MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

おさかなボタン活用その3

2009年01月31日 | お仕事グッズ
注:今回は画像が無いとわかりにくい内容ですが
 gooブログでは画像が1つしか載せられないので
 なんだこりゃと思われた方は楽天ブログの方でご覧下さい。




おさかなボタンホールで音階を作った時
これ、ハ長調とイ短調はともかく
♯系の調(ト長調・イ長調など)や
♭系の調(ヘ長調・変ロ長調など)になったら
『F♯やB♭のように半音変化したおさかな』が要る!
と気付きました。

…ええと、これ以上「お裁縫」をしないで済む方法は。

♯や♭を紙に書いて、セロハンテープで貼る

―いや、これはやめておきましょう。
セロハンテープを使うと、フェルト生地が傷みますし
本体を傷めては元も子もありません。

要は、♯・♭だけくっつけられたら良いわけです

で、作った。
100円均一で買ったミニクリップに
♯♭をボンドで接着。

これなら、並べたおさかなにクリップを挟むだけ。
しかも、取り外しできるから
調が変わる度に おさかなを交換しなくて済む
調号のおさらいができる。
という利点があります。

【調号のおさらい方法】
♯の増える順番は
FCGDAEB(ファドソレラミシ)と教えていますから

♯1つの長調なら
F(ファ)に♯のクリップを付けて
それが最後になるように並べると、頭がGになり
Gメージャー(ト長調)とわかる。

♯4つの長調なら
FCGD(ファドソレ)とクリップを付けていき
最後のDが一番後ろになるように連結すると
頭がEとなり、Eメージャー(ホ長調)とわかる。

これが♭系の長調なら
♭の増える順番がBEADGCF(シミラレソドファ)
と覚えておき、
新しく増える♭の音を4番目にすれば、長調の音階が完成

完成した長調の音階の6番目を頭に持ってくれば
平行調である短調の音階になります。

針仕事が苦手故に思いついた方法が
結構お役立ちしています。
人間、何が幸いするかわからないなー。

おさかなボタン活用その2

2009年01月30日 | お仕事グッズ

講座をきっかけに作った「おさかなボタンホール」
基本、レッスンに来たばかりの
小さい生徒さんを対象として
音名を教える時に使っているグッズですが
せっかくなので、他にも使いたい

というわけで
連結できる、並べ変えられることを活かして
「コードネーム・カデンツ確認」に使用

例えば、ハ長調なら
音階は「ドレミファソラシド」。
これを おさかなさんで
「C・D・E・F・G・A・B」と並べれば
左から
1番目「C」・4番目「F」・5番目「G(7)」がそのまま
    ↑     ↑      ↑
    1度    4度     5度(または属7)と
主要三和音のコードネームとなるわけです。

並べ替えて、G(ソ)から
G・A・B・C・D・E・F(♯)とすれば
同様に1番目・4番目・5番目でG・C・D(D7)。

意外と、コードネームに慣れていない
「大人の生徒さん」に使えます。

ハ長調やト長調くらいなら、
主要三和音のコードを丸覚えできていても
変ロ長調とかホ長調などになってくると
4度のコードが何なんて、パッと出てこない生徒さん。

ノートにカデンツ表を書いてもらったり
コード進行を一覧表にしたりもしていますが
これだと、連結しなおしながら
くるくる回してどの調にも使える

コードを理解してもらう、お助けグッズです。


おさかなボタン

2009年01月29日 | 音楽教室

その昔、バスティンの講座にずっと参加していて
講師をされていた先生が
レッスンツールとして紹介された
「おさかなボタンホール」
というグッズ

アルファベットで音名を覚える
指先を使うことで、指先に意識を向けさせる
つなげて順番を覚えられる
 (さかなの目がボタン、しっぽにボタンホールがあるのです)

大変かわいらしく、カラフルで
小さい生徒さんは喜ぶなー、いいなー
でも作るのは大変そう。

と思ったものです。

『手芸』『編み物』『刺繍』『パッチワーク』
これらの言葉が ことごとく苦手
でも、このグッズは欲しい。使いたい。

で、
作るのはこれが最後
と 気合を入れて、作りました。2セット。
再度作る気力はおそらくわいてこないと思われるので
それはもう、頑丈に。

おかげで、かれこれ8年くらい使えています。

英語音名を使う利点は
ひらがなやカタカナを書くのがまだ苦手な
小さい生徒さんでも、割合すぐ読めて書けること。

また、うちのクラスでは 初期のレッスンで
ABC…を「エー、ビー、シー」と言わずに
『ラ・シ・ド』と読むようにしているので
これでレッスンを始めた生徒さん達は
コードネームに対して反応が速いです。

カードにマジックで書くだけでもいいのだけど
やはり『おさかな』であることが、受ける。
もし壊れたら…たぶん、四苦八苦しながら
また作るのだろうなあ。


制作時間5分

2009年01月28日 | お仕事グッズ

集中力が 短時間のみ続く、という
就学前の生徒さんのために、レッスン直前に制作。
鍵盤の図は前もって描いてあるので、
コピーして、厚紙を切って、貼るだけ。
鍵盤カードです。

市販で、「ファソラシドレミ」か「ドレミファソラシ」
と7つ鍵盤が並んでいるカードが
10枚セット250円で販売されているのですが

きっと、短期集中型のこの子は
「黒鍵3つがどっちにあるか」
の判断をする時点で集中が切れる…

というわけで、その判断のスピードアップを図り
負担感を減らすのが目的。

裏返しておいて、パッと出された鍵盤カードが
「黒鍵2つ」か「黒鍵3つ」か、
瞬時に答えてもらいます。
一緒に入ったお母様にも参加していただいて。
(前後に続く生徒さんがいたら加わってもらいます)

ルールは単純、
早く正しく、大きな声で答えた者勝ち


みごとに食いついてくれました

判断が速くなると、
テキスト(ピアノパーティー)の図の
鍵盤譜の意味がわかるので、レッスンもスムーズに。
(それまでは、鍵盤譜を見ようともしなかった)

いずれ、これにシールを貼って
音名を覚えてもらう予定です。
たった5分で作ったくせに、とことん使い倒します。


注文のうるさいピアノの先生

2009年01月27日 | 音楽教室
        
レッスン前、音楽教室のスタッフさんから
『ピアノの調律をそろそろ頼もうと思うのですけど
 ちょっとピアノをチェックしていただけますか?』
と 声をかけられました。

一般家庭で使用するピアノは、年1回の調律で十分ですが
使用頻度の高い音楽教室は、年2回調律します。

季節によって、ピアノのコンディションは変わるので
悪ければ少し短いサイクルで調整しますし
調子が良くて、まだまだいけるなという時は
少し間を開けて、調律を頼みます。

いつ調律を頼むか、どこを調整してもらうのか、
そのピアノのコンディションを見るのが、
レッスンで日頃ピアノに接している講師というわけ
        
冬の現在、湿度が低いこともあり
今日使っているピアノは結構 良い感じ。
長年弾きこまれているので、音は多少へたっておりますが
気になる程極端な狂いは無いので、後一ヶ月はいいです、
と お返事しました。

ちなみに
ピアノ講師の方々、結構要求が厳しいです。
『この音、金属ピンに共鳴している。直して。』
『ここだけタッチが軽い。(或いは重い)揃えてもらってね』
『この音、音質が違う。』
調律師さんは誰が来るの?○○さん?
 あ、じゃあ音色については いじらせないで
 あの人は腕がいまひとつだから
(↑ミもフタもない)

果ては、
照明器具が共鳴するから『照明を何とかして

…それは、調律師さんの仕事ではないですけどね。

ペダルに悩む。

2009年01月26日 | 音楽

これまで敬遠していたメンデルスゾーンに
今年は改めてチャレンジしてみよう。

1月から ちょこちょこ作品を弾き始めているのですが

えーと、やっぱり わかりにくい…。

「厳格なる変奏曲」みたいな作品は、
『こう弾くべきであろう』と方向性がわかりやすく
テクニック的には楽な「無言歌集」の方が、
むしろ バランスが難しいといいますか。

なんだろう。
お寿司で例えるなら
シンプルだけど、素材の良さ(新鮮や質)を
活かせば活かすほどに おいしくなる
『マグロの握り』が「バッハ」だとしたら

「メンデルスゾーン」って、『卵焼き』な感じ。

…けなしているわけではありませんよ、決して。
私は卵焼きが大好きです。

どちらも、調理の腕が悪ければ
不味くなってしまう事は同じなのですが
これ以下は不味い、これ以上ならおいしい、
という線引きが、卵焼きって微妙ではないですか?

ともかくも、響きのバランスが難しい。
音が多くて、連打が多くて、オクターブ奏が多い。
これだけ、音がありながら
  ハーモニーはあっさりしている印象。

――なのに、バランスが悪いと
濁って響いてしまうのですよねえ・・

ペダル記号の無いところも、
ペダルが必要だろうと思われる部分が多く
じゃあ、どこまでペダルが必要か?
もう、悩む 悩む。

で、私にしては珍しく
初めからCD聴き比べ中です。

メンデルスゾーンって、
「器用で頭のいい人」のイメージですが
結構、細かい点については大雑把だったのでは…
などと思いはじめています。


選曲の傾向

2009年01月25日 | Weblog

冷え込み厳しい大阪です。
昨日も、何だか空が暗いし寒いなあと思っていたら
お昼頃から吹雪いてきました…

そんな寒い中
またまたコンクールを見学してきました。

私が聴いたのは、ごく一部ですが
プログラムには、小学1年生から高校生まで
参加者全員の曲目が載っています。

ふと、気付きました。
近現代が めちゃくちゃ多い。

        
小学1年~4年だと
邦人作品が一番多くて、3割以上。
次がギロックの作品、2割くらい。
カバレフスキー・ハチャトリアン・ショスタコービッチと
ロシア近代が合わせて2割。
フランス近代、ドビュッシーが1割弱。

小学5~6年になっても
やはり邦人作品が3割近くを占め
ドビュッシー・イベール・ラヴェルと
フランス近代が増えて2割、
ショパンが1割など ロマン派が増えてきます。

中学生・高校生となると
逆に、邦人の作品はほとんど演奏されず
ドビュッシー・ショパン・ベートーヴェン
バルトークやロシア近代…

う~ん…古典が少ない・・・

ベートーヴェンはあります、ソナタが何曲か。
でも、モーツァルトがいない。ハイドンも無い。
ちょっと後になってシューベルト、ゼロ。
前に戻って、バッハ、小学生が1名弾いたのみ。

…偏っているなあ。と思いました。

確かに、バロックや古典を
『魅力的に演奏する』のは難しいのだけど。

パーティー向き不向き

2009年01月24日 | 音楽教室
ピアノを習いに来た、新しい生徒さん。
小学校低学年くらいまでなら
基本、バスティンのピアノ・パーティーを使う私ですが

これ、向き・不向きはあります。
      
鍵盤のどこにドがあるかも知らない、
  楽譜なんて見たことない。
  何も知らないけれど、ピアノ習ってみたいという
  チャレンジ精神旺盛なタイプ

引っ込み思案でもコツコツやるタイプ

こういう生徒さんなら、迷わずパーティーを使いますが


一度にたくさんの事を覚えるのが苦手なタイプ

応用が苦手なタイプ

声を出して歌ったり、リズム打ちなど
   身体を動かすことが嫌いなタイプ
『黒鍵をグーやパーで弾くなんて、そんな子供っぽいこと』
  と パーティーのやり方を敬遠するタイプ。
  (口に出さなくても、親御さんがそういう気持ちでいると
     子供さんにも伝わってやらなくなります)

こちらは、向いていないというか、のりが悪くなる。

この場合は、一定の場所(例えば中央のド)から
「ド・レ」「シドレ」「ラシドレミ」…などと
少しずつ使う音を増やしていくやり方の本でレッスンします。
(『オルガン・ピアノの本』などですね。)
        
問題は、どちらのタイプなのか
最初のレッスンで判断できない生徒さんもいることです。
初めて教室に来た時は すごく積極的だったのに
いざレッスンが始まってみたら
かなりしり込みするタイプだったとか、ありますし。

使いやすい、いい本であっても
その生徒さんには向いていない、と感じたら。

その本をサブテキストと割り切り
  新たにメインテキストとなる本を足してレッスンを進める
思い切って、違う本に切り替える


本を切り替える場合、
  タイミングは 早いほどいいようです。


プログラム完成

2009年01月23日 | 音楽教室
発表会まであと数回のレッスンを残した今週。
プラグラムが完成しました。

早速、参加する生徒さんに配りはじめています。

のんびりし過ぎて、ちょっとは焦ってほしかった生徒さん、
プログラムを確認するなり
『え~1番
――そう、1番。
『うわ~、練習せんと…
――うん、本当は
 何番でも練習しないといけなかったのだけどね。(T_T)

トリになった生徒さん
『うわ、最後や。』
――去年もトリだったし、同じでしょ?
『まあ、そうやけどー。ま、いっか。』
こちらは、もうほぼ仕上がっているので余裕。

ちなみに
プログラムができあがると、必ずするのが
本番と同じ進行での、リハーサル。

要するに
『○番、小犬のワルツ。演奏は△△さんです。』
と、私がアナウンス役をし
生徒さんに、ピアノの前まで歩いてもらい
客席(のつもり)に一礼してから演奏、終わって一礼、
舞台袖に戻るまで、をシミュレーションするわけです。

レッスンでは仕上がっていたはずなのに
おじぎをしてから弾くだけで、妙に緊張する。
本番までのレッスンで、これを繰り返しておくと
緊張予防になるし、緊張しても弾ける自信がつきます

しかし。
もう初めてではないのに…

首だけでのおじぎはやめて~

オランウータンの様に見えるから
腕を前にぶらぶらさせるのは よしなさいねー

エレクトーンの椅子に座る時には
後ろからよじ登っちゃ駄目だとゆーに。
(↑緊張のあまり、らしい)

なんだか、違う部分でどきどきしそうです・・・

課題曲、新旧。

2009年01月22日 | 音楽教室

これまで、何人か
『5級以上のグレード取得を希望される生徒さん』
のレッスンをしたことがあります。
        
学習者グレードからずっとレッスンしてきて
 じゃあ次は5級ね、という人もいれば

他の個人教室で勉強してきて、
 やはりヤマハの教室で仕上げを見てほしい、とか

昔上級を目指していたけれど
 仕事や結婚などで中断し、また再開した
 という方もいらっしゃいます。

最初の2パターンの方は、現役できているので
あまり要項を知らない、という事はないのですが
最後のブランクのある方。
課題曲・自由曲の曲数も あやふやになっているし
持っている曲集も結構古くて
気をつけないと
「使えない曲」が載っている可能性があります。

また、使える曲でも
申し込み時記入する『曲目コード』が
昔と今とでは 変わっていたりするので
記入前にチェックする必要も。

エレクトーンだと、
クラシック曲の数が増えていたり
4級に自編曲が必要になっていたり
と、用意する課題が大きく変わっているので
自分が受けた時のつもりでいると大変なことになります。

現在、やはりブランクがあって
ピアノ演奏5級を目指していらっしゃる生徒さん。
大変年季のいった課題曲集をお持ちでしたので
あわてて コード確認しました。

よかった、コード番号は変わるけれど、全部使える…。