2007年9月のブログ記事一覧(3ページ目)-ミューズの日記
ミューズ音楽館からの発信情報  ミューズのHP  http://www.muse-ongakukan.com/

 



ミューズはオープンしたのが2005年5月22日ですから、開業して2年4ヶ月になろうとしています。もう2年過ぎたとも言えますし、まだ2年なんだとも言えます。これは考え方次第ですね。この2年間でいろんな事もありましたし、お陰様で人の輪も広がってきており、ミューズ・サロン・コンサートも開場貸しも含めると月に何本もコンサートや講座が入っています。最近はギター以外のコンサートにもポツポツと使って頂くようになりました。

ギター愛好家に身近にコンサートを聴いていただき良い刺激を受けてもらいながら楽しく上達して行ってもらいたいと言うのが私の願いで、その為にコンサートだけではなくアカデミックに勉強もして頂こうと講座も知恵を絞りながら企画しています。これにはいろんな方々のご協力とご支援があってのお陰と感謝しています。
しかし、出演して頂いている殆どが地元の方々は勿論ですが、地元以外は関東方面の方ばかりなんですね。関西方面にも素晴らしいギタリストが沢山いらっしゃる筈です。

そんな事を感じていた時に、ブログでお馴染みの内生蔵さんからある提案を頂きました。大阪でのギター展示・試奏会とイクリプス・スピーカーの試聴会&PAシステム体験会の開催です。お話を頂いて即答で決めました。そして10月7日(日)と8日(月)の二日間彼の家をお借りして実施する事に致しました。詳細はミューズHPのトップページに(詳細はコチラ)としてありますので是非ご覧下さい。
ミューズが所有しているギターの内、100万円以上の楽器を16本程持って行く予定です。関西方面の方は是非足を運んでください。ギターだけではなく、最近ギタリストの間で広がりを見せているイクリプスの素晴らしい音を体感していただける絶好の機会です。

この企画を通して一人でも多くの関西方面の方々と知り合えたらと願っています。いろんな方との出会いをとても楽しみにしていますので是非よろしくお願い致します。

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みなさんこんばんは。お久しぶりです和泉です
9月も半ばに差しかかろうというのに暑いですね

8月後半から、ブログにも登場してましたネイ・ロサウロさんが
来日されてツアーを行っていました
その準備やら何やらでなんともばたばたした日々を過ごしておりました

演奏会の詳細は以前のブログでも紹介されていますので、また目を通して
みてください

ネイさんは本当に本当に良い人でした!
毎日朝から晩までマスタークラスだとか、クリニックだとか、
リハーサルなんかでめちゃくちゃ忙しくて疲れているだろうに、
常にあの人は笑顔でした
どんな状況でも笑顔で人に接するってなかなか難しいことだと思いませんか?

今回は日本語も3ヶ月間勉強してから来られたようで、
一生懸命日本語でお話もされようとするんですよ。
全然驕ってないし、優しいし、成功してる人ってすごい
見習わないとな、と感じました。

私は裏方仕事をしながらそんな事を考えていました

秋は演奏会のお仕事がたくさんあるので、
今度はどんな方とお会いできるのか楽しみです

それではまた

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今日は酒井康雄さんによる初級者~中級者向け公開レッスンがありました。
今年の1月から始めた新シリーズで、ミューズの講師陣が初級者から中級者を対象に公開でレッスンを行うと言うものです。
毎回述べていますが、狙いは三つ。
1.著名人による上級者対象のマスタークラスとは違った初級者から中級者向けに基本的なレッスンを体験してもらう。
2.講師によるレッスンの違いを見て頂く。
3.講師も他人のレッスンを見て勉強してもらう。

今回の3人の受講者と受講曲は下記の通りでした。
1.矢田部拓人  雨だれ/リンゼイ
2.中島京子   舟歌/コスト
3.橋本洋一   ラグリマ/タレガ

どれも学習者が必ず練習する曲ばかりです。
酒井先生は大きく技術的なことと音楽的なことに分けてレッスンされました。
基本的な構え方から音の出し方も、そしてスラーの仕方、左手が移動するときに音が切れがちになりますがその対処法(右手に左手を合わせる)、和音の中のメロディーラインの際立て方など結構実践的なお話が出てとても良い勉強になりましたよ。そしてとても大事な事なのですが、「練習時間が短くても効率のよい練習方法を全てのケースにおいてどの様なものかを常に考える事」と言われました。間違った練習方法は言うまでもありませんが、効率の悪い方法で3時間練習するより、効率のよい方法で1時間で同じ目的が達成できればそれに越した事はありませんよね。これは誰にも共通して言えることです。正しい練習方法で効率よく練習する事。その為には考える事、頭を使う事、良い教師に導いてもらう事などが大事だと言うことです。皆さん、考えて練習しましょうね。


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こんばんは、渡辺なつ実です。

お久しぶりです。
なんだかんだばたばたしていると、もうあっという間に9月ですね。
暑い暑いと言っていたのが、最近はさすがに朝夕は涼しくなってきて、少しずつ秋らしくなってきました。

さて、演奏会のお知らせです。

以前にもお知らせしていますが、9月22日(土)に19時より、港文化小劇場にて『渡邉なつ実個展演奏会』があります。
個展、とはよく画家が自作品を展示する展覧会のことです。音楽で言えば作曲家が自分の作品を集めて演奏する演奏会のことです。文字通り(?)私の作曲した作品を集めて演奏するコンサートです。愛知県立芸術大学在学中の作品からコンクール入賞作品、新曲、色々演奏されます。ギターソロあり、デュオあり、ピアノとフルートのデュオ、テノールとピアノの作品など、編成も色々あります。テノール、ギター、フルート、ピアノの演奏者の方々も、とても素晴らしい演奏をされる方々です。また、作曲家の作品で演奏会をする個展演奏会自体、あまり見られない珍しいものなので、ぜひ皆さん聴きに来て下さい。

そしてミューズでは同じ日に、16:30より高田元太郎サロンコンサートがあります。こちらも皆さんぜひお出で下さい。実はこのサロンコンサート終了後、高田さんも私の個展にお越しくださるとの事!高田さんと一緒に渡邉なつ実個展演奏会にもぜひお越し下さい。

お待ちしております。

詳しくはミューズのホームページの『ミューズクリエート コンサート情報』をご覧下さいね。

それでは季節の変わり目ですので皆さん風邪などひかれないようにご注意下さい。

さようなら。

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<あれも聴きたい、これも聴きたい> 村治佳織+N響

 9月2日(日)、滋賀県大津市にある「びわこホール」において、NHK交響楽団をバックに村治佳織がアランフェス協奏曲を演奏した。このホールは今から9年ほど前、琵琶湖の湖岸に建設された収容人員1848名という大変立派な音楽専用のホールだ。この日N響からソリストとして村治佳織は招かれたわけだが、プログラムはアランフェスを挟んで前にリヒャルト・シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」、後にツェムリンスキーのこれまた交響詩「人魚姫」というかなり重厚な内容のコンサートであった。はじめの「ドン・ファン」こそ17・8分の曲であるが、後のツェムリンスキーとなると40分を超える大曲。それら大曲に挟まれてのアランフェスだ。この日のアランフェスを語るのに私はあまりにも適切な言葉を持たないことが歯がゆい。それほどこの日の村治佳織は冴え渡っていた。オーケストラもさすがにN響と思わせる余裕のバックであったが、しかしなんといっても村治佳織の演奏の素晴しさは言葉に尽くせないほど。これほどのアランフェスを聴かされては、もはや世界のどんなに一流と云われるギタリストをもってしても聴衆を納得させることは難しいのではないか。それほどこの日の村治佳織はかつてないほどの高みにまで到達していた。

 最初1楽章の出だし、あれっと思わせるほど従来にない静かな始まり。通常一般に聴かれる華やかな冒頭とは大きく異なり、ぐっと抑えたラスゲアードから始まる。当然リズムにもゆったりとして落ち着いた雰囲気が漂い、あたかもこれから始まろうとするある物語を予期させるようだ。今回彼女に選ばれた楽器は2002年製のロマニリョス。低音から高音まで素晴しい明瞭度とバランスで、オーケストラに埋もれることなくはっきりと我々の耳に聞えてくる。そしてその物語は次第次第に我々に迫り、眼前に絢爛たる絵巻を繰り広げるように盛り上っていく。しかしその盛り上がりも2楽章が始まると、それが単なる始まりにしか過ぎなかったことを我々は知ることになる。村治佳織の奏でる2楽章の素晴しく雄大な表現、歌心は、聴くものの心に深く、そして強く迫ってくる。ギターの旋律はときに止まるのではと思われるほどゆっくりと奏でられるが、全ての音は有機的につながり、その緊張感は背筋が寒くなるほど。唾を飲み込む音も会場に響いてしまうのではという思いに襲われ、まるで金縛りにあったよう。そしてそのゆったりとしたテンポも、カデンツァの進むにつれて次第に緊張を伴い引き締まったものとなっていき、聴衆をさらなる緊張へとどんどん引きずり込んでいく。そしてその張り詰めた感情は、ついに素晴しく激しいラスゲアードのかき鳴らしで頂点に達し、オーケストラが絶妙のタンミングでそれを引き継ぐ。その後はもつれた糸が解けたように一気に幸せな気分が会場全体にしみ渡り、そして遠くしずかに消えていった。一瞬後にこれ以上ないほど絶妙のタイミングで3楽章が開始され、2楽章との有機的なつながりを感じさせた。ここでも村治佳織は従来よりも幾分ゆったりしたテンポをとって弾き進んでいくが、1・2楽章を受けて私にはこれ以上適切なテンポはないかのように感じられた。音楽はこれ以上足すものも引くものもないかのごとく節度をもって進められるが、進むにつれてこれ以上の表現はないことを我々は知ることになる。そして緊張が解けることは最後の最後までなく、3つ目の[Re]の重音が静かに消えていった時、会場の聴衆は、感激のあまり一瞬拍手を忘れたかのようであった。しかしその後起ったものすごい拍手の渦。彼女は何回も何回もステージに呼び出され、それは終わることのないかのごとくいつまでも続いた。先ほどもいったように、今回のアランフェスで村治佳織は、「ついに」といって良いほど、かつてない高みまで到達したようだ。

コンサート終了後、彼女に「しばらくスペインで過ごしていたことが、今回の演奏に影響してる?」と訊ねたら、「あっ、そうかも知れない。・・・・でも、ただ毎日普通に練習していただけだけどね」という答えが即座に帰ってきた。握手をしてくれた彼女の手は、私の手のひらにすっぽりと収まってしまうほど小さく、そして華奢であった。
内生蔵 幹(うちうぞう みき)


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