宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

わたり花講座 キンギョソウ編開催

2010年10月25日 15時37分45秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
 
 亘理地域では,キンギョソウを亘理町,山元町で栽培しており,輪作体系主要な品目として定着しています。 家族労力の高齢化や原油高騰等によるコスト高を背景に,所得向上のために需要期出荷を目指した施設の効率的利用や出荷率の向上が課題になっており,作型を早めたり,摘心方法を改善するなどの試みが行われています。
 10月15日にキンギョソウの栽培技術を高める目的で静岡県農林技術研究所稲葉善太郎氏を講師に現地検討・講習会を行いました。 
 現地検討では栽培ほ場2カ所で,生育状況を確認しながら稲葉氏から今後の管理についてアドバイスを頂きました。
 講習会では,品種の特性,大田市場での販売状況,各産地の栽培事例等について詳しくお話をいただきました。埼玉県,千葉県,静岡県が主産地であるキンギョソウは栽培技術を工夫しやすく各産地ごとの技術を持っていることがわかりました。 
 当地域では,仙台市中央卸売市場で需要が多い3月に出荷量を増やす取り組みを行っていますが,加温をしないのであれば省エネをしながら保温+変温管理により2月~4月に出荷が可能と助言をいただきました。  
 参加者から病害虫や品質の面での質問が多くでましたが,ほとんどが低温が原因で起こっていることがわかりました。 
 当地域のキンギョソウ栽培は,これまで他産地の生産者の指導を受けてきましたが,生理,生態や各産地の技術の違いを詳しく勉強する機会はありませんでした。
 今回の講座を受講して,亘理の労力と栽培条件に合った適切な技術を確立することが大切であるということが再確認できたと思います。
 当普及センターでは,今後もキンギョソウの安定生産へ向け支援を行っていきたいと考えています。
連絡先:亘理農業改良普及センター先進技術班 電話0223-34-1141

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いちご後継者がクラウン温度制御技術を研修

2010年10月22日 11時03分05秒 | 地域農業を支える意欲の高い担い手確保
 平成22年9月29日(水)に山下園芸振興会後継者研修会が開催されました。山下園芸振興会は,山元町山下地区のいちご生産者が栽培技術の向上等を目的に活動している組織で,今回の研修会には20~30歳代の後継者15名が参加しました。
 研修会では,宮城県農業・園芸総合研究所の職員を講師に,近年,九州沖縄農業研究センターで開発された「クラウン温度制御技術」について研修しました。当技術は,いちごのクラウン部を20℃前後で管理することにより,腋花房を早進化させ早期収量の増加を図るというもので,本県では夏秋いちごにおいて試験的に導入されています。
 JAみやぎ亘理管内のいちごでも,第1次腋花房の遅れが産地としての大きな課題となっており,この技術を活用して腋花房の遅れを解消しようと,今年から2戸の生産者が地下水とかん水チューブ(無穴)を利用した簡易な装置によるクラウン冷却に試験的に取り組み始めました。
 当日は,技術の概要について学んだ後,地元で取り組まれている様子を実際に確認しながら技術に対する理解を深めました。
 参加者した多くの後継者は,自らの経営においても腋花房の遅れが問題と考えており,今年の試験栽培の結果を見ながら,来年以降,自らも取り組んでみたいとの感想が多く聞かれました。
 普及センターでは,いちご産地のさらなる発展に向け,今後とも積極的に支援して行きます。
<連絡先>亘理農業改良普及センター 0223-34-1141

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石巻地区4Hクラブみやぎまるごとフェスティバルで農産物販売

2010年10月21日 16時31分34秒 | 地域農業を支える意欲の高い担い手確保
 平成22年10月16日・17日に開催された,「みやぎまるごとフェスティバル」に石巻4Hクラブ員が農産物販売に参加しました。
 石巻4Hクラブは5年以上前から,まるごとフェスティバルに参加しており,顔なじみとなったお客さんからは,「今年も来たね」とか「新鮮で美味しいね」と声をかけてもらっていました。
 今年は,お米やトマト,ミニトマト,キュウリなど石巻地域の農産物を販売しました。
石巻4Hクラブの他に,隣のブースには美里地区や大崎地区の4Hクラブも参加していましたが,2日続けて販売を行ったのは,石巻4Hクラブだけで両日4名ずつメンバーが参加して,「いらっしゃいませ」,「ありがとうございます」と大声で張り上げて販売しました。
 もともとは自分たちのクラブ活動費を捻出するために,自分たちが生産した農産物を販売していましたが,今では,消費者との交流も目的に加わり,お客さんと会話しながら,石巻地域がトマトやキュウリ,いちごの産地であることをPRする絶好の場だと考えて活動しています。
 来年も再来年も4Hクラブが継続する限り,消費者交流の一環として「まるごとフェスティバル」に参加していきたいと思っています。

<連絡先>
宮城県石巻農業改良普及センター 地域農業班  技術主査 須藤邦彦
TEL:0225-95-1435       FAX:0225-95-2999

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サシバエ対策のためにネットを設置しました!

2010年10月21日 16時30分12秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
晩夏から秋にかけては,吸血昆虫であるサシバエの活動がもっとも活発になる時期です。サシバエの多い牛舎では牛は絶えずストレスにさらされ生産性が低下するほか,落ち着きなくなり作業安全性も悪化します。
 朝晩は草むらで休み,日中牛舎に吸血に入るというサシバエの習性を利用して,ネットの設置が有効であるという報告があり,9月12日に川崎町の酪農家で実証を行いました。
 50頭を飼養する牛舎の中で特に被害が多いという西面と南面を覆うこととし,ワイドクロス社のBK-300という2mm×4mm目合いの黒のネットを6人で2時間ほどかけて設置しました。
 最初はサシバエとイエバエの区別がつかなかった酪農家の家族も,実際にネットにかかったサシバエの多さに驚き,また吸血してお腹がふくれたハエがネットに頭を突っ込んで動けなくなったところも観察することができました。
 もっと早い時期に設置することが理想的ではありましたが,今年は秋になっても暑い日が続き,設置後の効果も実感できているようです。今後は管内畜産農家への普及に努めて参ります。


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4Hクラブ員と農業大学校生との交流~技術交換大会を開催~

2010年10月21日 16時22分20秒 | 地域農業を支える意欲の高い担い手確保
 去る10月5日,石巻地区4Hクラブでは,石巻管内で9月6日から40日間の先進農業体験学習中の農業大学校生7名と技術交換大会を開催しました。
4Hクラブの恒例行事としており,先輩農業者として体験学習の激励と学生同士の情報交換頭から効果的な研修の一助となる事業となっています。
 技術交換大会は農業の基礎的用語や宮城県の農業に関する,合計40問を制限時間内に解答する技術競技で学生7名と4Hクラブ員8名がそれぞれ挑戦しました。
 学生7名中,最高得点は23点で園芸学部の2名が同点優勝。7名の平均得点は18.4点でした。
 4Hクラブ員8名中,最高得点は26点で学生同様に2名が同点優勝。8名の平均得点は21.8点でした。
 すでに就農して現場経験のある4Hクラブ員の意地を見せ,最高得点・平均得点ともに学生を上回る事ができたようです。
 技術競技終了後は,交流会場へ移動して,より多くの就農する仲間が増えるよう,学生と4Hクラブ員の意見交換を行い,お互いに親睦を深める事ができたようでした。

<連絡先>
宮城県石巻農業改良普及センター 地域農業班  技術主査 須藤邦彦
TEL:0225-95-1435       FAX:0225-95-2999

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小ねぎのブランド化と地域振興を目指す

2010年10月19日 16時09分05秒 | 農村地域の振興に向けた取組支援
美里普及センター管内では,小ねぎの周年栽培が行われ,年間の総生産量は約680トンで県内一の生産規模を誇っています。そこで,生産者と商工関係者が連携した,小ねぎPRと地域振興をこれまで以上に進めるため,先進地視察研修会を開催しました。
 研修では,鹿沼市担当者の方から,生産量第1位のそばを活かした「そば振興計画」について説明を受けました。また,地元で昔から食べられている「にらそば」商品化の話を伺いながら試食しました。
 参加した飲食関係者と小ねぎ部会(生産者組織)の方々は,帰りのバスの中で「小ねぎそば試食会」の開催に向けた話し合いが進み,涌谷町の新たな名物料理の芽が出始めていました。また,関係機関からは,「価格助成で生産振興の支援をしつつ,実需者と連携し観光に活かしている点は参考にしたい。」と感想をいただいた。
 普及センターでは,関係機関及び商工関係者と連携し,地域農業の振興と地域経済の発展に向け支援を行っていきます。
<問い合わせ先>
  美里農業改良普及センター
TEL 0229-32-3115
FAX 0229-32-2225

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みやぎ農業未来塾 スポーツ交流会が開催されました

2010年10月19日 11時14分36秒 | 地域農業を支える意欲の高い担い手確保
亘理農業改良普及センターでは,亘理名取地区農村青少年クラブ連絡協議会(以下「亘理名取地区4HC」という。)と宮城県農業大学校先進農業体験学習生(以下「学習生」という。)を対象に,農業・農村や農業後継者に対する理解を深めてもらうため,みやぎ農業未来塾「地域農業交流講座」として,毎年秋にスポーツ交流会を開催しています。今年は,平成22年10月9日(土)に,山元町牛橋公園にある山元町民野球場において,ソフトボールによるスポーツ交流を行いました。
亘理名取地区4HC員17名,学習生5名の計22名が参加,2チームに分かれ紅白戦を行い交流を深めました。MVPには,学習生の柴山君が,クラブ員では亘理町の百井君が選ばれ,賞品が授与されました。
宮城県農業大学校の専修学校化により非農家出身の学生も増え,農村生活や農業後継者の実態に触れる機会がない学習生にとっては,貴重な経験になったと見込まれます。普及センターとしては,みやぎ農業未来塾開催事業や,農村青少年クラブへの支援を通じ,農業後継者の確保,育成に努めて参ります。

(連絡先)亘理農業改良普及センター 地域農業班
     TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143

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ヒートポンプで品質アップ・・・ばら生産農家のチャレンジ・・・

2010年10月18日 14時19分55秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
 名取市の梶農園では,ロックウール栽培によるばらの大規模経営を行っています。   当農園では,重油高騰をきっかけに光熱費の節減と花き品質向上を目指し,平成19年から21年に制度資金を活用してヒートポンプを導入しました。冬場はヒートポンプと重油の併用,梅雨時期及び夏期はヒートポンプによる除湿,夜冷を行っています。
 導入前は,梅雨時期や夏場など湿度を下げ病害を防ぐために重油ボイラーを動かしていましたが,温度が高い時期にさらに温度が上がるため,花が小さいなど品質面の課題がありました。ヒートポンプ導入後は,夜間冷房により,梅雨時期や夏場でも品質の良い花を生産することが可能となり,大きな効果をあげています。
 特に白色品種アバランチェは大輪で清楚な印象の品種であることからブライダル需要が多く「梶農園のアバランチェを・・・」という注文が年々多くなり,今では梶農園の看板品種になっています。 
 梶農園でもさらに切り花品質の高位平準化をはかるべく選花の基準をよりきびしくしたり,パート職員への研修により技術の向上をはかるなど信頼取引に向けた取り組みを行っています。
 また,この高品質生産を牽引している要因としてMPS認証(花き産業総合認証プログラム)も考えられます。MPS認証をきっかけとして,防除,エネルギー,施肥など細かな記録を取り,この結果を経営主,後継者で話し合うことによって,栽培技術,経営の改善へと結びついています。
 最近の動きとして,今年7月29日に歌舞伎俳優市川海老蔵さんと小林麻央さんの結婚式で使われた花の約半分が梶農園のばらでした。会場装飾を担当した業者から,梶農園のアバランチェで会場を埋め尽くしたいと要望がありましたが,全量を梶農園1軒で出荷することは難しく,山形県と栃木県の生産者と連携してまかなわれました。
 さらに,新たなチャレンジとして,市場や直売所に来るお客さんから「梶さんのばらは,水揚げが良く日持ちするね」という声が多く聞かれますが,きちんと消費者に説明できるデータを持ちたいということから,日持ち保証試験も行っています。
 今後,市場や消費者からの信頼をさらに高めていくことが梶農園の経営発展につながると思われます。モデル経営として期待される梶農園の新たなチャレンジに普及センターも支援を行っていきたいと考えています。

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トルコギキョウ出荷目揃え会

2010年10月18日 11時21分25秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
 柴田町におけるトルコギキョウ栽培は,昨年秋定植の季咲き栽培に始まり,現在は,二作目となる抑制栽培に取り組んでいます。
 抑制栽培では,季咲きで習得した基本技術を踏まえ,シェード栽培など新たな技術に挑戦しました。今年の猛暑の中での栽培管理には苦戦しましたが,高温障害もほとんど無く,9月下旬から出荷を開始することができました。10月1日には出荷目揃え会が開催され,参加者14名で調製方法や荷姿,出荷規格などについて確認しました。夏の暑さの影響でボリュームや草丈は控えめですが,厳しい選別や調製を心がけ,より良い状態で出荷しようと全員で確認し合いました。
 今月末には来春出荷の促成栽培及び季咲き栽培の定植も始まります。今後も,生産者・関係機関が一体となって,品種構成を吟味し,栽培技術を高め,戦略的な産地展開を図って行きたいと考えています。

〈連絡先〉大河原農業改良普及センター  先進技術第二班 
       TEL:0224-53-3431 FAX:0224-53-3138

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もとよし有機の第2回現地検討会を開催

2010年10月18日 10時48分41秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
 本吉農業改良普及センターでは,気仙沼市本吉町の有機肥料センターで生産される「もとよし有機」を使用した水稲栽培実証ほを設置していますが,その2回目の検討会を9月16日に開催しました。
 実証ほの内容は,4月に「もとよし有機」を散布し,その後窒素肥料のみを施用したものと慣行栽培の圃場を比較するものです。検討会には地元農家や関係機関30人ほどが参加し,成熟期に達した稲を実際に見ながらの現地検討会と,生育調査結果の概要についての室内検討を行いました。それぞれの圃場の生育に差はありませんが,実証ほで一穂籾数が多く,生育後期にも葉色が低下しにくくなりました。参加農家からは,収量調査の結果に期待する声や,水稲の生産コスト削減にむけた意気込みなどが寄せられました。
 今後は,今秋の散布開始に向けて市や農協など関係機関と検討を行いながら,肥料費の低減と循環型農業の実現に向けた支援を継続していきます。

本吉農業改良普及センター
先進技術班
TEL 0226-46-6905
FAX 0226-46-5140

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