2006年1月31日のブログ記事一覧-ミューズの日記
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<あれも聴きたい、これも聴きたい> PA(SR)システムご使用報告編
第16回徳島ギターフェスティバル

1月29日、野を越え、山を越え、そして海を渡り、はーるばるー来たぜ徳島へー、というわけで四国の徳島へ行ってきました。
何のためにかといいますと、タイトルにあるように、徳島ギターフェスティバルへ参加させていただくために行ってきたのですが、今回ミューズ音楽館で販売していただいている富士通テンのスピーカーを使ったPA(SR)システムを、フェスティバルで使用してみたいとお声を掛けていただきましたので、沢山の機材を車に積んで、朝早く大阪を出発したのでした。約2時間、ほとんどの行程が高速道路ですから、名古屋に行くよりも楽な感じがいたしました。(片道160キロくらいでしたか)

会場に着いてみるとびっくり。まず会場のロビーのようなところで、手作りギターの展示会をやっているではありませんか。手作りといっても、素人が趣味で作った楽器ではなく、れっきとしたプロの製作家の方々の楽器ばかり、20本ほどあったでしょうか。おそらく価格を聞けば1本 数十万はするであろうと思われる楽器ばかりが展示してありました。しかもよく見かけるような、ニスがこってり塗ってあって、ビカビカに光まくっているような楽器ではなくて、表面の塗装はあたかもスペインの名器のように、しっとり落ち着いた大変興味をそそられるセンスの良いものばかり。私を呼んでくれた方にお聞きすると、なんでも徳島は日本でも有数のギターの生産地とのこと。知らんかったなあ!

しかし今回私は楽器を見ている時間はありません。舞台に行って、PAの用意をしなくてはなりません。薄い後ろ髪を引かれつつ、階上のコンサートホールへ。招いてくれた方、田中さんというのですが、その方と一緒にマイクやスピーカーをセットし、まずリハーサルから出演の皆さんに順番に使ってもらいました。最初のうちは{なにこれ?}といった変な目で見ておられた方もおられましたが、進むにつれて何事が起きているのか段々理解されてきたようで、たちまちリハーサルが終了。あとはお昼を食べたら本番ということになりました。

本番はというと、ソロあり二重奏あり、四重奏あり、二胡とギターの合奏あり、はたまたフルートとギターの二重奏ありと、大変バラエティに富んだプログラムが続くのですが、驚いたことに、わかーい方からかなりの年配の方まで(おそらく60代か70代とお見受けいたしました)が一緒になって、なんとも楽しそうにギターを演奏されていることでした。
このような楽しいコンサートを16回も続けておられるとは、中心になって引っ張っておられる川竹先生のお人柄が伺えるようで(このことは、終了後の打ち上げの時にも大変良く分かりましたが)おもわず感心してしまいました。合奏も含めて30人から40人ほどの方が次々と出演、皆さん演奏を楽しんでおられ、見ているだけでとても嬉しい気分にさせられます。

PA(SR)システムは大活躍で、生音とまったく変わらないながらも会場の隅々までギターの音を響かせてくれ、皆さんその威力にとても喜んでいただいたのには、私も内心ほっといたしました。そしてプログラムも終わりに近付いたころ、川竹先生みずからフルートとの二重奏で、ピアソラのCafe 1930。これがまたなかなかの名演。ちょっと聞き惚れてしまいます。
そして第3部、もう一度川竹先生みずからのソロで、なんと大胆にもアルハンブラの思い出。先日村治さんのコンサートのアンコールもアルハンブラでしたが、今回の川竹先生は自分の出番まで舞台の裏で一生懸命皆さんのお世話をしながら、「ほい!」出番」てな感じで、舞台に登場。演奏はお見事のひとこと。普通教えておられる「先生」の域を遥かに超えた、超名演。

次の平岡先生のワルツ第4番(バリオス)など、まるでプロの演奏。完璧でしたね。そしてついに最後、高校2年生の徳永真一郎君。東京国際ギターコンクールにも出場したとあって、細い体で、出てきていきなり見事なセヴィーリア(アルベニス)。これもまた見事完璧に弾ききって、まるでプロのCDを聴いているような感激を味あわせてくれました。これには私ももう脱帽でした。

そして川竹先生共々、終了後の打ち上げで、徳永君が3月にオケとアランフェスをするので、その時には是非またこのスピーカーを使わせて欲しいと言っていただけて、今日来て良かったなあと、幸せな気分で徳島をあとにすることができました。
製作家の川田先生、お会いできて光栄でした。この次はもっとお話したいですね。
徳島ギター協会の皆さん、ありがとうございました。
川竹先生、すばらしいチームワークを見せていただきました。
徳永君、またいつか素晴しい演奏、聴かせてください。
そしてお世話くださった田中さん、本当にありがとうございました。
内生蔵 幹(うちうぞう みき)


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