登米市は環境保全米の栽培が県内一盛んな地域です。
昨年度は、「ペースト肥料の田植同時施用によるプラスチック被覆肥料の利用削減」など、従来の環境保全米から一歩進んだ「グリーンな栽培体系」の検証を行い、従来の環境保全米とほぼ同等の品質・収量を得ることが実証できました。一方で、「肥料価格高騰への対応」や「生産者の選択肢の拡大」といった課題も明らかとなりました。
そこで、今年度は普及センターのプロジェクト課題として、JAみやぎ登米、肥料・農機メーカーの協力のもと5か所の展示ほを設置し、課題の解決に向けて取り組むこととしました。
5月12日の登米市豊里町の展示ほで、「田植えと同時に、昨年の3/4の量に減肥したペースト肥料を3cmと9cmの深さに施肥」という設計で実施しました。
最初に、田植機前部にある2つのタンクに肥料を注入し、田植機から確実に肥料が滴下されていることを確認してから田植えが行われました。途中、機械の調整で時間を要したものの、その後は順調に田植えは進み、肥料の残量から、設計どおり肥料が滴下されたことを確認しました。
当日は、稲作部会員数名が見学に訪れ、普及センターからは資料を配付し、グリーンな栽培体系に対する理解を図りました。
今後は定期的に展示ほの調査を行い、グリーンな栽培体系の検証を行っていきます。
<連絡先>
宮城県登米農業改良普及センター 先進技術班
〒987-0511 宮城県登米市迫町佐沼字西佐沼150-5
電話:0220-22-6127 FAX:0220-22-7522