平成25年8月2日,亘理町,山元町のいちご団地への参加予定者等を対象としたいちご研修会を開催しました。
両町のいちご団地では,生産者151戸(内16戸は次年度から開始)が施設面積44.2haで今年から栽培を開始する予定となっています。このうち約9割の生産者が初めて高設栽培に取り組むことになるため,当所では関係機関と連携し,生産者の技術習得を目的とした様々な研修会を開催しています。
3月末から,多くの生産者は,これまで取り組んだことのないプランターや養液システムでの親株管理や育苗を行ってきました。不慣れな中,様々な工夫と細やかな管理を心がけたため,ランナーの発生も概ね順調で,多くの生産者は予定数の苗を確保できています。
今回の研修会は,山元町にある先端技術展開事業の実証ほ場とJAみやぎ亘理山下支所で開催しました。
普及センターから,今後の栽培スケジュールの確認や夜冷中の苗管理,定植時の注意点,肥料の溶かし方について講習を行いました。また野菜茶業研究所の岩崎上席研究員,宮城県農業・園芸総合研究所の高野上席研究員からヤシ殻の特性や定植時の注意点,カネコ種苗株式会社,片倉チッカリン株式会社から肥料の特性や養液管理について説明がありました。研修ではその場で肥料を溶かして,溶け具合や養液の色を見せたり,定植の実演を行ってヤシ殻培地の状態や定植の間隔,深さを生産者に確認してもらいました。
当日は約120名の生産者が参加し,熱心に講習を聞いていました。肥料の溶かし方や定植の実演の際には,「どのようにすればきちんと肥料が溶けるか」,「定植の間隔や深さをどうすれば良いか」になどついて質問し,細かな部分まで確認をしていました。苗の準備も整い,夜冷処理や定植へ向けてさらに意気込みも高まったようです。
次回は,9月上旬に養液管理等について研修会を行う予定です。普及センターではいちご産地の復興に向け,引き続き支援を行っていきます。
亘理農業改良普及センター
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