~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

初女さんとの出会い

2016-06-10 22:52:55 | 日記

田口ランディさんに「すなおさんは、どうしてそんなに初女さんが

大好きなの」と聞かれたとき、間髪入れず「初女さんが

いなかったら、今の私はいないから」と答えていた

自分がいました。

そう、初女さんに出会っていなかったら、あの悲しみと

折り合いがつけられず、いまだに「なぜ」を繰り返して

いたかもしれません。

 「元気が取り得!」と言っていた息子が、放課後

友達とリレーをした後で「疲れた」と言って校庭に寝転がり、

なぜかそのまま心臓が止まってしまったのです。

何がなんだか分からないまま葬儀を終え、2~3日経ったときに

息子の空のお弁当だけが返ってきたのです。

最後に息子が食べたのは、私が作ったおむすびでした。

もっと美味しいものを食べさせたかった。この思いは

消えない苦しみとなってさらに私を苦しめていきました。

悲しむことにも疲れ果て、ボロボロになっていた時に、

新聞の小さな告知で初女さんの講演会を知り飛んで行きました。

初女さん出演の『ガイアシンフォニー2番』を観て泣き崩れて

しまいした。

そして、講演で初女さんが「おむすびはソウルフードです」と

話されたのです。

その一言で、息子の最後の食べ物が「おむすび」で

良かったんだと初めて思えました。

帰って直ぐに初女さんに手紙を書きました。

すると間もなく、「佐藤です」というお電話があり、

夢のような思いで、初女さんのお声を聴いていました。

森のイスキアに呼んで頂き、息子の写真を長い間見ていた

初女さんの頬に一筋の涙が伝わっていくのを見た時、

私の抱えて来た悲しみや苦しみはすべて受け留められた。

生きていこう!と、思えたのです

あれから13年。

講演会を6回やらせて頂き、最後の講演会が田口ランディさん

との対談でした。

ランディさんとの出会いも初女さんが与えてくれたのです。

今年の2月に初女さんが亡くなり、心の中に初女さんの

存在と不在を感じながら、ランディさんが語る初女さんを聴きたく、

講演会の準備をしています。

「初女さんとの出会いなくして、今の自分はいない」

どんなに歳を重ねても、この思いは色あせないと思います。

               森のこもれび 山 直

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする