令和3年3月4日(木),栗原文化会館において栗原市との共催により,市内の鳥獣被害対策実施隊や区長等約30名を対象に「令和2年度イノシシ・ツキノワグマ被害対策研修会」を開催しました。講師には,仙台市青葉区にある「合同会社 東北野生動物保護管理センター」で主任研究員を務めている鈴木淳氏を迎え,「イノシシとツキノワグマの生態と地域ぐるみで取り組む被害対策について」講演いただきました。
講演の中では,イノシシやツキノワグマの生態や被害対策のポイントのほか,対策の目指すべきゴールとしては根絶ではなく「人と動物の共生」であること,その上で捕獲・侵入防止・環境整備の各々を組み合わせた総合対策が必要であり,その地域にベストなやり方を地域の皆で話し合って決めていくことが重要であることなど,今後の被害対策を考えていく上で,非常に示唆に富んだ有意義な内容でした。
講演後には質疑応答が行われましたが,生態に関するもの,被害対策に関するもの,捕獲に関するものなど,多岐にわたる質問が次々となされ,今後の被害対策に活かそうとする意欲が感じられると同時に,いかに鳥獣被害に苦慮しているか,改めて認識しました。
鳥獣被害対策については,中山間地域農業の活性化を図っていく上で不可欠となりますので,今後も研修会などを通じて,有効な対策が図られるよう支援してまいります。
<連絡先>
宮城県大崎農業改良普及センター 地域農業班
TEL 0229-91-0727 FAX 0229-23-0910