森男の活動報告綴

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M3リー ミニアート 1/35(M3 Lee Mini Art )(その1)

2022年06月19日 | 模型の話題
今回はミニアートのM3リーを紹介します。月刊ホビージャパン2020年2月号に作例として掲載されたものです。で、これを去年くらいからちょっと手直しをしてまして、先日やっと完成。大きくは変えてないんですけど、塗装やフィギュアをちょこちょこやり直しました。

そもそもM3リーは昔から好きだったので、ずっと楽しく製作することができました。戦車としては唯一無二(多分)の三段重ねのこのスタイル、いいですよねえ、、。丸っこい印象でカワイカッコイイです。
この作例は新製品紹介なので、ほんとは生きてる状態で作るのがいいとは思ったのですが、個人的な好みで壊れて放置された状態のジオラマにしました。今回のようにキャタピラが外れてるのも「可動式なんですよ」という紹介になりますしね。と自分に言い訳してます。

シチュエーションとしては、戦争が終わって平和になって、村の女の子が戦車の上にとまった鳥をみてる、みたいな感じ。舞台はロシアです。M3リーはアメリカの戦車なんですけど、ソ連にも送られてドイツと戦いました。キットも米軍、ソ連軍、ドイツ軍鹵獲仕様のデカールがついています。
鳥は、砲塔の一番上のキューポラにいます。写真ではちと小さくてわかりにくいですけど。

壊れた状態とはいえ、例えば全体をサビサビガビガビにしちゃうと新製品紹介にもならないので、戦争が終わってから1-2年くらいというイメージで汚し塗装をしました。
誌面掲載後、返送されたジオラマを見てたらもう一回チャレンジしてみたくなりまして、塗装をやり直したというわけです。とはいえ根本的にやり直したのではなくて基本塗装後のウェザリングから修正した、という感じです。

M3の周りには、草や花が生き生きと芽生えてるという感じにしてます。
散歩してると、空き地とかの雑草の繁殖力の凄さにびっくりしますね。冬は枯れまくってるのに、春夏となるとブワーッと増殖する。植物って、凄いなあ、と。でもそういうのって日本とロシアではまた違うんでしょうけど、、。ヒマワリは今回新たに追加しました。紙創り製です。ヒマワリは綺麗だし力強いし、素敵な花ですよね。

車体全面の文字はロシア語のスローガンです。「ソビエートスキエ ゲローイ」と読みます(表音は適当です)。「ソビエトの英雄」の意。アメリカ生まれの戦車がソビエトの英雄になっちゃってるわけです。なんといいますか、物事って昔からいろいろと複雑なんですねえ、、。当時アメリカでレンドリース法という、ドイツと戦う国を援助する法律が作られまして、それに沿ってアメリカはソ連にいろいろ武器とかを送りました。このM3もその一環でした。で、今になってまたレンドリース法という言葉をリアルタイムで目にしてます。なんなんでしょうねえ、、、。
閑話休題。車体全面下部から生えてるツタ(のようなもの)は、採取したコケを貼り付けたもの。採取からかなり時間が経ってて枯れて茶色になってるので着色してます。コケはいろいろとほんと使えますね。

塗装のやり直しは誌面掲載時と大きく変わったかというと、段取り的にはそうでもないです。ラッカーのオリーブドラブをベースに、油彩でスミ入れ&ウォッシング、角の錆は油彩。隅っこの埃はピグメント、という感じ。
ただ、誌面掲載時よりは少し色の調整などを入念にやったかな?という感じです。

砲身、砲基部、車体の装甲など、ちょっとづつウェザリングの印象を変えようかなあ、、と思ったり思ってなかったりしつつぼんやりと仕上げているうちにできた、という感じ。
なんでそんなあやふややねん!って表現ですいません。でも、こういうのってほんとグネグネやってるうちに「あ、でけた」ってなるんですよ。

サビの流れ落ちた表現とか、もっとしたかったんですけど、もうこの辺でいいか、と〆ました。さっきと矛盾するかもですが。「あ、でけた」ってのはそういうの込み、ってことですね。
このキットはディテール再現が鬼のようによくできてるので、塗装がイマイチでも助けられます。塗装とディテールって相互補完してるような感じですよね。塗装がいくら凄くてもキットのディテールが甘いと生えないし、逆も同じ。この辺もプラモの醍醐味のひとつ、ですね。メーカーさんの気合と、作り手の気合をガッチャンコして、その組み合わせ内でできるだけいいモノを作る。こういう風に「送り手と受け手が一体化して、何か新たなものを創造する趣味」ってなかなかないよなあ、と。なのでプラモっていいなあ!と思います。

閑話休題(すいません)。で、このキットはキャタピラも可動式でして、こういう風に外れた様子にする場合には願ったりかなったりです。
とはいえ、ベルト式に比べると組み立てはメチャ大変なのですけどね。まあでも粛々と組み立てていけば、きちんと形になるというのはほんと凄いし有難いと思います。

村娘は、ミニアートの「SOVIET VILLAGERS」のフィギュアです。でも、ヘッドは作り直してます。誌面掲載のも作り直したんですけど、さらに作り直しました。キットをお持ちの方は「めっちゃいじってるじゃん!」ってなるかもですが、まあいいじゃないですか(笑)「村娘はこんな子じゃないとダメなの!そういうものなの!」という作者の妄想がスパークするとこうなっちゃう見本としてご査収ください(笑)
とはいえ、頑張りましたけどそれでもまだまだだなあ、と。フィギュアの造型は本当に難しいですね。塗装同様、なんかエポパテを盛って削って、グリグリやってて「もうこれが限界だー!」ってなってとりあえずオケ!とするような繰り返しです。いやほんとフィギュアって難しい、、、。

顔以外はほぼキットのままです。後姿のポーズや服の皺とか、とてもよく出来てます。ミニアートはもちろん、マスターボックスやICMなどウクライナのメーカーのフィギュアはどれもよくできてますね。国とかで何かそういう資質ってあるのかなあ、、。と思ってしまうくらい。
実際にやってみるまでもなく、水の入ったバケツを2個も抱えるのはかなり大変です。このフィギュアはその重みをきちんとキッチリ再現しているように思います。シャツやスカートの柄はラッカーの手描きです。

でも、重いものをもっててることはあまり気にしてないような女の子をイメージしながら作りました。
はたから見るとかなりキツイ仕事をしてるんだけど「あー、こんなのなんてことないわよ」って微笑みながら働いている人って素敵だなあと思います。そういう人に、私はなりたい(けど、絶対無理)。

というわけでお終いです。それにしてもM3リーはいい戦車ですよねえ、、。ほんと大好きです。映画「1941」はよかったですねえ。また観てみたいです。

次回は、製作時のポイントとかを書きたいと思ってます。でも間に別の話題を挟むかもです。

それでは。

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