ノンカウルのネイキッドと「フルカウルのオートバイ」では、明らかに「カウル付き」の方が、
「空気抵抗の軽減」に貢献することは誰でも分かってる事ですが、
実は、これって単にオートバイだけを計測して得たカタログデータであり、
搭乗者(ライダー)が乗ってどうなるかは、その「乗り手の姿勢」で大きく「違いが生じる」事があります。
特に車両の大きい大型バイクになると「シートとハンドルの距離」や「シート高とハンドルの高さ」も大きく影響し、
ハンドル位置が遠くなれば、どうしてもライダーは「腕で体の重心を抑える」傾向になりがちで、
疲れと比例して気がつくと姿勢が「逆エビ反り」の様になってしまいがちです。
この姿勢はオートバイに対して上半身が立ってしまう為、風の抵抗をライダーがものろに受けてしまいます。
こうなるとカウルの意味はほとんど無くなる事になり、
ネイキッド同様に多くの「空気抵抗」を受ける結果となってしまいます。
要はライダーがどの様な姿勢でオートバイに乗るかでカウル付きでも「空気抵抗」に大きな違いが起こる訳です。
プロレーサーは直線で頭を低い姿勢に保ち、肘を曲げてうつ伏せ状態を作ります。
車両との「一体感」をしっかり構築してるって事です。
これだどカウルの効果はしっかり発揮される様になり、とても低い空気抵抗で走ってる状態になります。
しかし、一般のライダーがその姿勢をとるケースは見てても結構少ないです。
まあ少ないのは、やる気モードに見えていちびり感が出てしまい、かっこ悪いと思ってるからでしょうかね。(笑)
もちろん飛ばしていない状態だと必要ないですが、高速道路などでは姿勢によって大きく違いが出てしまいます。
たまに上半身がすっかり立ってしまい、せっかくカウルがあるにも関わらず、
思いっきり空気の抵抗を受けながら走ってるのに、
パーキングエリアなどで、「いやぁカウルのお陰で運転が全然楽だわ」なんて言ってる人もいますが、
そんな訳がない。(笑)
ボクのバイクはフルカウルだって思い込みから来るただの「気のせい」です。
ただ、今流行のデュアルバーパスやスポーツクルーザーはバイザーが高いので別ですけどね。
要するにボクが何を言いたいかと言うと、
単純にカウルがついてるから抵抗に強いってだけでなく、ライダーの運転姿勢もそれと同時に、
とても重要でそれの違いで大きく「差が出てしまいますよ」って言いたいんですよね。(笑)