アランフェス協奏曲とキネマ楽園 - ミューズの日記
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最近は毎日のように福田進一さんのアランフェス協奏曲と鈴木大介さんのキネマ楽園を聞いています。これら新譜はとても良いですよ。

濱田滋郎さんは「これほどに潔く、雄々しく、虚飾なく、しかも豊かな音楽性に満ちたアランフェスを私達はかつて手にしたであろうか」と絶賛しています。福田さんと言えば今までに60枚前後のCDを出していて現役ギタリストとしては最も数多いCDを出している人ですが、協奏曲は今回が初めてなんです。ご本人ももっと早くに出しておけば良かったと言ってみえますが、確かにこの年齢になって、またこれだけのステータスを築き上げた現在としては、俗っぽい言い方をすれば「ヘタなレコーディングは出来ない」ですよね。あれだけ生演奏でもオーケストラとの共演が多い福田さんがどうして今までレコーディングしなかったのかは分かりませんが、今になって出したと言うことは「満を持して・・・」となります。
先ずはプログラミングがいいですね。アランフェスとヴィラ=ロボスの協奏曲の間にあまり聴く機会のないペルトと言う北欧バルト3国のエストニア生まれの作曲家のフラトレスと言う曲を挟んでの構成は面白い。ギターと弦楽オーケストラ、打楽器の為のフラトレス(兄弟の意味があるそうな)と言うこの曲は日本人としては始めての収録だとの事。曲自体はあまり好みではないが、アランフェスとヴィラ=ロボスの間のお口直し的な存在として意味がありますね。

また、オーケストラをドイツのオケを選んだところが福田さんの意図を感じますね。スペインのオケでアランフェスの演奏に慣れている所で、流されるのではなく、4つに組めてきちっとした仕事の出来るところを選んだと言えます。しかも指揮者を飯森範親さんと言う福田さんが何度も共演してその高い音楽性と信頼性を得ている人とのレコーディングと言うところが綿密に組み立てられたプロジェクトであることを感じ取ることが出来ます。

何度も聞いているとヴィラ=ロボスの良さを再認識させられるというか、かっこいいんですね。何となくアランフェスより好きになってきました。すごく良いですよ。皆さんも一度是非聴いてください。ミューズで試聴もできます。
福田さんのCDだけで長くなってしまいましたので大介さんのキネマ楽園はまた後日・・・。

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