それでも僕はテレビを見る

社会‐人間‐テレビ‐間主観的構造

アレックス、イタリア、旅行

2012-06-12 21:47:11 | 日記
アレックスが帰ってきた。

ギリシャからイギリスまで、わざわざ車を運転してきた。

タフだ。

色々ギリシャ的なものを買ってきた。

そのなかに灯油の缶みたいなものがあって、これは何かとたずねると、何とチーズだった。

信じられないくらい大量のギリシャ・チーズ。

ギリシャのチーズは特別有名というわけではないが、実はかなり美味しい。

しかし、缶に入れてしまうところがギリシャっぽい。



アレックスは義理がたい。

僕のお土産にと、小さなギリシャの模様のついた水瓶をくれた。

彼は知らないかもしれないけれど、僕は水瓶座です。

アレックスには彼がいなかった時の話は特にしていない。

間違いなく、バレンティーナから全部聞いている。

彼女の家族が来たときアレックスは試験中。しかも試験が終わると全速力で帰った。

君がいない間、事実上、クリスと私が面倒を見たのだよ、アレックス。

義理がたいと言いながら、結構無責任なアレックス。

あるいはバレが無茶苦茶というところもある。

以前、バレがまたギリシャに行きたいと行った時、如実に嫌がっていた。

一体彼女が以前ギリシャに行ったとき何があったのだろうか。



バレのマンマは娘が行くところはどこへでも行く。

好奇心にあふれた人だと言えよう。

マンマはバレがギリシャに行った時もついていった。

彼女たちのマイペースぶりと、アレックスの家族のペースがぴったりとシンクロした、とは考えにくい。

もし、ちょっとしたコメディみたいなことが起きていたとしたら、僕はそれをぜひとも見たかったものだ。



来月、僕はイタリアに行くかもしれない。

前からエースと一緒にバレの家に行こうという話しになっていた。

僕がイタリアに行けるチャンスはこれが最後だ。

往復でなんと1万円以下なのだから、これを逃すと大変なことである。

バレの家族も「待ってるよ」とのメッセージ。



イタリアやスペインやギリシャにはほとんど興味関心がなかった。

1年目、僕の日本の指導教官がイタリアにいて、「本当に疲れたら来なさい」と言ってくれていたが、

「イタリアに行く方がよっぽど疲れる」と思って、全く行く気がしなかった。

でも、今はフラットメイトたちの故郷に興味がある。

彼らの共同体観や人間観は僕が考えるものとあまりにも違っていて、一体何がどうしてそういうことになったのか、どうしても知りたいのだ。

もうひとつ、食べ物を知りたい。彼らが何を故郷で食べてきたのか、どうしても知りたくなったのだ。



ところで昨日、大学から手紙がきた。

僕が十分にイギリスの大学で指導を受け、もうその必要がないこと、そして、あとは論文提出のみであることを証明する手紙だ。

これは博士候補生のことではなくて、もう修了間近の身分を指す。

論文提出が多少延びても、これで身分の保障と授業料の免除を受けることができる。

ほぼ最短でこのステータスをもらった。同期ではまだ誰もいない。だから、僕はイタリアに行く。