花きの分野では,産地名を表示した販売がほとんど行われていないため,消費者が購入する時に産地を認識しづらい状況にあります。こうした中,名取市花卉生産組合では,昨年度から実需者の協力を得て名取のカーネーションの産地表示販売の実証に取り組んでおり,取組の定着と発展が期待されます。
令和4年3月2日に宮城県花と緑普及促進協議会と亘理農業改良普及センターが共催で,生産者と実需者の連携強化に向けた研修会を名取市で開催し,生花店や仲卸業者の実需者,名取市花卉生産組合員,名取市関係機関の計28名が出席しました。
第1部はカーネーション施設ほ場を見学し,ほ場管理者から実需者に向けて,栽培品種の特徴や産地が取り組むIPM防除等の説明がありました。
第2部は公民館に移動し,「花の地産地消の推進と産地表示」と題して,アサーティブ&シーエス代表の櫻井真理子先生から講演をいただき,受講後に意見交換を行いました。生花店等実需者から,他県の花き産地のPR事例の紹介や,「生産者と生花店の連携が重要であり,今後も継続して情報交換を行うべき」等の意見が上がり,名取市花卉生産組合員からも「市場関係者に加え,生花店とも連携を図り,ニーズに対応できるよう取り組みたい」との話がありました。
第1部,第2部を通して,参加者の間で,活発な意見や情報交換が行われ,大変有意義な研修会になりました。
普及センターでは,今後も,生産者と実需者の連携を支援するとともに,産地表示販売の定着,発展に向けた取組を推進していきます。
<連絡先>
宮城県亘理農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143