観察月日 2010、6、13 曇 23℃
観察場所 山北町 玄倉 (県丹沢こビジターセンター)
ウツギの張り出た枝に、緑色の小柄のカエルが声嚢を大きく膨らませ懸命にラブ・コール
を送り続けている。その先1m程の葉上にいるモリアオガエルがそのお目当てなのである。
小形のカエルは、鳴き声からするとシュレーゲル・アオガエルなのだが。
「本当にシュレーゲル・アオガエルなのかな?」
「肌のざらつきだって同じ様に見えるし・・・」
「“目の色がやや赤味を帯びる”も区別し難いし・・・」
「鼻眼線だって両種共盛り上がって見えるし・・・」
“なぜ”と“疑問”に話が盛り上がった。
帰宅してから、改めて「蛙の合唱」のCDを聞いてみると、両種の鳴き声が混じり合っている。
「日本カエル図鑑」を開くと、当初学名はシュレーゲル・アオガエルの変種として、モリア
オガエルは記載されたのだという。
両種は同所に混生しているが、交配実験では、胚が発生したとしても初期に死亡するので、
その後独立種とみなされ、両種は姉妹種と考えられている。カエルも間違えてラブ・コール
を送るのを見ると、私たち人間が迷う事の方が当然なのであろう。
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