足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.986 ~ ハゴロモヤドリガの幼虫 が寄生した ベッコウハゴロモ ~

2011年08月25日 | 昆虫

クズの群落が続く、昆虫にとって小宇宙だ

寄生された成虫、ヤドリガの幼虫が透けて白く見える

後ろから覗くようにしないとヤドリガの幼虫は見えない

羽が屋根型に開き 幼虫は保護されている形だ

ヤドリガの幼虫に寄生されても、ベッコウハゴロモは元気に活動する

アオバハゴロモは羽を閉じ立てているので、寄生できないのだろう

繭になったハゴロモヤドリガ

日  2011 8、24 晴 32

所  横浜市 戸塚区 舞岡町

 

“夏休みサイエンス講座”で市大まで行く途中、クズの群落を覗いて

みた。アオバハゴロモが多くその他の昆虫もいたが、受講者の一人

が白い綿状の小さな虫を指でつまみ、「これは何か」と持ってきた。

 体長6㎜ほどで、色は白くカイガラムシ状のもので、「ハゴロモ

と一緒にいた」との事であった。

 ハゴロモは半翅目で、広く見れば“セミの仲間“とも言える。セ

ミには”セミヤドリガの幼虫“が何匹も寄生しているのをよく見掛

ける。そこで、「ハゴロモ科に付くヤドリガの幼虫ではないか」と

話をした。

 今日はその検証のため、再びクズの群落を訪れてみた。

 クズの葉をつかみ持ち上げて茂みの中を見ると、アオバハゴロモ

がクズの茎に何匹も並んで汁を吸っている。数えきれない程いるが

ヤドリガの幼虫は一匹も寄生していない。やっとの事で、ベッコウ

ハゴロモを四匹見付け、内、二匹にヤドリガの幼虫が腹部の背に乗

る様に一匹づつ寄生していた。羽を屋根型開きなので幼虫が寄生す

るには好条件なのだろう。その点羽を閉じるアオバハゴロモには、

無理があるのだろうか。

ベッコウハゴロモは寄生されても、変わりなく活動している。セミ

ヤドリガの様に、ハゴロモヤドリガも寄主にダメージを与えないの

であろうか?

 

 

 

 

 

 

 


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