平塚2)本発表に関する研究の概要
人の歩行パターンは、その人の癖や習慣で人ごとに特定のパターンを持っている。しかも、歩行は反射による運動であるため殆ど同じパターンを繰り返す。本研究では、着地と離脱時の剥離電位を詳細に測定し、個人の歩行パターンを求め、本人も気が付かないような膝、腰の障害を検知する技術を開発する。本技術は安全安心な予防医学に資するものである。
(3)本発表の注目点
犬の嗅覚は大変優れているが、嗅覚で認識しているとは考えられない遠くの飼い主の帰宅を関知することができる。これは準静電界をセンシングしていると言われている。準静電界とはアンテナや生物の表面に張られているわずかな静電界のことである。これは歩く、腕を振るなどの僅かな動きでも電界は大きく変化する。自然界での利用は多く、ナマズやカモノハシなどは準静電界を利用してえさを取っていることはよく知られている。しかし、人間社会での利用は限定的である。筆者らは、これまでヒトの歩行時に生ずる準静電界を研究してきた。ヒトの準静電界の変化は、歩行時に顕著である。足裏の接触と剥離で生ずる電荷は準静電界を生成する。これは歩行のパターンと密接な関係があるためである。実験結果は驚くべきもので、本人も気がつかない僅かな歩行の異常(下肢の障害の前兆)なども詳細にとらえることができた。
今日は「人の気配の正体は?」の話です。
人が近づいてくると、たとえそれが見えず足音や息づかいが聞こえなくても気配が感じることがあります。この感覚は人間より一部の動物の方が敏感で、イヌは飼い主を何百㍍も離れた場所で察知して尻尾を振ることがあります。
これは生体電位と言われる体内の電気的な状態から生じるもので、準静電界(人体の周囲を包むように存在する弱い電気力の動く空間)と呼ばれるものが関係していると考えられます。
準静電界の状態は人間が体を動かすと変化します。歩く場合には足の裏の設置面積が変化したり、地面との間で電荷のやりとりが起こったりすることで電界の状態が変わります。此の違いをイヌは鋭く感じ取って、飼い主のパターンを認識している可能性があります。
人の気配が生体電位によって発せられるとしてこれを察知する能力は、人間の場合はどこにあるのでしょうか。
そうした未知のセンサー候補として、体毛と内耳の二つが上げられます。皮膚にある細かい産毛のような体毛の先端は小さな電気刺激に対しても極めて敏感で、ぞくっとするような感覚を引き起こします、物音や空気の動きよりも先に、この刺激を感じる事もありえます。内耳は内部にある有毛細胞が振動することによって、電気的な成分が増幅されている可能性があるといわれています。
五感を超えた感覚に少ずつ、科学のメスが入れられようとしています。
人の歩行パターンは、その人の癖や習慣で人ごとに特定のパターンを持っている。しかも、歩行は反射による運動であるため殆ど同じパターンを繰り返す。本研究では、着地と離脱時の剥離電位を詳細に測定し、個人の歩行パターンを求め、本人も気が付かないような膝、腰の障害を検知する技術を開発する。本技術は安全安心な予防医学に資するものである。
(3)本発表の注目点
犬の嗅覚は大変優れているが、嗅覚で認識しているとは考えられない遠くの飼い主の帰宅を関知することができる。これは準静電界をセンシングしていると言われている。準静電界とはアンテナや生物の表面に張られているわずかな静電界のことである。これは歩く、腕を振るなどの僅かな動きでも電界は大きく変化する。自然界での利用は多く、ナマズやカモノハシなどは準静電界を利用してえさを取っていることはよく知られている。しかし、人間社会での利用は限定的である。筆者らは、これまでヒトの歩行時に生ずる準静電界を研究してきた。ヒトの準静電界の変化は、歩行時に顕著である。足裏の接触と剥離で生ずる電荷は準静電界を生成する。これは歩行のパターンと密接な関係があるためである。実験結果は驚くべきもので、本人も気がつかない僅かな歩行の異常(下肢の障害の前兆)なども詳細にとらえることができた。
今日は「人の気配の正体は?」の話です。
人が近づいてくると、たとえそれが見えず足音や息づかいが聞こえなくても気配が感じることがあります。この感覚は人間より一部の動物の方が敏感で、イヌは飼い主を何百㍍も離れた場所で察知して尻尾を振ることがあります。
これは生体電位と言われる体内の電気的な状態から生じるもので、準静電界(人体の周囲を包むように存在する弱い電気力の動く空間)と呼ばれるものが関係していると考えられます。
準静電界の状態は人間が体を動かすと変化します。歩く場合には足の裏の設置面積が変化したり、地面との間で電荷のやりとりが起こったりすることで電界の状態が変わります。此の違いをイヌは鋭く感じ取って、飼い主のパターンを認識している可能性があります。
人の気配が生体電位によって発せられるとしてこれを察知する能力は、人間の場合はどこにあるのでしょうか。
そうした未知のセンサー候補として、体毛と内耳の二つが上げられます。皮膚にある細かい産毛のような体毛の先端は小さな電気刺激に対しても極めて敏感で、ぞくっとするような感覚を引き起こします、物音や空気の動きよりも先に、この刺激を感じる事もありえます。内耳は内部にある有毛細胞が振動することによって、電気的な成分が増幅されている可能性があるといわれています。
五感を超えた感覚に少ずつ、科学のメスが入れられようとしています。