留まります。
常にレッスンで いろんなイメージを伝え続けること
この積み重ねで、イメージが涌きやすくなっていきます。

小さい生徒さんにわかりやすいイメージは
感情的なもの(喜怒哀楽)色 光の明暗
質感(硬い・軟らかい・ツルツル・ほわほわ)
などですが、

中学・高校生くらいになりますと
曲の内容も より複雑なイメージを必要としてくるもので
「これだ!」という音を出すために
どういうイメージを持ってもらったものか
個人差もありますし、難しいものです。

ある曲を弾いていた高校生の生徒さんに
出してほしい音色が
『繊細なのだけれど、体力があって力強く
怪しげで美しい 濃い響き』だったのですが

生徒「え~と 紫色のイメージですか?
私 「まあ、それが一番近いかなあ・・・。
  言うなれば、【美輪明宏】さん
  妖艶な美女だけど本当は男だから~みたいな。

どんぴしゃの音が出ました。

そーか、美輪さんは(イメージとして)使えるのか。

受験の天王山、というらしい

2011年08月01日 | 音楽教室


8月になりましたね。
学生さん達は夏休み真最中ですが
今年、うちのクラスは中学3年生に高校3年生
つまり受験生が多いです。

従って『夏休み』は夏期講習などで
全然 休みじゃない、と。

週に1~2回の塾も、夏休み期間は毎日となり
「どうやってもレッスンに通えません・・・」
と 音楽教室をやめる人も多くなります。

幸いなことに
これまで うちのクラスの生徒さん達は ほとんど
受験中も全く休まないか
帰ってきますから、枠空けておいてくださいね!』
と宣言して
本当に帰ってきてくれますが(ありがたいことです)

それでもやっぱり、7月~8月になると
ああ そろそろかなーと、気もそぞろ。

本日も、今年受験生のNちゃんから
塾から、ピアノをやめてくださいって言われたー
と、爆弾宣言・・・
『でも、ピアノは続けたいから、お母さんと相談している』
との事ですが。

いやー、勉強に専念させたい塾の先生の気持ちはわかりますが
そこまで言うものかなあ、とびっくりです。

好きな事をやめて勉強に専念し、
それで学校に入学したとしても
入学後も必死に勉強しないと授業についていけない
なんて事になったら、
果たしてその子は幸せなのだろうか

などという事を思った8月初日。