MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

見つかった!

2010年05月29日 | Weblog
ブルグミュラーの25の練習曲の中の1曲
「せきれい」
これが鳥の名前で、セキレイはこんな鳥です
という話を以前日記に書きました。

            
そもそも私が「せきれい」という小鳥の名前を知ったのは
昔(小学生時代)学校の図書館にあった本で
セキレイ」と「ミソサザイ」が出てくるお話を
読んだことがあるからなのですが

何しろ読んだのは小学生時代のことですから
今となっては出典が何だったかわからない。

グリムやイソップではない事は確かなのです(調べました)。
ずっと、気になりながら十ウン年。
先日、とうとう見つけました

なんと、ルーマニアの昔話でした。



りこうなおきさき~ルーマニアのたのしいお話」モーゼス・ガスター
この中に載っている
せきれいはなぜしっぽをふるか」というお話がそれです。

(あらすじ)
尻尾の無い鳥であったセキレイが
ヒバリの結婚式に出席するため
立派な尻尾を持っていたミソサザイに尻尾を借りました。
しかし、結婚式が終わった後
尻尾を返してもらいに行ったミソサザイに対して
セキレイは知らんふりを決め込み
ミソサザイは泣き寝入り。

セキレイは、うしろめたさと不安から、上下に尻尾を振っては
まだ尻尾が付いていることを確認しているのです。


            

私の記憶と多少違う部分もあったのですが
セキレイがミソサザイをだまして尻尾を横取りする
という話であることは合っていました。

長年気になっていたことが判明して、
ああ、すっきり。

中古ピアノ

2010年05月27日 | Weblog

大阪は心斎橋筋をぶらぶら歩いていると
『リサイクル・ピアノ・フェア』開催中の楽器店が。

リサイクル・ピアノ、つまり中古ピアノです。

どこかのお家で弾かれることのなくなった
古いピアノを引き取って、部品を調整・交換し
すぐ弾ける状態にして販売しているのですね。
            
新品より安いといっても、どのくらいするのだろうと
そのお店の値札を見てみると
セール価格で、26万円くらいからでした。
うわあ、確かに安い。

電子ピアノもお安いですが、
本物のピアノのタッチに近いもの』を探すと
だいたい同じか、もっと高いものもありますから
これなら、こっちがいいなあと思います。

電子ピアノの生徒さん、これ買ってくれないかなあ。

            
でも、練習できる時間帯が夜になる生徒さんだと
せっかくピアノがあっても弾けないですよね。
中古ピアノに、消音キットを付けてもらって
サイレントピアノにすると、いくらになるのでしょう。

気になったので、聞いてみました。

答えは「だいたい20万円くらい」。

25・6万円の中古ピアノにキットを付けて
計45万円強
うーむ。こうなると、電子ピアノの方が安いですね…

しかしそれでも、少なくともタッチはアコースティックなので
サイレントピアノ(消音機能のあるピアノ)の方が
電子ピアノよりはいいかなあ。

自分が買うわけでもないのに
つい いろいろ考えてしまいました


内容と価格とのバランス

2010年05月25日 | Weblog

楽譜売り場に寄り道してきました。
秋の発表会用の楽譜物色です。

生徒さんの1人が気に入ったハイドンのソナタは
全音の『ソナタアルバム1巻』に入っていますが
スラーやスタッカートの指示に
生徒さん本人が納得いかないというので
原典版か、それに近いもの】で、なおかつ
生徒さんに購入してもらいやすい価格のもの
を見つけたいのです。

しかし、無い。

最初に目をつけていたのは
全音楽譜『原典版準拠 ソナタアルバム』ですが
なにしろ分厚くなって(解説もたっぷりですから)、重いし
価格も、ほぼ倍になっています

標準版(これまでのタイプ) →1260円
原典版準拠(新しい校訂)  →2835円

            
ハイドンだけのピアノソナタ集で探したら
原典版で、小分けになったお求め安い本があるかしら。
と 探してみましたが
ヘンレ版→全音に負けず劣らず分厚く、更に高価格
ウィーン原典版→小分けになっているけれど 
       それでも(新・ソナタアルバムより)高い

というわけで結局
全音の楽譜が内容を含め一番お買い得
ということがわかり
これを注文することにいたしました。
しかし、これを持ってレッスンに通っていたら
本当に筋力トレーニングになりそうです。

ちなみにその楽譜売り場のお会計カウンターに
いつぞや どこかで見かけたものが
関西ではついぞ見かけず、
ネットで買うしかないかと思っていましたが
これからは、ここで買えますね。

お寺にピアノ

2010年05月23日 | Weblog

そろそろ気分転換を兼ねて、ということで
京都へ行ってまいりました。

鴨川に合流する高野川に沿って北上する位置の
曼殊院・円光寺・詩仙堂。(修学院のある辺りから南です)

どこも新緑がきれいで
市内と違って静かでのどか。
秋にまた来たいな、と思わせる
とてもいいところでした。
            
それはさておき
お寺には、結構楽器があります。

木魚も「テンプル・ブロック」として
パーカッションの授業で叩いたものですが
学校でも叩いたことのないビッグサイズの木魚。
うわ~ どんな音がするのかしらー?叩いてみたいー
とつぶやいたら、同行の友人が
叩けば?

鐘とか太鼓とかお鈴
この辺りはお約束ですが

何故か円光寺のご本尊を祭っている部屋
 アップライトピアノが普通に置かれています。
まるで、仏壇を置いている部屋にピアノを置いている
一般家庭のお宅拝見みたいな雰囲気。
(仏壇置く部屋にピアノは置かないような気もしますが)

わりと古そうで、あまり見かけない感じのピアノ。
そおっと蓋を開いてメーカーを確認すると
   STEINRICH
という文字が入っていました。

スタインリッヒ?ドイツ語っぽい名前ですが。
でも、外国製という雰囲気でもないなあ。
            
気になって帰宅後調べてみましたら
[三葉楽器製作所]というところで作っている
つまり国産のピアノでした。

調べてみてわかったのですが
国産のピアノって、カワイやヤマハ以外に
結構いっぱいあるのですねえ。

京都って、何故かカフェとかレストランに
骨董品のようなピアノが置いてあるので
探すと結構いろんなメーカーのピアノに出会えそうです。

久々に工作。

2010年05月20日 | 音楽教室

一時(10年くらい前?)
手作りレッスングッズに凝っていまして
指番号のブロックやら
鍵盤の模型(平らなものと、階段状のもの)やら
12面体サイコロ(長調12調分、面がある)など
それはまあ、いろいろ作りました。
            
作ったのは良いものの、かなり かさばりますので
これらを全部持ち歩くのは不可能に近く
教室の端にこっそり置かせていただいていたのですが

最近は、そういうグッズに頼らなくても
何とかなってしまうことが多く
もういらないかな、持ち帰ろうかなと思っていたのです。
            
しかし
この春入会したばかりの5歳の生徒さん、
まだ字があまり読めない
言葉で言われた事をパッと判断できない
自宅で、おさらいが上手くできない

という状態で、
ものは試しと久々にグッズを使ってみましたら
見事にヒットいたしました

理解力がまだ発展途上の年齢だと
言葉で伝えるより(たとえどんなに易しい言葉でも)
目で見て触って体験できるグッズ』が
一番わかりやすいのですね。
ああ、捨ててしまわなくてよかった。

この生徒さんには
バスティンを使わずにレッスンしてみる予定ですので
鍵盤把握は、グッズが大活躍しそうです。

鍵盤カード、追加で作りなおさなきゃ。


指の長さと鍵盤

2010年05月18日 | 音楽教室

ピアノを教える仕事をしていますと
生徒さんに限らず、他人の手指に目がいきます。
(顔はうろ覚えでも、手は覚えていたりするので
 顔を隠した写真も、手で見分けたことがあります)

親指が太くて短い手
細くて華奢な手

生徒さん1人1人、違う手を持っているわけで

となると
演奏する時の指の選び方・使い方
指のどのポイントで打鍵するか
打鍵する鍵盤の位置
これもまた変わってきます。

            
鍵盤は【てこの原理】でハンマーを動かしますから
なるべく手前で打鍵する方が、タッチは軽くなりますが

だからといって
 打鍵ポイントを全部鍵盤の端っこにすると
 指はそれぞれの長さが違いますから
 すべての指がきれいに鍵盤に乗らなくなりますし
 黒鍵も使う曲になると、そこばかりでは弾いていられません。

でも、鍵盤の手前で弾こうとする子は多いです。

したがって、黒鍵の入った音階の動きともなると
白鍵の部分、黒鍵の部分と交互に弾くたび
手がじたばたとひねられ、前後に動き
弾きにくそうなこと、この上なし…

もうちょっと、省エネな動きで弾きましょうよー

白鍵の奥の部分(黒鍵と黒鍵の間)って
どうも「使ってはいけない部分」と思い込んでいるようで
ここも使えるよー
よほど太い指で『キュッ』とはまってしまう人でなければ
ここを使って弾く方が、スムーズに弾けるよー
と、アドバイスすると初めて
あっ、そうか」。

            
ちなみに、打鍵するポイントつながりで
親指から小指までほぼ全部同じ長さで
指と指との間がよく広がるグローブのような手だと
とても弾きやすいのにな、そういう手になりたかったなー
と、生徒さんに話したら
変な人」という目で見られてしまいました。

モーツァルト・ピアノソナタの楽譜

2010年05月16日 | Weblog

楽譜は、同じ作品でも
出版社によって微妙に違いがありまして

こだわらない生徒さんには全音や春秋などの
一般によく使われる出版社の楽譜
(校訂が気になる場合もありますが、解説が日本語だし
 価格が手頃で、製本もしっかりしている)

こだわって追究してほしい生徒さんには
原典版や、海外の出版社の楽譜をよく使います。

この作曲家ならこの版がいい〕というような
 楽譜にも、ある意味『流行』がありまして

ドイツもの(バッハとかモーツァルト)だったら
同じ原典版でもヘンレ版が見やすいなあとか
フランスものには、デュラン社が強いとか
ショパンの楽譜だと
以前はパデレフスキ版が1番人気でしたが、
今はエキエル編が人気上昇中(高いですけどね)。
              
最近、モーツァルトのソナタを弾きたいという生徒さんに
ヘンレ版は楽譜が見やすくて良いですよ、と
お勧めしたところですが

気が付くと
ウィーン原典版から、モーツァルトのピアノソナタ集
新訂版が出ているではないですか。
しまった、こっちを勧めてもよかったかも。

なにしろ、この生徒さん
楽譜を買ったら、楽譜部分のみならず
活字部分まで残さず読むタイプなので。
英語の解説しかなかったら
辞書片手に解読するくらいマニアックなのです。
(注:小学生です↑)

このウィーン原典版は、音楽之友社を通しているので
たぶん丁寧な日本語解説が付いているはず。

あ、私が研究用に購入して見せるという手もありますね。


気分が出る 出る

2010年05月14日 | 音楽教室

発表会の曲を考える時期で
この生徒さんには、この曲かなあと
楽譜とにらめっこする日が続いております。

通常レッスンよりは長い期間弾き込むことになりますから
曲の難易度や長さのことだけではなく
飽きずに追究できる曲である、という事も大切。
          
あの生徒さんは、ロマン派が好きだといっていたけれど
 ソナチネも結構楽しそうに弾いていたから
 かっちりしたソナタが弾けるかも。

いつも明るい長調の曲ばかり弾いていた生徒さん
 意外と短調のびしっとした曲が好きらしいから
 今年は違う曲調のものを探してみようかな。

そんな中
毎年『その年のブーム』が変わる生徒さんもいまして
リズミカルでおどけた曲
ふんわり優しくきれいな響きの曲
複雑な響きのからみあう曲

と、その年の気分で選曲します。
この気分を外すと、どうにも曲に集中してもらえない。

今年は、楽しい学校行事がひかえているらしく
完全に「長調」の気分らしいです。

今、レッスンで弾いている
ギロックの「海の風景」という曲は
『荒れくるう海のイメージ』の短調の曲なのですが

どう聴いても、楽しそうに聴こえる。
わーい台風だ、学校は休みだ」って聴こえる。





晴天の行楽日和。

2010年05月09日 | Weblog

本日は、母の日です。

毎年、母の希望の品をプレゼントしているので、
今年も連休に入る前
何か、これが欲しいというものはありますか?
と聞いてみたところ
『カーネーション!』と答えられました。
           
その昔『現金!』と答えたことのある母にしては
まともというか、ひねりが無いというか
そもそも今さら何故カーネーション?
と大いに疑問でしたが

どうも、とある園芸家の方が育成した
新しい種のカーネーションらしく
丈が低くて花がびっしりつき
しかも母好みのピンク花であるという。
(母の趣味はガーデニングです)

これがインターネットの通販で、個数限定。
一鉢3800円というお値段は、
自分で買うには高いからー
という事でした。

まあ、気に入って育ててくれるなら、と
注文したのが先月末。

            
本日、私はピアノのレッスン(習う方)で
早朝から出かけていたのですが
帰ってきたら玄関に、宅急便の
「ご不在連絡表」がささっており
家には誰もいません。

どうやら、天気が良いので
かわいい孫(妹の子)と一緒に、
おおさか府民牧場へ行った模様。

仕方がないので
宅配の担当者の方に再配達していただき
ピアノを弾きながら、カーネーションと一緒に
母の帰りを待っております。




思い込み強化週間?

2010年05月07日 | 音楽教室

長いお休み明けのレッスン。

お休み中、遊んでしまって練習しなかった場合は
前のレッスン内容を忘れて、ちょっと後退するだけですが
しっかり練習する生徒さんの場合も要注意
休み前最後のアドバイスを偏って解釈し
不思議な癖が付いてしまうこともあるのです。


            
さて
学習者グレードを控えている生徒さん達には
伴奏付けの課題を宿題に出していました。

皆、もちろんやってきてくれましたが
ここで気付く、思い込みの癖。

思い込みその1 『同じ和音は続かない』
1度・1度と同じ和音でよいところに
強引に変化させた和音を当てて「?」。

思い込みその2 『和音はこの順番に出る』
カデンツ練習用に、カデンツ表を渡しているので
伴奏付けも、そのカデンツ表の順番どおり
1度→4度→属7→1度
と弾こうとする。
(なので〔1度→属7〕の進行が、ものすごく苦手。)

8級までの伴奏付け課題は
旋律(メロディー)は自分で弾かず
伴奏のみを弾くことになるので
1人で練習している生徒さんほど、この傾向があります。

曲によっては同じ和音が2回・3回続くこともあるよ?
4度が出てこないパターンもありえるよ
とヒントを言うと、だいたい気付いてもらえますが

やはり一番の原因は
8小節という短い曲の中で和音付けする課題ゆえに
問題自体が「ワンパターン」であることが大きいかと

これから、ちょっと一工夫していきたいポイントです。