ヤブガラシ
ヤブガラシの葉を食べるブドウスズメの幼虫
同じ幼虫をストロボ撮影すると
頭部と胸部あたり
腹部末端 尾状突起と尾脚が見える
ヤブガラシの茎を切ると嫌な黒褐色の汁が出る
炭色の糞が転がっていた
糞をルーペで見たら
観 察 月 日 2011 7、10 晴 28℃
観 察 場 所 山北町 玄倉
「大きなイモ虫がいるのだけれど」と言われて行って
みると、アオキの木を覆ったヤブガラシの葉を食べて
いる、スズメガの幼虫であった。
ヤブガラシの茎を切ると、黒褐色の嫌な汁を出す。
ブドウ科の植物なので、稀にブドウ状の果実を付ける。
食べてみたが、甘い汁を感じた次の瞬間、喉を激しく
刺すエゴ味に襲われた。それは、黒褐色の粘性の汁と
針状結晶束の働きらしい。
ヤブガラシは動物(昆虫)の食害を防除するため、
組織内にエゴ味等の成分を生産し、茎や葉に貯蔵して
役立たせる作戦をとっているのだ。
ところが、ヤブガラシの茎を幼虫の位置より逆にた
どると、葉は一枚も無く総て食べ尽くされていた。幼
虫はエゴ味を感じないのだろうか。
ヤブガラシの茎の下には、葉の破片から成る炭色の
糞が転がっていた。幼虫にとって、有害な物質は糞と
して体外に排出し、植物体に含まれる有用な物質を体
内に吸収して、成長のエネルギーとしているのだ。
ヤブガラシとブドウスズメの生きるための戦略は、
現在のところ、ブドウスズメに歩があるように見えるの
だがどうだろうか。
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