冬至の翌日、Mちゃんのお母さんが突然
亡くなりました。
重い障がいのある子どもをのこして…
Mちゃんの発する言葉で私たちが理解出来るのは
わずかです
お母さんが亡くなった翌日、Mちゃんはずっと
叫んでました。
「嫌だよ!」「嫌だよ」と…
私は大声をあげるMちゃんを外に連れ出し
「嫌だよ~」という彼女に、「そうだよね。
こんな嫌なことないよね」と言うことしか出来ず
叫ぶMちゃんの横で、アメイジンググレイスを
ハミングしました。
気がつくとMちゃんは、私の下手なハミングを
聴いてくれていて、いつの間にか静かになって
いました。
突然のお母さんの死を、どのように受けとめて
いるのか分かりませんが、「嫌だよ~」の中に
ある深い悲しみは、私に伝わってきました。
25日に田口ランディさんとサントリーホールで
お会いした時、「私をデビューさせてくれた
編集者が冬至の日に亡くなったの。
私より若いのに…今晩お通夜なの」と、
とても落ち込んでいました。
第九のコンサートが終わり、駅までの帰り道
私はランディさんに「その編集者の方、納得して
亡くなって逝ったんだと思います。
人は亡くなる時、納得するんだと思う。
うちの子も、13歳の突然の死なのに納得した
顔をしてて、何で納得しちゃうのって、
すごく悲しかったけれど、息子は安らかな
顔だった…
亡くなる人はみんな納得して、逝くんだと思う
光の世界に…」と、話しました。
限られた言葉しか持たないMちゃんは、
きっと私たちより自由にお母さんとの
心の会話が出来るのかもしれません。
私たちの”生”は、沢山の死者の想いに
支えられているように思えるのです。
私の心に、今もあのクリスマスの第九が
響き渡っています。
すべてが”喜びの歌”の中にあることを
信じて生きたい…
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