2007年9月のブログ記事一覧(2ページ目)-ミューズの日記
ミューズ音楽館からの発信情報  ミューズのHP  http://www.muse-ongakukan.com/

 



今日はミューズ関係のコンサートがダブルヘッダーでありました。
一つがミューズサロンで高田元太郎サロンコンサート、もう一つがスタッフの渡邉なつ実個展演奏会が港区文化小劇場で行われました。恐らく渡邉のコンサートはまだ実行中だと思いますが、私は残念ながら行く事が出来ず、教室が終わってから打上げに駆けつける予定。元太郎さんはコンサート終了後、スタッフが渡邉のコンサートにお連れして、目下聴いているところだと思います。家内もマネージメントの仕事として渡邉のコンサートの裏方で汗をかいているところでしょう。

さて、元太郎さんのコンサートはどうだったかと言いますと、それはもう素晴らしいの一言。とってもいいコンサートだから是非聴いてくださいとお薦めして聴いて下さった方には胸を張って「ねっ!素晴らしかったでしょう。」と言えてとても嬉しいです。

第一部はラコートモデル(水原浩作)でバッハのチェロ組曲1番と3番をそれは柔らかな音で活き活きと演奏してくれました。音楽が生きています。音楽に生命を吹き込んだ演奏でした。ピッチを全音下げての調律で、高音源は細めの釣り糸と低音弦はある人が手で巻いたという手作りの弦でリュートっぽい柔らかな音でした。勿論タッチもそれなりに下から少し救い上げるようなタッチで演奏されていましたので、第二部のモダンギター(今井勇一作)の音とは全く違います。モダンギターはやはり上から押さえつける様なタッチで爪も使った明瞭で立体的な音作りでした。

プログラムは第二部が元太郎さんにとっては思いで深い南米の曲、カルレバーロの南米風前奏曲集とピアソラのブエノス・アイレスの四季で前半のバッハとの対比も面白く、2本のギターを使い分けた効果が一段と鮮明に出ていました。

兎に角、私は元太郎さんのブエノス・アイレスの四季は絶品と大絶賛している演目の一つですが、今日の演奏もそれは冴えまくっていました。彼のデビューアルバムである「ブエノス・アイレスの四季」が売り切れたのを見ても、如何に聴衆に受け入れられたかが分かるでしょう。93年から99年までの6年間ブエノス・アイレスに住んでいた私にとってもとても思いで深い曲でもある訳で、聴いていて心がワクワクしたと言うかこみ上げて来るものがありました。しかし、ギター1本でこれだけの表現を出来るギタリストはそうは居ないですよ。かなり難しい曲なんですが、ピアソラの雰囲気を出すのに南米生活が長かった元太郎さんならではのものが存分に出ていた演奏でした。

さあ、では今から渡邉コンサートの打上げに合流しに行って来ます。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




最近は毎日のように福田進一さんのアランフェス協奏曲と鈴木大介さんのキネマ楽園を聞いています。これら新譜はとても良いですよ。

濱田滋郎さんは「これほどに潔く、雄々しく、虚飾なく、しかも豊かな音楽性に満ちたアランフェスを私達はかつて手にしたであろうか」と絶賛しています。福田さんと言えば今までに60枚前後のCDを出していて現役ギタリストとしては最も数多いCDを出している人ですが、協奏曲は今回が初めてなんです。ご本人ももっと早くに出しておけば良かったと言ってみえますが、確かにこの年齢になって、またこれだけのステータスを築き上げた現在としては、俗っぽい言い方をすれば「ヘタなレコーディングは出来ない」ですよね。あれだけ生演奏でもオーケストラとの共演が多い福田さんがどうして今までレコーディングしなかったのかは分かりませんが、今になって出したと言うことは「満を持して・・・」となります。
先ずはプログラミングがいいですね。アランフェスとヴィラ=ロボスの協奏曲の間にあまり聴く機会のないペルトと言う北欧バルト3国のエストニア生まれの作曲家のフラトレスと言う曲を挟んでの構成は面白い。ギターと弦楽オーケストラ、打楽器の為のフラトレス(兄弟の意味があるそうな)と言うこの曲は日本人としては始めての収録だとの事。曲自体はあまり好みではないが、アランフェスとヴィラ=ロボスの間のお口直し的な存在として意味がありますね。

また、オーケストラをドイツのオケを選んだところが福田さんの意図を感じますね。スペインのオケでアランフェスの演奏に慣れている所で、流されるのではなく、4つに組めてきちっとした仕事の出来るところを選んだと言えます。しかも指揮者を飯森範親さんと言う福田さんが何度も共演してその高い音楽性と信頼性を得ている人とのレコーディングと言うところが綿密に組み立てられたプロジェクトであることを感じ取ることが出来ます。

何度も聞いているとヴィラ=ロボスの良さを再認識させられるというか、かっこいいんですね。何となくアランフェスより好きになってきました。すごく良いですよ。皆さんも一度是非聴いてください。ミューズで試聴もできます。
福田さんのCDだけで長くなってしまいましたので大介さんのキネマ楽園はまた後日・・・。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




昨日9/16は第7回ワンコイン・コンサートが行われました。
会員の、会員による、会員のためのコンサートとして昨年の1月にスタートしてから、いつも大好評をいただいているコンサートです。弾く人も500円、聴く人も500円で参加頂き、コーヒー、お茶、お菓子付の気軽なコンサートながらも、人前で演奏すると言う緊張感を味わって頂くと言うものです。

今回は初めてリュートでの参加が二組と歌とギターが一組と今までにない色を添えて頂きとても楽しいコンサートになりました。リュートで参加した女性はまだリュートを始めて4ヶ月なんですよ。でも先生との二重奏で美しい音楽を奏でてくれました。今回も浜松から、滋賀から、三重県の津市からと遠方からも参加を頂きました。毎回言っていることですが、複数回参加されている人は間違いなく毎回上達されています。
例えば先回は右腕が震えて何回も止まってしまった年配の女性も今回は手が震えることなくしっかりとしたテンポで見事に弾き切りました。ご本人も「場数を踏む事で上達すると言うことを私がいい証拠になれてうれしいわ!」と感激のお言葉。
また今回4回目となる男性も今までに無く乗った演奏で聴衆に大きな拍手をいただいていました。聴いていても気持ちよく演奏されている事が伝わってきました。
また津市から参加の歌とギターの演奏された方は、ミューズ音楽教室でリュートの中川先生の音楽様式コースを受講されている方で、その成果が良く現れている素晴らしく音楽的な演奏をされ、美しい歌声とギターのデュオを楽しませてくれました。滋賀から参加の方はご自身のギターの先生の作曲された曲を演奏されました。曲もとてもモダンな響きでありながらしっとり聞かせる部分もあり素敵な曲でしたが、その演奏が素晴らしかったですね。とてもお上手な方で聴衆を引き込む演奏をされ大きな拍手を貰っていました。

やはりこのコンサートは演奏参加をしてください。必ずうまくなります。ただレッスンを受けている人とそうでない人の差はどうしても出てきますね。また楽器の差も音の差として出てしまいますね。でも先ずはご自分で参加されて実感してください。1回目より2回目のほうが、2回目より3回目のほうがと変わって行きますから。
次回は12月23日に第8回を予定しています。是非億劫がらずにあなたもチャレンジしてください。

因みに今回のプログラムは次の通りでした。
<リュート二重奏>
1.永井 智子(リュート)・中川 祥治(リュート)

         愛しのエルライン
         私はかつてそう言った
         復活せしキリスト
〈ソロ〉
2.掛布 公文(リュート)  
  リュート初心者のための教則本より 第39,40番
3.中島 京子   ハイポジションの練習曲
         舟歌/コスト
4.須川 亨    禁じられた遊び
5.安田 顕助   ラグリマ/タルレガ
6.熊谷 江利子  ファンタジー/ヴァイス
7.各務 昭子   ショーロス第1番/ロボス
         アラールの華麗なる練習曲/タルレガ
〈ソロ〉
8.坪内 浩二     舟歌/コスト
9.林田 巧      禁じられた遊び
10.橋本 洋一     ケンプ氏のジグ
〈ボーカルとギター〉
11.橋本 洋一(ギター)・鎌倉 洋子(ボーカル)   
           小さな空/武満 徹
〈ソロ〉
12.大村 真也     アストゥリアス/アルベニス
13.田中 健之     フォーコ
            タンゴ・アン・スカイ/ディアンス
14.寺本 智      Virtual Games/田中靖二
15.野呂 正夫     シャコンヌ/バッハ

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




今日は服部修司さんによる『初級者の為の和声基礎講座』第3回転調についてが開かれました。今日は参加者が少なかったので写真のように座談会形式で行われました。
和声学って語学で言うと文法と同じ様な物です。文法を知らなくても喋れますし、和声学を知らなくても演奏は出来ますよね。じゃ、何故和声学を勉強するの?って思いますよね。
楽譜には時々ミスプリントがありますが、そんな時に「ここに#が抜けてるぞ!」って分かるかも知れませんね。和声進行上自然な音のつなげ方と言うものがあります。例えば導音から主音、属和音から主和音へ自然とすんなり収まる音のつなげ方があります。レッスンの時に先生が「この音は導音だから・・・」「この和音は属和音だから・・・」と言った時に、チョット和声学をかじってあるだけで言葉の意味が分かります。アナリーゼと言う言葉がありますが、楽曲の分析ですね。曲を分析し、構成を知ることで全体の演奏の組み立てをすると演奏が格段に良くなります。そんな時に和声学の知識は役に立ちます。また、喋るのに文法が要らなくても良いですが、作文するには文法を知らないと変な文章になってしまいますよね。作曲、編曲するにはやはり和声学が必要になります。

と言う事で服部さんはご自分でも作・編曲をする方ですから、本当は皆さんにも和声学をかじってもらって作曲の楽しさも知ってもらいたいと思っていらっしゃいました。ところが、なかなか和声学は難しいものです。ブログでも15回に亘り書いて頂きましたが、読むだけで理解するのは難しいものです。また、初級者の為の和声基礎講座として3回講座で2度に亘って実施して頂きましたが、なかなか3回連続で参加も難しいようで、積み重ねが出来ません。
そこで当分はこの和声学講座をお休みさせて頂きます。服部修司さん、ありがとうございました。

でも和声学は分からないのが当たり前。一つでも二つでも単語が記憶に残れば良し、と言うくらいの気持ちで今後も本を読んだりしてかじってみてください。それを繰り返している内に少しずつ分かるようになるものです。チョットアカデミックな気分になりましょう。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




こんにちは、渡辺なつ実です。

まだ暑いですがやっぱり秋、涼しくなって虫の声もします。

先週の土日は東京に行って来たのですが、日曜日の夜に新幹線で名古屋へ帰ろうとしたところ、岐阜地区の大雨により、2時間ほど新幹線が遅れてしまいました。
よくニュースなどで新幹線の遅れた現場の様子がテレビで流れるのと同じように、階段や、ホームに人が座り込み、どんどん増えていきました。
幸い私たちは、早めに新幹線に乗っていて、席を取っていたのですが、後から来た人は、遅れている上に席はなく、まだ暑いホームに座り込んで2時間も待っていて、大変だったようです。
新幹線の中で、ビールを片手に駅弁を食べながら窓の外の人たちを眺めていた私たちは、彼らから見ると、さぞかし腹の立つ存在だったことでしょう。
名古屋に着くと間も無く滝のような大雨。

でも次の日、夕方に電車に乗っていると、電車の窓からはみ出すほどのめったに見られないほど立派な大きな虹が空にかかっていました。
前日の大雨の賜物かも知れません。なかなか消えずにいてくれました。その日は同じ時刻に真っ赤な大きな夕日も見られました。なんだか得した気分ですあんなに大きい虹なので、もしかしたら月曜の夕方、ご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんね。


コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )



« 前ページ 次ページ »