それでも僕はテレビを見る

社会‐人間‐テレビ‐間主観的構造

君に作る小話

2011-01-10 20:17:53 | 日記
以下に書くことは、僕にとって一番プライベートなことです。

彼女のことです。

内容は全くたわいのない話です。


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遠くにいる彼女と電話をする。一週間に一回以上するようにしている。

ただ問題なのは、一回の長さがとんでもない長さになることだ。

4時間くらいなら短い方で、8時間くらいになることもある。

そうなると、一日が電話に消える。

IT技術の発展のおかげで、今はスカイプによって海外通話も無料の時代。奇跡的な時代である。



そんな長時間、何を話すことがあるのか、と思うだろうけれども、かけ始めはまず僕の不機嫌から。

半鬱状態からのスタートなので、まず人と話したくないのである。

そこから少しずつ温まってきて、時事的な話とか色々する。

最後の方で僕がするのが、創作の小話である。

彼女は寝る前になることが多いので、子供に寝る前に読み聞かせするような感じである。
そういう親御さんも結構いらっしゃるのではないかと思う。

彼女の方では、この創作話を楽しみにしているようで、いつもねだってくる。

電話越しじゃなくても、直接一緒にいるときでもよくねだってくる。

男女の関係は本当にそれぞれだなと感じる。正解など無い。僕と彼女の関係はある意味では特殊なのかもしれないが。



これまでかなりの数の創作小話を作ってきた。

落語を基にしたもの、自分の記憶を基にしたもの、昔話を基にしたもの、絵本のストーリーを基にしたもの、勢いに任せたもの、色々ある。

ベースとなる話はあるものの、すべてオリジナルである。

彼女のために話を作るようになって、面白かった落語や昔話の筋をできるだけ覚えるようにしている。

話をつくる上で重要なのが、大まかな場面設定だ。それで昔話風なのか、落語風なのか、絵本風なのかが決まる。

だが、その場での創作話にとって最も重要なのが、物語で生じるイベントである。

すべての物語には、基本的にイベントがある。大なり小なり、なんらかの事件が起こる。

寝る前の創作話は短いので、基本的に事件は一種類か、二種類。同じ種類のものを何発も出すか、大きなものを一個出して、ゆっくり解決する。

僕のナイーブな性格が反映されるので、事件の深刻さは小さい。寝る前なので興奮させてもいけない。子供に読み聞かせる絵本のような感じ。



これまで同じ話をしたことはない。創作はつねに真剣だ。

ただ、そういう姿勢で話を作っていて一番残念なのは、僕が話している最中、よく彼女が眠ってしまうことである。

世界に生まれた僕の創作話が、聞き手のないまま消える瞬間である。

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