MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

伸ばせる爪は?

2007年07月19日 | Weblog
男の子の場合、うっかり爪を切り忘れて
長くなっていることがありますが
女の子が伸ばしている場合
爪のおしゃれがしたいから、という理由が多いです。

ピアノというのは、指先を使って演奏するため
爪が長く伸びていると、
「鍵盤に爪が当たって、指先に力が入り難くなる」
「爪で鍵盤の上を滑ってしまう」と、演奏し難くなる上に
爪が鍵盤と鍵盤の間の隙間に挟まって折れる危険性もあります。

それでも強引に演奏しようとすれば
指先が鍵盤に触れないように
フォームを崩して弾くしかありませんが
それでまともに弾ける人は おりません。

というわけで、
ピアノのレッスンにきている生徒さん達には
親指以外の爪は、鍵盤に当たらない程度に切ってください
とお願いしています。
基本的には、どの指の爪も短く切った方がよいのですが
タッチポイントが側面になる親指の爪だけは
多少長めでも演奏できるからです。
ここも短く切らないと演奏できないくらいの曲を弾く人なら
言わなくても短くしてきますしね。

バイオリンの場合
演奏のためだけでなく、楽器を傷つけないためにも
全部の爪を短くしておいた方がよいのですが
どうしても、というなら伸ばせる爪もあります。

弓を持つ右手:
親指と小指は、やや立てて使うので 
弓の操作のために 爪を短くしておきますが 
他の指は少々長くても支障ありません。
(但し、ピチカートのように直接指で弦を弾く場合は
人差し指の爪も切っておいた方がよいです)

弦を押さえる左手:
基本的に 弦を押さえるため
爪を伸ばすことはできませんが
親指だけは、添える程度なので可。

ギターの場合、
ピックではなく自前の爪を使う人は
むしろ右手の爪は 伸ばすことになるでしょうし

ドラムなど、スティックをもって演奏する楽器であれば
直接楽器に触れないので 伸ばしたければ伸ばせると思われます。

『爪を伸ばして、綺麗にマニキュアを塗りたい』
という女の子たちの気持ちも わからないではないので
ただ頭ごなしに「切りなさい」とは言えません。
というわけで
『ピアノをちゃんと演奏するためには
爪が長くては無理』という事が納得できるような
レッスンを心がけることにしています。