それでも僕はテレビを見る

社会‐人間‐テレビ‐間主観的構造

ロイヤル・ウェディングについての雑談

2011-04-29 12:02:48 | コラム的な何か
今、イギリスでは英国王室の結婚式の話題で盛り上がっている。

しかし、BBC(イギリス)とCNN(アメリカ)を見比べ続けると、BBCよりも圧倒的にCNNの方が結婚式の話題を取り上げている、というのが面白い。

アメリカ人が持ちえないもの。それは王様(女王様)。

民主主義が世界中に浸透した(失敗も含めて)世界で、今さら人工的に「王様」や「女王様」を据えるのは難しい。

CNNの興奮は、失われた王様への憧れなのか?



報道を見ていて面白いのが、ロンドンの警備を担う警察へのインタビューだ。

出てくる責任者が皆、女性。おばさんなのだ。おじさんではない。

女性が警察組織のなかで、管理職にまでのぼっている。

日本ではどうだろう?



日本との比較で言えば、民間と皇室の関係を誰もが想起しているに違いない。

多くの報道が「英国王室は、ダイアナでの失敗から何かを学んだか?」と論じているように、

日本の皇室は皇太子妃での失敗から何か学んだか?



日本つながりで言えば、CNNの興味深かった報道に、日本の結婚式に関するものがあった。

震災後、結婚式の申し込みが急増、また指輪を夫婦やカップルで購入する人が増加したという。

災害が多くの人の人生観を変え、家族観を変えたのだろう、という話。

日本は初めて、市場以外に良き生の追求の場があることを知ったのだ。

村上龍が言うような「今、日本には希望がある」という現実がどこまであるのか分からないが、

神格化されてきた市場や経済の合理性が、ひとつの選択肢として格下げされる方向にはあるだろう。

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