宮城の農業普及現地活動情報

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栗原農業未来塾「在学中コース」で視察研修を実施しました

2018年10月03日 16時41分38秒 | 農村地域の振興に向けた取組支援


<鉢物農家視察研修の様子>


 平成30年9月5日に,農業や食関連産業への就業を検討している宮城県迫桜高等学校の生徒に対して農業経営等への理解と関心を醸成することを目的に栗原農業未来塾「在学中コース」で視察研修を実施しました。今回は,栗原市金成の地域農産物を中心とした直売所「あぐりっこ金成」と,家族経営協定により効率的な経営・労働体制による鉢物生産を行う「千田園芸」を訪問しました。視察研修にはアグリビジネス系列の27人の生徒(2~3年生)が参加し,直売所経営の工夫や苦労,鉢物栽培の年間作業の流れや販売の工夫等について学習しました。

 最初は,「あぐりっこ金成」の利用・管理をしている金成農産加工施設利用組合長の千田浩平氏を講師に,直売所の成り立ちや運営状況等についてお話を伺いました。地域産農産物を中心に取り扱う直売所であるため,震災後の来客数減少が大きく影響し,売上げを回復するのに苦労したとのことでした。さらに,設立当初は組合員が60人以上だったのが,高齢化により42人となり野菜の出荷量が減少してきたため,減少分は組合員以外からの集荷も実施して来客者の期待に応えられるよう努力していることや,ヤギの飼育を始めるなど,子供連れ等の新たな来客者を増やす工夫をしているとのことでした。

 次は,「千田園芸」の千田繁氏を講師に,家族労働を中心とした鉢物生産農家の経営概況とシクラメンを中心とした鉢物の栽培管理方法等についてお話を伺いました。東北や関東,新潟の市場出荷を中心に販売しているが,近年はただ作って出荷しただけでは売れなくなってきており,市場動向の把握など販売面での営業努力が重要であるとのこと。主力のシクラメンについても,近年,おしゃれなフリンジ咲きの人気が一段落して,従来型のシンプルな花型の品種に需要が戻ってきているとのことでした。

 どちらの視察先も,消費者や市場のニーズ等の外的要因を的確に判断し,自らの経営目標に沿った販売・生産対策を行っており,参加者は,今後の進路選定に向けて大変参考になったようでした。

<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 地域農業班    
TEL:0228-22-9404     FAX:0228-22-5795・6144

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