goo blog サービス終了のお知らせ 

紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

日本ムラサキ・その後の苗床

2020-07-18 19:22:19 | 染料栽培
「大雨を受けて、発芽する種子あり」
2020・元旦に播種をした苗床は、4月末には乾燥して苗無しの状態となる。
屋外、軒下で放置状態となる。
梅雨時となり、あえて雨を受ける場所に引き出す。
種子を播いた訳では無い。
早春に発芽できなかった種子の発芽を想定しての事である。


案の定、10個が発芽して、ポットにも移さず幼苗を定植してしまった。
苗床はひとまず、苗無しとなる。


2個の苗床があったが、この苗床からしか発芽しなかった。
7/3 の事である。その後も発芽は続いている。


その後、共に並べて管理下に置きたっぷりの梅雨を受けるようにする。

エノコロ草を抜いて整えた苗床からムラサキが発芽して来た。

共に10数個が発芽。生育の早い野生種仕立ての近くに定植予定とする。


これは蓼藍の葉である。昨年種子を伝え続ける為に僅かに育てた採り播きの藍の葉である。

遅まきながら、僅かに採り集めた蓼藍の種子を播いた。
身の廻りの整理を心掛けなければならない年齢である。
染めの風呂敷が出て来た。広げて見ると藍染が一段と爽やかで懐かしかった。
畑も半分が蓼藍であった。真夏の日中の乾燥葉作りはキツかった。また藍染に戻りたいが・・・。
出来そうも無いのだが、つい種を播いてしまった。

  「あせどめに あいのてぬぐい はちにまき」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本ムラサキ、栽培サイクルを探る(続3)

2019-05-01 16:32:00 | 染料栽培
「越冬を凌ぎ切った秋苗」
昨年、秋口9月に畑にて秋苗の発芽を見ている。
当ブログ 2018-09-23の投稿記事にて
 日本ムラサキ、栽培サイクルを探る がスタートである。
 「秋苗の越冬しに挑戦」
同年翌月10-12
 日本ムラサキ、栽培サイクルを探る(続) 「秋苗、その後の生育」
本年2019-01-15
 ムラサキの越冬 「冬越しのムラサキを観察」と続いた。


4月末、見るに見かねて苗床の草取りをする。
スギナに覆われて、根元が危うい状態だ。
栽培装置の敷設に追われて、手が回らない。
膝を折り、腰を曲げての作業は応えた。


こちらは、双葉の苗を定植したブロック内の苗のその後である。
共に冬越しのムラサキで、7ヶ月を経て8ヶ月目に入る。


スギナの駆除には苦しんだ。
老体には、屈み込んでの長時間の作業は過酷で翌日、寝込む。


苗床の生育が大きいが、大小の苗が混交状況である。
この苗を敷設中の栽培装置へ定植する事になる。


これは既にブロック内へ双葉の苗で定植されての現状である。
今後の生育状況を見守る事になるが、寒冷地に於ける栽培に朗報となるか?
今年は二つの栽培サイクルを探る結果が出る事になる。

奇しくも令和元年、言祝ぎの一例になって欲しいものである。

    「ムラサキに 令和元年 寄り添いて」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紫根収穫開始2018

2018-11-05 19:15:58 | 染料栽培
「初霜が来て、待ち続けた紫根収穫作業を始める」
畑での栽培は天候不順に右往左往する。
長い育苗期間を経て、この畑に定植して6ヶ月目に入る。
定植後、最も生育する7〜8月の日照りと高温、雨不足の渇水には打つ手は無かった。
その影響が、紫根の生育結果に出る事を心配しながらの収穫作業である。
第1ブロックの収穫である。
畑地面より1番高い設置となっている。



雨不足でタンクの給水も焼け石に水で、枯れる苗も出てしまった。
種の収穫もわずかであった。
長く伸びる茎に花は咲いたが、種は付かなかった。
まず株元から茎を切り落とす。緑の葉がまだ多い。


30cmの掘り出し作業で南1面を取り外す。
手始めにしては簡単な仕事ではなかった。


紫根の赤い根を見て、まず一安心。
ここまで、作業は翌日へとなる。疲れを重ねる事は禁物である。


定植時、苗間隔は狭かったが問題は無かった。
根は直根性を持っている故、障害がなければ横根は伸びない。
紫根の先端は耕作してない固い地層にまで、深く伸びている。


翌日、漸く掘り出された紫根。
左2本は良品、右2本は不良品。
伸びることは伸びたが色が飛んでいる。
水不足による生育結果であろうか。


まずまずの収穫であるが半分を掘って、再び翌日へ持ち越し。

7本で300g、完全乾燥すると60g相当になってしまう。
紫根は細く、染料用としては使い易いサイズである。
栽培法としては、一応予想通りの結果を得た。
しかし日を重ねてもまだ、第1ブロック半分を掘ったに過ぎない。


  「ねがのびて ほるあしこしが さきにのび」 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2018.紫根掘り

2018-10-24 19:50:39 | 染料栽培
「2018.紫根の生育結果を調べる」
紫根の収穫作業は初霜が来てからと決めているが・・・。
どうも生育結果が気になる。土の様子を含め数本掘り出して見る事にする。
特に気になるのは、初めての栽培である東隣の畑である。
高い畝を作ったのだが苗数に合わせ急遽、幅を広げた記憶がある。
7〜8月の日照りと水不足の影響も心配であった。


畝のムラサキにスコップを入れるが土が固くて使えない。
石かと思ったが周囲、どこも固い。
石もあったが耕作してない層に根が伸びている様である。
畝幅を広げたので、切り返した畝の土は、浅い畝となったのである。
またこの状況は、7〜8月の日照りと水不足の状況と同じ状態と思われる。
紫根の収穫は、この層が水分を含む時期を待つ必要がある。



赤い根を見て、まず何より安堵する。この色がなければ染料にならない。
スコップが使えなければツルハシに頼るより他ない。
大きな石かと思ったが水分を失った粘土層であった。
紫根が大きな土塊を抱えている。棒で叩き、土塊を崩して紫根を取り出す。
この畑は初めての栽培なので、これを奇貨とするより他ない。



場所により紫根の生育状況が異なる。3態、共に貴重な収穫である。
土の神に手を合わせなくてはなるまい。
畝作りが、急こしらえである証も受け止めなくてはなるまい。


洗って、まずまずの生育と見て納得する。
早速に、2〜3cmのサイズにカットして乾燥させる。
乾燥させてからのカットは、固くて手に負えないからである。


紫根の太さは、染料としては5mm以下のサイズが使いやすい。
太いとグラム数は多いが、表皮の染料部分がそれ程多い訳ではない。
肉厚な部分に染料が吸収される分を考えるとお得とは言えない。


この選別は、謂わゆるクズ根で捨てる代物である。
しかし、染料を抽出して見るとかなり効果的な染料が出る。
経験上このサイズを細根として珍重している。
紫根の収穫時期は、11月中旬頃に先送りとなりそうである。

   「つるはしの おもさにまさる いろえたり」
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本ムラサキ、採種・考

2018-10-19 18:56:56 | 染料栽培
「ムラサキの種子を採る時期到来」
比較的気温が高く、降雨もありムラサキの花はまだ咲き続けている。
茎の先端が伸びている証でもある。
紫根も生育中と見て良いであろう。
しかし、当地では最高気温が15℃を下回り最低気温10℃を切る様になる。
紅葉便りとともに、多くの株の中で葉が黄葉し始める茎が出てくる。


葉が黄変すると、生育はストップし黄緑の葉の先が枯れてくる。

種も下部から黒い種となり、灰黒色、褐色となる。

最上部は緑色の種で完熟は望めない。
褐色の種が多いが完熟の目安は、種が外に反り返る様子で判断する。


白い種は、完熟後に日が経過するに従って出てくる。
中には急速に痛んだ種が白くなる場合もある。


完熟し、白くなった種は小さな衝撃でも落ちこぼれる。
こうした種が出る前に枝を切り、種の採種をする。


 終花一輪。
多くの種子を集めたいが、良い種を揃い集める必要がある。
一番最初に咲いた花の種と、2週間前に花弁を落として結実した種がある。
同じ枝で3ヶ月の差がある。完熟した種でも1ヶ月以上の差を持っている。
かなり遅れて発芽してくる種の原因はこんな処にあるのかも知れない。
枝上部は切り捨て、完熟種も褐色の種と灰黒色の違いで切り分ける。
切り集めた枝は1日乾燥させて、種を落とす作業をする。

  「こだわりて すみをつつきて たねあつめ」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする