~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

「ごちそうさん」と初女先生

2014-03-27 11:20:46 | 日記
先日のイスキアの集いの打ち合わせの時、あの脚本家は

初女先生の本を読んでるよね。と言う話になりました。

そこにいた全員が「絶対、読んでる!」で一致しました。

今朝の「ごちそうさん」を観ていて、益々確信を強めてしまい

ました。

主人公のめい子さんは、息子が戦死しているので、どうしても

アメリカを許すことができません。

でも、アメリカの軍人さんがめい子さんのお料理を食べて

「美味しい!」と言ったあとに、めい子さんが「美味しい顔

って同じなんですよね。アメリカ人も日本人も。

食べていかなければ生きられないから…」

と、言った時「あ!初女先生と同じことを言っている」と

思いました。

この間の、細谷亮太先生との対談の時に先生が「食べないと

生きていけないから」と言われ、細谷先生が「初女さんは、

戦争を体験してるから」と言葉を足していましたが、先生の

「食べる」はいのちに直結しているのです。

だから、あれほど食べることを大切にされるのだと思います。

私が、初めて三浦半島で初女先生の宿泊講演会を主催した時

みなさんのお顔が見える席に、初女先生と座らせて

頂いたのですが、その場にいる皆が美味しい、美味しいね。

と言って食べているのを見て、本当に幸せな気持ちに

なりました。

私は「みんなが美味しそうに食べてるの見るって、

嬉しいですね!」と、何度も先生に言ってしまいました。

美味しい顔は、いのちが喜んでいる顔なんですね。

「食べる」とは、直接いのちに働きかけることなのかも

しれません。

「食べなくては生きていけません」は、肉体だけではなく

心も含めてのことなのだと…だから初女先生は

丁寧に丁寧に作り続けているんだと思いました。

以前、自然食へのこだわりが強かった私は、美味しいと

いうことよりも、食材の安全性ばかりに関心が行って

いました。

初女先生に出会い、「美味しい」ということが

心をひらかせ、いのちが喜ぶということを知りました。

戦中戦後は、「食べないと生きていけない」時代でした。

でも、今は「食べないと、心が生きていけない」時代です。

飽食の時代を生きている私達は、お金さえ出せば美味しい物は

いくらでも食べられます。

でも、今欲しているのは「心が満たされる食事」です。

いのちが喜ぶ食事です。

初女先生は、おむすびは「信仰」であり、「信仰」は

「祈り」であると言っておられます。

先生の作られるお料理は、すべてそうなのでしょう。

イスキアの台所の凛とした神聖さは、初女先生の祈りから

来るものなのだと、今気づきました。

コメント
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