足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.975  ~ 草原の ニンフ たち ~

2011年07月13日 | 昆虫

早めのつゆ明け ネムの花開く

草原は、バッタや鳴く虫の” ニンフ ”たちでにぎやか

ショウリョウバッタの ニンフ

ショウリョウバッタ(褐色型)の ニンフ

カヤキリの ニンフ

ツチイナゴの ニンフ

日  2011 7、10 晴 28

所  山北町 玄倉

 

 夏雲が湧き始めた湖のほとりの草原を歩くと、体長1~2㎝程

のバッタや鳴く虫のミニチュアが跳ねまわり、パンツの裾に当た

ってくる。

 昆虫の一生は、卵、幼虫、(蛹)、と令を重ね、やがて成虫と

なり、次代へと命をつなぐ。

 

 チョウ、ガ・・・は、卵から早く生まれ過ぎたのか、イモ虫・

毛虫と親と全く似付かぬ姿の幼虫時代を経て成虫へと変身する。

バッタ、鳴く虫・・・は、孵化した時から親の体に似た“若い虫”

を経て成虫へと変身する。完全変態、不完全変態と呼ばれる所以

である。

 

 ギリシャ・ローマの神話の時代では、神々は自在に変身してい

た。そして、野山や湖には”ニンフ“が、美しい乙女の姿をして

楽しく戯れていた。かつての西欧の動物学者は、詩情豊かに不完

全変態の若虫を、”ニンフ“と呼んだのだと言う。

 動物行動学者日高敏隆氏は「ニンフと呼ぶのを僕は好む。幼虫

、若虫の日本語は論理的には筋が通るが、味も素っ気もない。」

と言う。

 

 草原に戯れるバッタや鳴く虫のニンフ達も、丹沢の山々に夏雲

が影を落とす頃には、立派な成虫に変身しているに違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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