森男の活動報告綴

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一〇〇式機関短銃 フルスクラッチ 1/12 (その1)

2015年12月12日 | AFVの模型
先日簡単に紹介しました、一〇〇式機関短銃の製作記です。

これは単体の模型作品ではなくて、スクラッチする予定のフィギュアに持たせるためのものです。ですが、もったいないので(笑)単体作品として紹介します。

まず、実物の図面を1/12に合わせて縮小コピーし、適当な板に張り付けます。これが「原寸図」となります。これに現物あわせで製作していけばいいわけです。板に張るのは、部品を何度も図面に載せるため、紙のままだとゆがんだ状態であわせてしまったり、破れたりするからです。図面は、旧軍小銃のマニュアルを複写した自費出版本「日本の小銃」(全日本軍装研究会)に載っていたもの。「兵器制式図」というやつです。

原寸図とは別に、もう一枚印刷して1ミリプラ板に張り付け、銃床部分だけを切り出します。そうすると、自動的にほぼ正確な側面形になります。あとの部品は原寸図にあわせしながら製作を進めます。

幸い、タナカ製のモデルガンを持ってますので、細部の寸法がわからないときはこれををノギスやメジャーで測って、電卓で12に割れば数字が出ます。とても楽ちんであります(笑)

製作するのは後期型で、モデルガンは前期型ですが、基本的な構成は同じです。このモデルガンは本当によくできています。再販品で、20年ほど前に買いました。初版発売は確か小学4-5年生の頃で、52000円でした(さっき調べました)。もちろん買える訳がなく、泣く泣く諦めたのでした(小学生でこれを欲しがるのって、やっぱおかしいよな、、)。その約十年後、多少はお金の自由がきくようになった学生のころ、再販されたので迷わず飛びついたわけです。バイト代をはたいて購入しました。確か七万円くらいだったかな、、。でも、まだ足りなかったので食費も削ったような、、。

当時のトイガン界は、エアガンブームでモデルガンは人気がなく、新製品もほとんど出なくて風前の灯といってもいいくらいの状況でした。そんな中、再販されたのは僥倖に近く、ここで手に入れないともう二度と手に入らないと思い、必死で購入したのでした。しかしその後、モデルガンも盛り返し、新製品も出るようになり、一〇〇式もメーカーは変わりましたが最近再販もされ、なんと試作型の「改修三型」まで出ました。まあでも、あのころに頑張って買ってよかったと思います。「モノより思い出!」であります(あれ?)。


うーん、それにしてもかっちょいい!

閑話休題(すいません)。続けます。切り出したプラ板に、タミヤのエポパテを盛り付けます。レシーバーのパイプはエバーグリーンの2・5ミリ丸棒がほぼピッタリでした。


銃身は1ミリ真鍮パイプ。前期型の銃身は、放熱効果を高めるために、軽機関銃のようなリング状の溝が切られています。そりゃまあ、そのほうがいいに決まってるのですが、サブマシンガンとしては凝りすぎですね。さすがの日本軍も反省(?)したのか、後期型はストレートな棒状になってます(制式図ではそうなってますが、実物がどうなのかは不明です。いくら写真を見てもわからない、、、)。でもまあ、リング状だったとして再現したとしても、まず見えませんね、、。バレルジャケットは筒状に丸めたアルミ(ビールの缶を切り出したもの)にピンバイスで穴を開けて製作。ここはこの銃の特徴的な部分ですし、模型的にも見せ場になりますので、できるだけ頑張りました。

しかし、丸めたアルミの筒に穴を開けようとしても、内側に凹んでしまってうまくいかないのはやる前になんとなくわかっていたので、いい工法を考える必要がありました。オーソドックスなやり方としては、アルミ板をプラ棒に丸めたままにして、プラ棒ごと穴を開けるというもの。作業中ずれないようにアルミとプラ棒を瞬間接着剤で仮止めしてやってみると、案外うまくいきました。穴が少しでもずれると実感が損なわれますので、できる限りきっちりシャーペンで穴の位置をマーキングして、まっすぐ綺麗に並ぶように開けていきます。

こういうのって、一回目は練習のつもりでやったほうがいいですね。二回目、三回目でうまくいく位に考えてたほうが、逆にリラックスしてできるような。で、「最初うまくいかないとわかってのんびりやったら、案外一発でできたりするんだよねー」とかうっすら期待しながらやったのですが、やっぱり失敗しました(笑)そんなに甘くはないか、、、。でも2回目でなんとかできました(ほっ)。

この銃は、同種のサブマシンガンと同様、径の違うパイプを幾重か組み合わせて作られてますので、アルミを巻き重ねていきます。ペーパーを巻いてくるくる回して磨いてやると、機械加工したみたいに傷がついてごっつええ感じ(笑)

ストックも少しずつ削って、形を近づけていきます。機関部ともども、逐一原寸図に当てて、寸法に狂いがないかチェックを繰り返しながら作業を進めます。

銃は、全体のバランスが狂うと、途端に似なくなってしまいます。なので、銃のスクラッチでは、バランスはディテールと同じかそれ以上に大切だと思います。よりスケールの小さい35の場合だとなおさらです。

全体の大枠ができてきたので、次はディテール工作に入ります。その辺は次回に紹介したいと思います。

とりあえず刻印だけ。デザインナイフの先で少しずつつついて彫りました。でも、これは実物よりふた周り以上大きいです。これより小さく彫るのは無理でした。でもまあ、これが精一杯です、、。よく見るとリアサイトがゆがんでますね、、、。直します。写真ってヤダなあ、、。

前にも書きましたが、1/12は銃にはピッタリのスケールのような気がします。手のひらに乗る感じがなんともたまらんです。


というわけで、一00式はとても好きな銃なので、模型編だけでなく、実銃について自分なりの考察とかも書きたいと思ってます。続けて書くのでなくて、恐らく飛ばし飛ばしの紹介になります。すいません。
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