今日もお休み。下の子が先日熱を出したため今日は2人でお留守番。
午前中に小児科へ連れて行き薬を処方してもらって、午後はお昼寝。寝る時も離れるとグズグズする始末でして、片時も離れられませんでした(苦笑)
寝てる間にやりたいことがありましたが、それもできずじまい。でもパパを頼りにしてくれるだけでもありがたいですね…
さて、たまには仕事の話。
このブログにおいても救急車の適正利用について何度か書いていますが、先日、『自分達で連れて行けない?』と思う典型的な事案がありましたので、ご紹介すると同時に救急車の利用についてご一考頂ければと思います。
指令内容は、○歳女児の発熱。
指令担当からの情報も乏しく、熱がいつからあったのか、体温がどのくらいなのか、発熱からけいれんを起こした(熱性けいれん)のかも分からず。
とりあえず熱性けいれんがあったものと考え、まだけいれんが継続中であることも想定しすぐ酸素投与できるように準備し、現場到着。
要請場所は住宅でしたが、近くの路上まで出てきており救急車を待っていました。そこにいたのは熱を出した子と、その両親、それに祖父母。
お話を聞いてみれば、昼間は何とも無かったが、夕方になり急激に熱が上がってビックリして救急車を呼んだとのこと。
当の子どもも熱は確かにあったが、ケロッとしていて救急車が物珍しいのかキョロキョロ見渡している状態。グッタリしている様子もなく、けいれん後の傾眠傾向もみられず。聞けばけいれんを起こしただとか、グッタリしていたとかそんな様子は一切無かったとのこと。
子どもだけは連れて行けませんので母親にも一緒に乗ってもらい、バイタルサイン測定をして病院選定。その際に祖父母が、
『○○病院はどうですか?』とのこと。
かかりつけですか?と聞き返せば、風邪をひいた時とかにかかっているとのことでした。そして、病院決まったら教えてください、すぐに車で追いかけますから、と。
かかりつけであった病院に電話をし、収容OKとのお返事。
家族の方にかかりつけの病院へ行くことを伝えると、父親と祖父母はじゃあすぐに追いかけます、と。
走っている救急車の後ろは絶対に追って来ないで下さいと念を押して、病院へ向かいました。
病院へ到着して、5分10分ほどして家族の方も到着。
初療時診断は発熱との診断、軽症でした。
熱はあったが、当の子どももケロッとしてて、両親も祖父母も揃っててすぐに病院に向かえるだけの車があって運転できる人もいて。
そこでどうして救急車で病院へ行かなければいけなかったのでしょうか。自分達で病院に連絡してみて、後からすぐに来れるその車でかわいい自分の子ども、お孫さんを病院に連れていくことは考えなかったのでしょうか。
夜間の時間帯で通常の診療体制ではなく、病院は救急対応、ひとまずの応急的な処置しかできないところも多々あります。
熱性けいれんを起こして…なら分かりますが、熱だけで救急車を呼ぶのはいかがなもんでしょうか。朝まで様子を見て、そのあとに病院へ連れて行っても良かったのではないでしょうか。
その救急事案に対応している間に、救急車で今すぐ病院に連れて行かなければ生死に関わる事案がすぐ近くで発生した場合、その人の命の助かる確率は下がってしまいます。
極端な例にも思われるかもしれませんが、これらは残念ながら実際にあること。もっと言えば、もっとため息の出るような事案もあります。
こんな事案を扱っているがために、本当に救急車が必要な人の元へ遠くから救急車が来ることが現実に起こっており、年々救急車の到着時間が延びている傾向にありますし、そうなれば助かる命も助からない。
救急車の適正利用を訴えるべく様々な広報を行っていますが、その中では『救急車が本当に必要な人の元へすぐに到着できないおそれがあります』と書いてあるのも多々見かけますが、私から言わせてもらえば、現にすぐに到着できないようなことに陥っているのです。
救急出場時、そんな所(遠く)まで行くの!?と出場先を疑うこともあります。
9月になれば救急の日と言うのがあり、全国の消防署で救急に関したイベントやフェアを行うところもあるかと思います。
当消防署においても9月に救急のイベントを開催する予定でいます。不適切な救急要請の例を挙げればキリがないですが、少しでもこのような現実があることを知り、救急車の存在意義を今一度考えてもらえれば幸いです。
午前中に小児科へ連れて行き薬を処方してもらって、午後はお昼寝。寝る時も離れるとグズグズする始末でして、片時も離れられませんでした(苦笑)
寝てる間にやりたいことがありましたが、それもできずじまい。でもパパを頼りにしてくれるだけでもありがたいですね…
さて、たまには仕事の話。
このブログにおいても救急車の適正利用について何度か書いていますが、先日、『自分達で連れて行けない?』と思う典型的な事案がありましたので、ご紹介すると同時に救急車の利用についてご一考頂ければと思います。
指令内容は、○歳女児の発熱。
指令担当からの情報も乏しく、熱がいつからあったのか、体温がどのくらいなのか、発熱からけいれんを起こした(熱性けいれん)のかも分からず。
とりあえず熱性けいれんがあったものと考え、まだけいれんが継続中であることも想定しすぐ酸素投与できるように準備し、現場到着。
要請場所は住宅でしたが、近くの路上まで出てきており救急車を待っていました。そこにいたのは熱を出した子と、その両親、それに祖父母。
お話を聞いてみれば、昼間は何とも無かったが、夕方になり急激に熱が上がってビックリして救急車を呼んだとのこと。
当の子どもも熱は確かにあったが、ケロッとしていて救急車が物珍しいのかキョロキョロ見渡している状態。グッタリしている様子もなく、けいれん後の傾眠傾向もみられず。聞けばけいれんを起こしただとか、グッタリしていたとかそんな様子は一切無かったとのこと。
子どもだけは連れて行けませんので母親にも一緒に乗ってもらい、バイタルサイン測定をして病院選定。その際に祖父母が、
『○○病院はどうですか?』とのこと。
かかりつけですか?と聞き返せば、風邪をひいた時とかにかかっているとのことでした。そして、病院決まったら教えてください、すぐに車で追いかけますから、と。
かかりつけであった病院に電話をし、収容OKとのお返事。
家族の方にかかりつけの病院へ行くことを伝えると、父親と祖父母はじゃあすぐに追いかけます、と。
走っている救急車の後ろは絶対に追って来ないで下さいと念を押して、病院へ向かいました。
病院へ到着して、5分10分ほどして家族の方も到着。
初療時診断は発熱との診断、軽症でした。
熱はあったが、当の子どももケロッとしてて、両親も祖父母も揃っててすぐに病院に向かえるだけの車があって運転できる人もいて。
そこでどうして救急車で病院へ行かなければいけなかったのでしょうか。自分達で病院に連絡してみて、後からすぐに来れるその車でかわいい自分の子ども、お孫さんを病院に連れていくことは考えなかったのでしょうか。
夜間の時間帯で通常の診療体制ではなく、病院は救急対応、ひとまずの応急的な処置しかできないところも多々あります。
熱性けいれんを起こして…なら分かりますが、熱だけで救急車を呼ぶのはいかがなもんでしょうか。朝まで様子を見て、そのあとに病院へ連れて行っても良かったのではないでしょうか。
その救急事案に対応している間に、救急車で今すぐ病院に連れて行かなければ生死に関わる事案がすぐ近くで発生した場合、その人の命の助かる確率は下がってしまいます。
極端な例にも思われるかもしれませんが、これらは残念ながら実際にあること。もっと言えば、もっとため息の出るような事案もあります。
こんな事案を扱っているがために、本当に救急車が必要な人の元へ遠くから救急車が来ることが現実に起こっており、年々救急車の到着時間が延びている傾向にありますし、そうなれば助かる命も助からない。
救急車の適正利用を訴えるべく様々な広報を行っていますが、その中では『救急車が本当に必要な人の元へすぐに到着できないおそれがあります』と書いてあるのも多々見かけますが、私から言わせてもらえば、現にすぐに到着できないようなことに陥っているのです。
救急出場時、そんな所(遠く)まで行くの!?と出場先を疑うこともあります。
9月になれば救急の日と言うのがあり、全国の消防署で救急に関したイベントやフェアを行うところもあるかと思います。
当消防署においても9月に救急のイベントを開催する予定でいます。不適切な救急要請の例を挙げればキリがないですが、少しでもこのような現実があることを知り、救急車の存在意義を今一度考えてもらえれば幸いです。